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ストレスチェック業種別レポート:卸売・小売業のストレスは「対人」が原因?改善策は「バーンアウト」を警戒すべき

株式会社情報基盤開発
AltPaperストレスチェック業界平均値「業種別レポート」から詳細解説

東大発ベンチャーである株式会社情報基盤開発(本社:東京都文京区、代表取締役:鎌田長明)は、弊社サービス「AltPaperストレスチェックキット」をご利用いただいたお客様から データ※1をご提供いただき、高ストレス者※2 の割合・総合健康リスク※3・各種ストレス尺度について業種別に平均値を算出いたしました。 そのデータから業界に沿った詳細な分析・職場改善のご提案を【AltPaperストレスチェック業界別レポート】として発表。第一弾として、総合健康リスクが他業界よりも高い「製造業」のストレスについて、その背景と要因を分析し、従事されている方ご自身で行えるセルフケアについてレポートにまとめています。 第二弾は、製造業に次ぐ高ストレス環境にある「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」について、その背景と要因を分析。従事されている方ご自身で行えるセルフケアなどをご案内いたします。



<2019年実施データ総覧>


ご協力いただいた企業はストレスチェックレポート全体で962事業所に登り、昨年度より255社の増加となりました。
※2019年単年の「AltPaperストレスチェックキット」導入事業者数は約1,800社、受検者数は約30万人

「卸売業・小売業」では全59社:男性9,159名(昨年度比5,010名増加)女性7,427名(昨年度比増加3,832名増加)、宿泊業・飲食サービス業では全28社:男性4,479名(昨年度比2,592名増加)女性4,179名(昨年度比増加2,330名増加)のご参加をいただきました。


「宿泊業・飲食サービス業」は全業種内でも従業員数の男女差が少なく、務めている環境要因がよりダイレクトにデータに現れたものと捉えられます。


この二業種で特徴的だったのが「心理的な仕事負担(量)」「自覚的な身体的負担」における差です。両業種とも心理的な仕事量としては女性の値が悪く、肉体的な仕事負担感は変わらず男性の方が数値が悪いため、何らかの要因が考えられます。また、学術・教育・医療の分野を除くほとんどの業界で見られた「技能の活用度」の低下はこの2業種でも確認されました。


しかし、他業種で見られた「働きがい」の低下との連動は見られず、従業員のモチベーションの高さがうかがえます。

昨年度と比較すると、全業界で厚生労働省基準値へ近づく傾向が見られましたが、卸小売業はより中心値へ近づく動きが大きく男女ともに心身のストレス反応に改善が見られました。

この結果より、各業界の傾向とその背景、業界にお勤めの方にお勧めなケアを分析いたしました。




【業種別ストレス調査結果詳細 卸売・小売業、宿泊業・飲食サービス業】


[ 分析方法 ]
職業性ストレス簡易調査票における各尺度の平均値が全国データからどれほど乖離しているかを計るために、全国平均値を0とし、1から-1の間に全国データの7割が入るように、正規化数値※4 を算出いたしました。

[ 背景 ]
この二業種の特徴として、前段で述べた「心理的な仕事負担(量)」の男女逆転に着目が必要でしょう。医療福祉業界以外で男女の仕事量負担感の差が逆転していたのは、この2業種のみでした。肉体的な仕事負担感と合わせて鑑みると、「肉体的な負担ではない」業務が女性に割り当てられている、または業務の中心となっている可能性が挙げられます。事務作業や商品の取り扱いといった軽作業の他、「接客」といった感情労働のスキルが求められる業務を中心としている業界ではこのようなデータ形が予想されます。

両業界は「自覚的な身体的負担」以外の項目は概ね平均値に近く、項目間の上下も男女で傾向が似通っています。まずは「男女共通の不満」点が重なっている項目から取り組みを始めることが「即効性がある改善策」となるでしょう。


また、「適正度」「働きがい」が平均を超える高数値で、サービス提供に対する高いモチベーションが明らかになりました。このような高ストレス・高やりがいの環境では「燃え尽き症候群(バーンアウト)」が懸念されます。適切な報酬やケア、ハラスメントから従業員を守る取組みも重要性があるでしょう。


卸売業界・小売業界では、「職場の人間関係」「同僚の支援」の項目が低く注意が必要です。「上司からの支援」は平均レベルにあるので、同じ業務を行うスタッフ間でのやり取りが少ない環境ではないでしょうか。製造業などでも同様ですが、契約背景の違いやシフト制・ワンオペ制といった働き方の違いも「コミュニケーションを行うためのハードル」として作用します。


風通りの良い職場となるよう、コミュニケーション障壁を減らし、積極的な交流を促す対策が企業側でも必要です。



宿泊業・飲食サービス業は、他業種では運輸業・製造業に匹敵する身体的な負荷が伺えます。男女ともに身体的なストレス反応もデータに現れており、これが「高ストレス者割合」の増加に影響しているでしょう。ポイントは運輸業・製造業に比べて女性も男性同様の負荷がかかってる点です。総合健康リスクの高さと合わせて、「医療へつなげるケア」により重点を置く対策が必要でしょう。


