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世界予防接種週間:世界的はしかの流行、ワクチン未接種が要因【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会
ユニセフ、正しい回数で確実な接種を訴える


予防接種を受けるコンゴ共和国の赤ちゃん。(2019年2月撮影) (C) UNICEF_UN0283263_ Frank Dejongh


【2019年4月25日 ニューヨーク 発】

ユニセフ(国連児童基金)は、2010年から2017年の間に推定1億6,900万人がはしかの予防接種を一度も受けておらず、それは年平均2,110万人に相当すると発表しました。

予防接種を受けていない子どもが存在する地域が広がっていることが、今日、世界のいくつもの国ではしかの集団発生が起きている要因となっています。

「今日私たちが目撃している、世界的にはしかの大流行が起こりやすい状況は、何年もかけて作られてきました」と、ユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォアは述べました。「はしかウィルスは、常に予防接種を受けていない子どもを見つけます。この危険でありながら予防可能な病気の流行を防ぐためには、豊かな国も貧しい国も、すべての子どもに予防接種を受けさせる必要があります」

2019年1月から3月の間に、世界で11万以上のはしかの症例が報告され、前年同時期の300%近く増加したことになります。2017年にはしかが原因で亡くなった人は推定11万人で、前年と比較して22%多くなっており、そのほとんどが子どもでした。

はしかから子どもたちを守るためには、2回の予防接種が必要です。しかし、アクセス不足、脆弱な保健システム、過信、時には予防接種に対する恐怖や否定的な考え方に阻まれ、2017年に世界ではしかワクチンの初回接種した人の割合は85%と報告されており、人口増加にもかかわらずこの10年間比較的同じ割合で推移しています。また世界で、2回目のワクチン接種した人の割合はより低く、67%に止まっています。世界保健機関(WHO)は、「集団免疫」を達成するために、予防接種率95%を基準値として推奨しています。

ユニセフが支援する保健センターで、はしかの治療を受け元気になったマリの3歳から7歳の子どもたち。(2019年3月撮影) (C) UNICEF_UN0299499_Keïta
最新のデータによれば、先進国では、初回ワクチン接種率は94%で、2回ワクチン接種率は91%に低下します。

先進国の中で2010年~2017年の間に初回ワクチン接種をしていない子どもの数は、米国が250万人以上と最も多く、次いで、フランスが60万人以上、英国が50万人以上となっています。

低・中所得国は、危機的な状況にあります。例えば2017年に生後1年未満で初回ワクチン接種をしていない子どもが最も多いのはナイジェリアで400万人近くになります。次いで、インド(290万人)、パキスタンとインドネシア(いずれも120万人)、そしてエチオピア(110万人)です。

世界におけるはしかワクチン2回接種率は、より心配な数字です。2017年に予防接種を受けなかった子どもの数が最も多い20カ国のうち、9カ国では2回目のワクチン接種が導入されていませんでした。サハラ以南のアフリカの20カ国では、国家予防接種日程に必要とされる2回目のワクチン接種が計画されておらず、毎年1,700万人の新生児が子ども時代を通してはしかにかかる危険に晒されています。

<先進国で、2010年から2017年の間にはしかワクチンの初回接種をしていない人が多い上位10カ国>
1. 米国:259万3,000人
2. フランス:60万8,000人
3. 英国:52万7,000人
4. アルゼンチン:43万8,000人
5. イタリア:43万5,000人
6. 日本:37万4,000人
7. カナダ:28万7,000人
8. ドイツ:16万8,000人
9. オーストラリア:13万8,000人
10. チリ:13万6,000人

ユニセフは、「はしか・風疹イニシアティブ」やGAVIアライアンスなどのパートナー団体と協力して、はしか危機に対応すべく、以下の活動を行っています。

ワクチン価格の交渉:現在のはしかワクチン価格は過去最低。
各国における予防接種を行っていない地域や予防接種を受けていない子どもを確定するための支援。
ワクチンおよび予防接種に必要な資機材の購入。
定期予防接種率が低い地域を対象とした補完的な予防接種キャンペーンの支援。
特定の国家に対して、はしかワクチンの2回接種を国家予防接種日程に導入するための支援。カメルーン、リベリア、ナイジェリアでは、2019年の導入に向けて進んでいる。
ワクチンを適切な温度で保つために、太陽光発電や携帯技術などの革新的技術の活用を支援。


「はしかは、極めて感染しやすい病気です」とフォアは言います。「ワクチンの接種率を高めるだけでなく、正しい回数での接種率を維持し、すべての人が守られる免疫の傘を構築しなければなりません」

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■補足情報
この分析は、ユニセフおよびWHOによる2017年の194カ国における国家予防接種率の推定を基にしている。はしかと風疹の暫定的数字は、2019年4月にWHOに提出された月別データを基にしている。先進国については、2018年7月の所得に基づき世界銀行の分類に合わせたもの。

■「はしか・風疹イニシアティブ」について
「はしか・風疹イニシアティブ」は、はしかと風疹の根絶に向けた世界的な努力を牽引している5つのグローバル・パートナー、ユニセフ、WHO、米国疾病予防管理センター(CDC)、国連財団、米国赤十字社による官民連携パートナーシップです。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について公益財団法人
日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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