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ピジョンが支援する国内最大規模の母乳バンク「日本橋 母乳バンク」オープン ~より多くの小さく生まれた赤ちゃんへ、ドナーミルク提供可能に~

ピジョン株式会社
2020年9月1日(火)ピジョン株式会社本社1階で開設

ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野 克己)の早く小さく生まれた赤ちゃんの健やかな成長を支える活動に賛同し、日本における母乳バンク普及のため、2020年4月より同協会のゴールドスポンサーとして支援活動を開始しました。その支援の1つとして国内2拠点目の「日本橋 母乳バンク」が、2020年9月1日(火)にピジョン株式会社本社1階に開設されます。日本において民間企業が全面的に開設をサポートした初めての母乳バンクとなります。



日本橋 母乳バンクの特長

 日本橋 母乳バンクは、より多くの早く小さく生まれた赤ちゃんにドナーミルクを届けられるよう、ピジョン株式会社が開設を全面サポートした施設です。
 ピジョン株式会社本社1階に設置され、面積は約25平方メートル 、常駐スタッフ2名で運営されます。処理能力が高い低温殺菌機械を取り入れたことで、年間2,000リットルの母乳が処理され、約600名の早く小さく生まれた赤ちゃんにドナーミルクを届けられる予定です。これは、1拠点目の豊洲母乳バンクが提供できる量の約6倍となります。なお、母乳バンクの運営は日本母乳バンク協会が行い、ドナーの応募については、日本母乳バンク協会のホームページより9月から開始しています※。
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<日本橋 母乳バンク紹介動画>
ロングver. :https://youtu.be/zsu9eba6pEY
ショートver.:https://youtu.be/u5Sq8yp67RA
ロングver.では、母乳バンクの仕組みについてわかりやすく説明しています。
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※ドナーとなるには日本母乳バンク協会ホームページから応募いただいた後、医療機関にて検診を受けていただく必要があります。日本橋母乳バンクではドナー検診はできません。詳細は日本母乳バンク協会ホームページよりご確認ください。


ピジョン株式会社が日本橋 母乳バンク開設をサポートする背景

 ピジョン株式会社は、赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにとってやさしい場所にするために活動をしています。そのような中2019年5月、前年にブラジルで母乳バンクを見学し、その重要性について認識していた社長の北澤からのひと声により日本の現状を調査したところ、日本では母乳バンクの施設が不足している状況がわかりました。一人でも多くの赤ちゃんを救いたいとの想いから、早いスピードを持って母乳バンク開設へのサポートを決定し本日の開設に至りました。ピジョンの母乳バンクへの支援は、日本橋 母乳バンクの開設サポートのほか、母乳保存バッグの無償提供や、2020年9月1日(火)~11月30日(月)の期間に販売した母乳パッドの売上の一部を同協会への寄付など、今後も引き続き母乳バンク支援をしてまいります。


一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事 水野克己先生のコメント



母乳バンクに母乳を届けてくださるお母さま、わが子にドナーミルクが栄養されるのを見つめるお母さま、ドナーミルク利用を判断する医師、ドナーミルクを扱う看護スタッフ、母乳バンクで処理されたドナーミルクには多くの方が関わっています。そのすべての皆様になぜドナーミルクが必要なのか、ドナーミルクは安全なのか、母乳バンクではどのようなことを行っているのか・・たくさんの疑問にわかりやすく答えていかなければなりません。今回、日本橋 母乳バンクのオープンに伴い、もっと多くの方に身近なものになっていくことを期待しております。日本の母乳バンクの特徴は官民学一体となって“小さな命”のために活動していることです。これは海外では例を見ないことです。少子化が進む今、さらに赤ちゃん一人ひとりを大切にすくすく育ってもらえるようみんなの支援がこの活動に向かっていくことを願っております。

水野 克己 医師
 一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事
 昭和大学医学部 小児科学講座小児科学部門 教授
 公益社団法人 日本小児科学会 理事



母乳バンクへの理解度に関する意識調査結果

 2020年7月、ピジョン株式会社は現在妊娠されている女性(プレママ)、現在3歳未満のお子さんがいる女性(ママ)、合計516名に対して、「母乳バンクへの理解度」に関する調査を行いました。
 母乳バンクを「言葉も内容も知っている」と答えた割合は13.6%とわずか1割程度。また、「どんな赤ちゃんを対象に、どんな場合にドナーミルクが必要となるかについてよく知っている」と答えた割合は約7%と、母乳バンクの認知には課題があることが浮き彫りとなりました。 一方で、母乳バンクの役割について説明した後の設問では、「母乳の寄付を行ってみたいと思う」と、支援に対してはポジティブな解答をした方が51.9%でした。
 以上のことから、プレママ・ママへは、母乳バンク支援に対してはポジティブであるものの、仕組みや必要性への理解度が限定的であることから、母乳バンクへの理解を促進していくことが何よりも重要であると思います。
※詳細調査データは別途資料にまとめております。お気軽にお問い合わせください。



日本橋 母乳バンク概要一覧





<参考資料>
■母乳バンクとは
 母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が自分の母親から母乳を得られない場合、医療機関からの要請に応じ、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設が「母乳バンク」です。当施設では、国際的な運用基準に基づき、母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管、保存することが求められます。また、ドナーミルクは赤ちゃんの医学的な必要性に応じて利用すべきという考えに基づき、無償で提供されています。国内では、2018年からドナーミルクを利用するNICU(新生児集中治療室)が増加しており、国内の需要に見合うだけの母乳バンクの整備と経済的サポートが必要とされています※1。

■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
 母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており※2、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか※3 ・4、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています※5 ・6。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。

※1 日本小児科学会雑誌 第123巻 第7号 日本小児医療保健協議会栄養委員会 早産・極低出生体重児の経腸栄養に関する提言
※2 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※3 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※4 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※5 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※6 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.


■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
 2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50カ国以上で600カ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017 年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され、現在日本に唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。しかし、日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間3,000人と想定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状です。一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」との提言が出され、母乳バンクの普及が期待されています。

■母乳バンク協会概要
 日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。

・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究

(日本母乳バンク協会URL: https://jhmba.or.jp/
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