このデータは2019年時点のものなので、新型コロナウイルス感染症による影響は現れていませんが、今後は経済的な不安や感染症による強いストレスに配慮が必要です。



セルフケア・改善案


以上の結果から、業界従事者の皆さんに行っていただきたいセルフケアを提案いたします。

卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業にお勤めの皆様は、業務の特性上、立ち仕事や長時間の勤務・不規則な休憩といった「長時間動き回る」「運動量は少ないけど疲れる」といった身体的なストレスに日々さらされていることと思います。長時間同じ体勢を続けるような業務では、帰宅しても神経の興奮がなかなか取れず体のコリや不眠の原因となりがちです。日々の習慣に、体のケアとリラックスを行う時間を設けることをおすすめします。


入浴、特に湯船につかるようにすると全身の血行を促進するとともにリラックス効果・固まった筋肉へのマッサージ効果があると報告されています。歯磨きやヘアケアといった日常の身だしなみには健康を維持するための要素も含まれているので、一層こだわってみてはいかがでしょう。

日本では接客業務従事者に丁寧さ・サービス精神を求める方が多い傾向が見られています。接客など対人的な要素の多い業務に携わる方は、会話や対応に求められる「気配り」に知らずエネルギーを費やしている事が予想でしょう。心のエネルギーを回復するためには、まずは「一人の時間を設ける」事が大事です。コミュニケーションに気を使わなくていい、安心できる時間は心身の回復力を高めます。

また昨今では、サービスを利用するお客様からのハラスメントや感染症に対する誤解から生じる無理な要求など職場環境からの逃げにくいストレスの影響に注意が必要です。職場で体験した嫌な出来事は、職場の外で相談がしにくく一人で抱え込んでしまいがちです。また、モチベーションの高さに見合う報酬・ケアが受けられない場合「バーンアウト(燃え尽き症候群)」を引き起こしスタッフの早期離職を引き起こす要因になります。職場でのコミュニケーションを意識して増やすほかに、嫌な扱いを受けた時やどうしたらいいか困った経験を共有し対応を検討する場が職場に求められるでしょう。

新型コロナウイルス感染症の流行によって手洗いやアルコール消毒が一般的に広まったことで、その他の感染症についてもリスクが低減し流行を抑えられているという研究報告があります。リモートで行うことのできない「接客・実店舗」の役割を担う業界の皆様へは、引き続きフェイスシールドやビニールカーテンで防護をきちんと施した環境の整備・利用をおすすめします。

第三弾として、次回は「医療・福祉業」の分析結果を公表いたします。


弊社運営メディアの「AltPaperストレスチェックマガジン」では、より詳細なデータ分析・職場改善の手法、事例などを引き続き紹介いたします。






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株式会社 情報基盤開発 広報部
https://www.altpaper.net/
Tel:0120-922-552 E-mail:pr@altpaper.net
所在地:東京都文京区湯島4丁目1番地11号 南山堂ビル3F


---【株式会社 情報基盤開発とは】

株式会社 情報基盤開発は東京大学発のベンチャー企業です。
学内で研究・開発された画像処理技術及びデータベース技術を用いて紙への書き込みをデータ化し、オフィスの生産性を向上することをミッションにしています。

アンケート自動集計システム「AltPaper」によって紙アンケートのデータ入力業務を効率化する事業をはじめ、ストレスチェックキットの販売やOEM提供、メンタルヘルスなどの相談窓口代行を行うEAP(従業員支援プログラム)サービスの提供等、働き方改革や健康経営につながる事業に取り組んでいます。




<本文注釈>


※1.データの取り扱いについて
・各事業者様にご提供いただいたデータにつきましては、業種・規模・地域をお伺いして分類することとし、個々の事業者様・受検者様を識別できないようにして取り扱っております。

・各受検者様の回答につきましては、性別・職種と57項目・80項目の回答データのみ使用することとし、個人を識別できないようにして取り扱っております。

※2.「高ストレス者」とは
厚生労働省が公表したマニュアル(2015)に基づいており、以下(i)及び(ii)に該当する者を指します。(i)及び(ii)に該当する者の割合については、概ね全体の10%程度とします。
(i)「心身のストレス反応(29項目6尺度)」の合計が12点以下
(ii)「心身のストレス反応(29項目6尺度)」の合計が17点以下で「仕事のストレス要因(17項目9尺度)」及び「周囲のサポート(9項目3尺度)」の合計が26点以下

※3.「健康リスク」とは
基準値として設定された全国平均値100からどの程度乖離しているかで算出されます。また、健康リスクの数値を表す「仕事のストレス判定図」は、量-コントロール判定図と職場の支援判定図の二つをさらに男女別に分けたもので構成されます。この二つの調和平均が「総合健康リスク」となります。
◆仕事のストレス判定図
1.量-コントロール判定図…仕事の量的負担とそれに対するコントロールの度合い(裁量権)による健康リスク
2.職場の支援判定図…上司の支援と同僚の支援の状況・バランスによる健康リスク

※4. 正規化数値
{ (各尺度の値) – (全国平均) }/(全国データの標準偏差)×100を正規化数値と仮定しています。
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