医療・医薬・福祉

私立大学で初めて感染症分野SATREPS事業に順天堂大学の開発研究が採択

学校法人 順天堂
令和2年度医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム」(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)の課題として、順天堂大学(学長:新井一、大学院医学研究科微生物学 教授:切替照雄)の開発研究が条件付き*1で採択されました。


採択された開発研究テーマは、「ミャンマーにおける革新的薬剤耐性菌(AMR:AntiMicrobial Resistance)サーベイランスシステムの構築とAMR診断技術の開発研究」です。
本事業の研究期間は2021~2026年度の5年間の予定で、ミャンマー側は保健スポーツ省の国立衛生研究所(NHL:National Health Laboratory)、日本側は順天堂大学、国立感染症研究所、コージンバイオ株式会社及び株式会社島津製作所が参加する予定です。
医療分野SATREPS事業で私立大学が採択された初めての事例になります。

ミャンマー 国立衛生研究所 (NHL:National Health Laboratory)

*1 条件付き:
【国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 2020年6月25日付プレスリリース 「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)における令和2年度新規採択研究課題の決定」より引用】
今後は、外務省による相手国政府との実施にかかわる国際約束の締結、それに続くJICAによる相手国関係機関との実務協議を経た後、研究課題ごとに共同研究を開始します。しかし、相手国関係機関との実務協議の内容や相手国情勢などによっては、新規採択研究課題の取り消しも含め内容が変更となるなどの可能性もあるため、現時点では「条件付き」での採択としています。

背景
SATREPSは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)がそれぞれ独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携して実施しているもので、地球規模課題を対象とした国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携・推進する科学技術外交としての事業であり、日本と相手国の外交関係強化及び日本の国益に資することを目標としています。
本開発研究の目的は、ミャンマーにおける薬剤耐性菌(AMR)サーベイランスネットワークの構築です。英国首相が2014年に専門家にまとめさせた調査報告書によると、2013年には世界で70万人がAMR感染症によって死亡したと推定されていますが、2050年には1,000万人がAMRによって死亡し、がんによる死亡者数を超えると推定されます。また、WHOは、AMRの克服は人類が共同で取り組むべき最重要課題であると公表してます。
ミャンマーはAMRにおいて地政学的に重要な位置にあります。国境線の約3分の2がインド・中国に接しており、両国由来のAMRが多くみられるほか、ヨーロッパや東アジアで報告されているAMRも確認されています。しかし、ミャンマーでは医療保健分野の遅れ(設備や人材不足、病院の検査体制未整備、環境への抗菌薬の流出の懸念など)から、AMRの実態を明らかにできておらず、近い将来、AMRの問題はミャンマーにとって極めて深刻な問題となるおそれがありました。

内容
順天堂大学が中心となり、NHLとミャンマーの16の基幹病院と共同で策定した「AMRサーベイランスネットワーク構築計画」に基づき、

ミャンマーの主要3行政区の16病院と連携し、AMRを検出するための手順の開発・強化
NHL内にあるAMRセンターでの菌株バンクの構築やデータ解析などによる精度の高いAMRナショナルデータの作成
AMRセンターによるアジア地域で流行するAMRの伝搬様式の解明
AMRに関連する環境問題の調査・対策立案「AMR One Healthアプローチ」の実践
現地の人材育成

などを進める予定です。

プロジェクト ロードマップ (予定)

今後の展開
親日的なミャンマーは日本にとって重要な国で、今後も多くの日本企業が進出し、大きな経済発展が見込まれます。2014年以来、医療保健分野でミャンマーへの研究支援に携わってきた順天堂大学は、SATREPS事業を通じて、ミャンマーでのAMR研究拠点及びサーベイランスネットワークの構築、さらに若手研究者の人材育成・交流を実現し、ミャンマーのAMR感染拡大を阻止し、日本を含むアジア全体の健康安全に寄与したいと考えています。
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