医療・医薬・福祉

5月28日(日)13時~16時半 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症医療講演会・医療相談会 開催

認定特定非営利活動法人 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会
会場:としま区民センター多目的ホール 同時にYoutubeライブ動画配信

認定NPO法人 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会(事務局:豊島区、会長:中村 元子)は、2023年5月28日(日)池袋のとしま区民センター 多目的ホールにて医療講演会・医療相談会を開催いたします。 会場開催と同時にYoutubeライブ動画配信を行います。遠方の方や外出困難な方も参加できます。 イベント終了後にアーカイブ配信を予定しています。当日ご都合がつかない場合でも是非お申し込みください。 【Webページ】https://scdmsa.tokyo/event/lecture/20230528.html



               昨年のとしま区民センターでの医療講演会の様子

今年の演題は「小脳の働きを理解した上での療養の工夫」
医療講演会と医療相談会の二部構成。医療講演会は、「小脳の働きを理解した上での療養の工夫」と題して、新潟大学脳研究所長 脳神経内科教授 小野寺 理先生のご講演。医療相談会は、小野寺先生と医療顧問の5名の先生方が、参加者の方々の質問に回答します。
【開催概要】
イベント名称:令和5年度 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症 医療講演会・医療相談会
開催日時:2023年5月28日(日)13時~16時半(13時~医療講演会、14時半~医療相談会)
開催場所:としま区民センター(住所 豊島区東池袋1-20-10)JR他各線 池袋駅(東口)より徒歩7分
開催方法:会場開催と同時にYoutubeライブ動画配信(アーカイブ配信有り・申し込み者限定)
演題:「小脳の働きを理解した上での療養の工夫」
講師:新潟大学脳研究所長 脳神経内科教授 小野寺 理先生
参加費:無料(会員・非会員を問わずどなたでも)
申込方法:WEB、メール、電話、FAXで受付

脊髄小脳変性症・多系統萎縮症とは
脊髄小脳変性症とは

脊髄小脳変性症(SpinoCerebeller Degeneration:SCD)は、一つの病気ではなく、小脳、脳幹、脊髄などの神経組織に異常が生じ(変性と言います)、歩行時のふらつき、手の震え、ろれつが回らない、などの運動失調症状をきたす病気の総称です。
小脳は、運動がスムーズに出来る様に調節する働きを持つ脳の一部です。
SCDでは主に小脳の神経細胞が徐々に減少することにより、運動がスムーズにできなくなる運動失調とよばれる症状が現れます。
動かすことはできるのに、上手に動かすことができないのです。
小脳だけでなく、脊髄にも異常がみられることがあるため脊髄小脳変性症(SCD)と呼びます。

多系統萎縮症とは
多系統萎縮症(Multiple System Atrophy:MSA)は、広義の脊髄小脳変性症の中に分類されているものの一つです。「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」では、別々に難病指定されています。
脳の細胞にαシヌクレインというリン酸化タンパク質が異常に蓄積し、小脳、脳幹の萎縮やその周辺に病変が見られます。小脳失調症状、パーキンソン症状、自律神経障害 の3系統の病変・症候がさまざまな割合で出現する特徴があります。このため多系統萎縮症(MSA)と総称しています。平均50代半ばで発症し、発症から約5年で50%の方が自立歩行困難になるなど、進行性の予後不良な神経難病です。

病気と治療法開発の現状
私たちの病気は、軽微なふらつきからしだいに歩行困難になり、言語や嚥下、自律神経など多様な障害が進行する神経変性疾患です。有効な治療法はなく、根治薬の登場を一日千秋の思いで待ちながら、対症療法を受けつつリハビリに励む日々を送っています。唯一の症状改善薬であるセレジスト(タルチレリン)以降は22年間新薬が出ていません。ただし治療法開発の研究は進んでいます。いくつか治療薬候補をあげておきます。
【ロバチレリン】製造販売承認申請中
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)誘導体です。中枢神経系に分布するTRH受容体に結合して、ドパミンなどのモノアミンやアセチルコリンなどの神経伝達物質の遊離を促進することで、神経系を活性化させる作用を有しており、脊髄小脳変性の運動失調の改善が期待されています。2021年12月22日にキッセイ薬品工業株式会社から承認申請が出され、現在PMDAにて審査中です。通常の薬で承認申請から承認されるまで約1年ですが、厚労省によれば審査に時間が掛かるとのことで、1日も早い承認を待っている状況です。
【Lu AF82422】第2相臨床試験を実施中:「先駆的医薬品指定制度」の指定獲得
ルンドベック・ジャパン株式会社が開発中の、αシヌクレインを標的とし、αシヌクレインを中和、除去することによってMSAの進行を遅らせ、抑制できる可能性がある抗体治療薬です。厚生労働省から2023年3月24日付で「先駆的医薬品指定制度」の対象品目に指定され、治験の結果によっては、今後の第3相試験後の申請→承認のプロセスが短縮され、一般のものよりかなり早く実用化されることとなる見込みです。
【ユビキノール(還元型コエンザイムQ10)】第2相臨床試験実施完了(医師主導治験)
医療顧問の東京大学名誉教授 辻省次先生の研究グループは、これまで患者らのゲノム(全遺伝情報)解析などを通して、抗酸化作用をもつ補酵素「コエンザイムQ10」が脳や血液中で不足していることを報告してきました。先日、2023年4月14日に、酵素を補う作用がある化学物質「ユビキノール(還元型コエンザイムQ10)」の効果を調べたところ、病気の進行を25%弱抑えることができたと発表がありました。実用化に向けて研究が進められています。

認定NPO法人 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会について

私たちは、神経難病の脊髄小脳変性症(SCD)と多系統萎縮症(MSA)の患者・家族で構成する、患者団体です。1976年10月に脊髄小脳変性症の病名で難病指定を受け、NHK教育テレビに出演した患者(故人)が全国の同病者に患者会設立を呼びかけたのを機に、1977年、前身となる『全国SCD友の会』が結成されました。数人でスタートした患者会も2008年11月には特定非営利活動法人の認証を受け、『全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会』と名称を改め、2019年3月には認定特定非営利活動法人の認証を経て現在に至っております。

【団体概要】
団体名:認定特定非営利活動法人 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会
所在地:〒170-0004 東京都豊島区北大塚2-7-2
代表:中村元子(会長)
設立:1977年
会員数:約900名
活動内容:1.会報発行・書籍頒布、医療講演会・相談会の実施、電話医療相談 2.交流会開催、生活相談 3.厚労省ほか関係省庁への陳情
HP:https://scdmsa.tokyo/
Twitter:@scdmsa_official
Youtubeチャンネル:SCD・MSAぶっちゃけチャンネル
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