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がん患者・震災被者を励ます「みちのく潮風トレイル」の旅が完結へ

公益財団法人日本対がん協会
第4回は6月21日 宮城県松島沖で島めぐり 日本対がん協会・垣添忠生会長

 東北地方の太平洋岸をつなぐ自然歩道「みちのく潮風トレイル」をたどりながら、がんサバイバーや東日本大震災の被災者を励まし、交流を深めている公益財団法人日本対がん協会の垣添忠生会長の旅は6月21日、宮城県松島沖の島々を巡って終了します。青森県八戸市を3月末に出発して2カ月余り。これまで多くの方から応援をいただきました。長かった旅も残りわずかになりました。


 長かった旅を締めくくる島めぐりは当初、6月19~23日に予定していましたが、日程が変わり、21日の一日で島を巡ることになりました。垣添会長は20日夕に宮城県入りし、翌21日朝からみちのく潮風トレイルを構成する宮城県塩竃市の寒風沢(さぶさわ)島、桂島、野々島を巡ります。 
北上川河口部の防潮堤を歩く垣添会長=5月2日、宮城県石巻市
 みちのく潮風トレイルは青森県八戸市の蕪島(かぶしま)~福島県相馬市の松川浦まで1000km余りの自然歩道。環境省が東日本大震災の復興の一環で整備し、2019年に全線が開通しました。垣添会長は3月27日から4回に分けてコースを歩き、第3回の旅となった5月19日に南側の発着点となる福島県相馬市の松川浦環境公園に到着しました。これまでの間、コースに周辺点在する震災遺構を見学し、「津波の破壊力の巨大さをいやというほど見せつけられました」「リーダーの判断が如何に大切か伝わってきました」。また、復興に尽力している地元の被災者、がんサバイバーの方たちとの対話を重ね、「人間の強さを学ばせていただきました」と話しています。
 垣添会長のウォーキングによるがんサバイバー支援は、2018年の「全国縦断がんサバイバー支援ウォーク」以来です。当時は九州から北海道まで、一部区間では交通機関を利用しながら約3500kmを延べ90日間で縦断しました。その間、全国がんセンター協議会加盟の32病院を訪ね、がんサバイバーの方と語り合うなどしています。
 妻をがんで亡くし、自身もがんサバイバーである垣添会長は、思いもよらずがんに罹患した人と、突然の大地震で被災した人は基本的に同じだと考え、みちのくの旅を始めました。出発に先立ち、垣添会長は東日本大震災12周年の3月11日、福島県相馬市で営まれた追悼式に参列し、多くの犠牲者の冥福を祈りました。
トレイル南端に到着した垣添会長(中央)=5月19日、福島県相馬市
 旅の中で、垣添会長は「がんサバイバーを支援しよう」「3/11を忘れない」という二つのロゴの幟を掲げ、緑色のジャンパーに赤色で「3/11を忘れない」とのピンバッジを付けて被災地、がん患者の支援をアピールしました。また、映画監督の野澤和之氏が同行取材し、ドキュメンタリー映画『Dr.カキゾエ 歩く処方箋(仮題)』を制作する予定です。
 旅の終了を前に、垣添会長は「この旅に出て本当に良かった」と話しています。最後まで、皆様からの応援をどうぞよろしくお願いいたします。
 これまでの旅の模様は、垣添会長のインスタグラムの中でご覧いただけます。
  URL(https://www.instagram.com/t.kakizoe/

垣添忠生(かきぞえ・ただお)プロフィール
 1941年大阪生まれ、1967年東京大学医学部医学科卒業。泌尿器科を専攻し、1975年より国立がんセンター泌尿器科医員。1992年中央病院長。2002年国立がんセンター総長。2007年定年退職し、現在は公益財団法人日本対がん協会会長。2019年12月より日本学士院会員。高松宮妃癌研究基金学術賞、日本医師会医学賞、瑞宝重光章などを受賞。著書に『妻を看取る日』(新潮社)、『悲しみの中にいるあなたへの処方箋』(新潮社)、『巡礼日記-亡き妻と歩いた600キロ』(中央公論新社)、『「Dr.カキゾエ黄門」漫遊記』(朝日新聞出版)など。


公益財団法人 日本対がん協会
 1958年設立。「がんで悲しむ人や苦しむ人をなくしたい」との目標のもと、民間の立場で「がん予防・検診の推進」「がん患者・家族の支援」「正しい知識の啓発普及」という3つの柱に沿った活動に取り組んでいます。
 ■(公財)日本対がん協会《https://www.jcancer.jp/
 ■がんサバイバー・クラブ《https://www.gsclub.jp/
 ■リレー・フォー・ライフ《https://relayforlife.jp/
 ■ピンクリボンフェスティバル《https://pinkribbonfestival.jp/
 ■働く世代のためのがんリテラシー向上プロジェクト《https://www.jcancer.jp/hataraku/
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