医療・医薬・福祉 自然・環境

アボット、新たなグローバルコンソーシアムパートナーシップにより気候変動によるウイルスの大流行に対処

アボットジャパン合同会社
-アボットは、データサイエンスを活かして、気候変動によって増幅される可能性のある疾病を予測、追跡、制御する、Climate Amplified Disease and Epidemics(CLIMADE)に参加します。 -気候の変動は、水や動物を介して蔓延するような既知および未知のウイルスの拡大を加速させる可能性があります。 -CLIMADEの活動は、アフリカにおける疾病調査を皮切りに、気候変動による感染症流行の影響を受けることが多い諸国へと拡大する予定です。


2023年4月20日-アボット(米国イリノイ州アボットパーク)は本日、Climate Amplified Disease and Epidemics(CLIMADE)コンソーシアムとの提携を発表しました。このコンソーシアムは、公衆衛生機関、アカデミア、産業界から参加する100人以上の世界的な研究者から構成されるグループであり、データサイエンス技術と診断検査の活用に焦点を当て、気候変動が疾病の大流行に及ぼす影響を評価し、その緩和の可能性を探っています。

温暖化や、干ばつ・洪水などの異常気象の増加といった気候変動によって病気の蔓延が加速し、新たなパンデミックが起こる可能性があります。気候変動は、既知の感染症の半数以上に影響を及ぼすことが調査から明らかになっており、これらの病気は一般に、水や、ウエストナイルウイルス・マラリアなどの病気を有する動物を介して伝染します*1。

コンソーシアムの一部として、感染症、バイオインフォマティクス、データサイエンスに習熟した研究者たちが環境、気象、ウイルスのシーケンスデータセットを集計し、病気の大流行を引き起こす特定の条件を予測できる技術の開発に取り組んでいます。大流行の可能性が特定された場合、その地域にリソースと迅速な監視のための検査を送り込み、さらなる蔓延を食い止めます。

アボット診断薬・機器事業の感染症研究およびパンデミック防衛連携の責任者であるGavin Cloherty(Ph.D.)は、次のように述べています。「気象パターンを追跡し、洪水の増加と水が媒介する疾病の大流行の関連を予測できるようになれば、それは素晴らしいことです。アボットは、CLIMADEと連携して気象イベントの追跡や予測に重点を置くことにより、検査・医療資源を配備して疾病の蔓延を防ぎ、地域社会や人々の生活に真の価値をもたらすことを目指しています。」

CLIMADEコンソーシアムでは、気候の影響で増幅する疾病や伝染病の影響を軽減させるため、監視ツールの改善と、活用可能な資源へのアクセス拡大に重点を置いています。この世界的な研究者グループは、南アフリカのステレンボッシュ大学教授であり、エピデミック対応・イノベーションセンター(CERI)所長を務めるTulio de Oliveira博士(Ph.D.)、ブラジルのFundação Osvaldo Cruz (FIOCRUZ)教授のLuiz Carlos Alcantara博士(Ph.D.)、および進化生物学・ウイルス学研究者であり、シドニー大学教授のEdward Holmes博士(Ph.D.)らが指揮しています。CLIMADE参加団体には、ゲノムサーベイランスとエピデミック対応に関して数十年の経験を有するアフリカ疾病管理予防センター(CDC)などの公衆衛生機関や、ブロード研究所、ワシントン大学、オックスフォード大学などの学術機関が含まれます。

アボットとパンデミック防衛連携に参加するパートナー各社は、開発する技術の一部としてウイルスシーケンスと検査データを提供し、感染症の大流行の可能性に備えて診断検査を提供します。

Oliveira博士は、次のように述べています。「私たちは、病原体を即座に特定してその変化や蔓延を追跡する強固な監視システムの構築を支援するため、医学、科学、公衆衛生の各分野での最高水準の知識を結集しています。パンデミックに備えるには、このような官民の連携が不可欠であり、感染症発生の対応から発生前の予測に至るまで私たちの能力にかかっています。」

CLIMADEの活動は、アフリカにおける疾病調査を皮切りに、感染症流行の影響を受けることが多い世界中の諸国へと拡大する予定です。

気候変動の中での健康を守る
健康的な環境を守ることは、人々が健康の向上を通じてより豊かな生活を送ることを支援するというアボットの長年にわたる目的の一部です。当社は、環境フットプリントを最小限に抑え、貴重な資源を保護するという長年の取り組みに基づき、気候変動に直面している人々の健康を守るための行動にも注力しています。アボットでは、健康に対する新たな脅威の追跡と解決策の発見、また、最前線におけるシステムと地域社会の準備態勢を整える、という2つの分野に重点的に取り組んでいます。当社は、事業全体にわたり、社外のステークホルダーとも協力して新たな健康問題の特定とその対処に取り組み、温暖化の進む世界において、基本的な医療制度の強化とより適応力のある社会の構築を目指しています。詳細については、abbott.com/sustainabilityをご参照ください。

アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランド ジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約115,000人の社員が活動しています。

アボット(www.abbott.com)、アボットジャパン(www.abbott.co.jp)、リンクトイン(www.linkedin.com/company/abbott-/)、フェイスブック(www.facebook.com/Abbott)、ツイッター(@AbbottNews)も合わせてご参照ください。

CERIについて
Centre for Epidemic Response and Innovation(CERI)は、ステレンボッシュ大学理学部データサイエンス・計算論的思考学科内にある学術研究機関です。研究所は、Tygerberg Medical Campusにある医学・健康科学部の最先端施設内にあります。CERIの目的は、地域内のエピデミックやパンデミックを迅速に特定し、世界的な問題になる前に制御することです。


*1. Mora, Camilo et al. Nature Climate Change 8 Aug 2022. https://www.nature.com/articles/s41558-022- 01426-1
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
本コーナーの内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES ()までご連絡ください。製品、サービスなどに関するお問い合わせは、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

関連記事(PRTIMES)