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植物性乳酸菌KB290※1とビタミンA前駆体のβ-カロテン※2との併用摂取にインフルエンザ予防効果が期待!

カゴメ株式会社
~大規模ヒト試験により40歳未満のインフルエンザ罹患率低減を確認~ <第53回 日本栄養・食糧学会 中国・四国支部大会にて発表>

※1:Lactobacillus brevis KB290殺菌体 ※2:ニンジン等の緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分 カゴメ株式会社 (代表取締役社長:山口聡 本社:愛知県名古屋市) は、植物性乳酸菌“Lactobacillus brevis KB290殺菌体 (KB290)”と、ビタミンAの前駆物質であり、ニンジン等の緑黄色野菜に含まれる“β-カロテン”との継続的な併用摂取が、40歳未満の健康な成人男女のインフルエンザ罹患率を低減することを明らかにしました。


■本研究の目的
 インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症の予防策にはワクチン接種があります。しかしながら、抗原となるウイルス型が変異するほか、個人による抗体産生能に違いがあることから、ワクチン接種だけでは対策が十分とはいえず、マスク・手洗い・うがいといった予防とともに、体内の免疫力を高める行動が大切であると言われています。これまでに、KB290は自然免疫を高め、ビタミンAは粘膜を正常に維持することが報告されています。本研究では、KB290とβ-カロテン(ビタミンAの前駆体)を含んだ飲料を健康な成人男女に摂取いただき、インフルエンザに対する有効性を検証しました。

■試験方法
 北海道(札幌市)・関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)・九州(福岡県・熊本県)に在住の20歳以上60歳未満の健康な日本人の男女2,200名を対象に試験を行いました。試験参加者を無作為に2つの群に分け、一方にはKB290(100億個以上/本)とβ-カロテン(7.4~12.4 mg/本)の双方を含む飲料を (KB290+β-カロテン群)、もう一方にはこれらを含まない飲料を (プラセボ群)、1日1本ずつ12週間にわたって摂取していただき、インフルエンザ罹患率を調査しました。なお、インフルエンザ罹患率は、医師によりインフルエンザと診断された人数を総人数で割ることで算出しました。本試験は、例年であればインフルエンザが流行する1月と2月を含む、2019年12月16日から2020年3月8日にかけて実施しました。

■結果と考察
 本試験に参加した2,200名中、規定通り試験を完遂した2,148名を対象に解析しました。解析対象者全体では、KB290+β-カロテン群の罹患率は2.9%、プラセボ群の罹患率は3.4%であり、群間で有意な差は認められませんでした。群間で有意な差が認められなった理由として、新型コロナウイルスの流行により人々の感染症対策意識が高まったことや記録的な暖冬であったことにより、試験期間中のインフルエンザの流行が低レベルで推移した影響が考えられます。
 次に、解析対象者を40歳以上と40歳未満の2つの層に分けて解析を行いました。40歳未満の層ではKB290+β-カロテン群の罹患率は1.9%、プラセボ群の罹患率は3.9%であり、KB290+β-カロテン群は、プラセボ群と比べて、インフルエンザ罹患率が有意に低値を示しました(図1、左)。一方、40歳以上の層では、KB290+β-カロテン群の罹患率は3.9%、プラセボ群の罹患率は2.8%であり、群間で有意な差は認められませんでした(図1、右)。
 40歳未満の層でインフルエンザに対する有効な結果が確認された理由として、40歳未満の層の、感染予防に対する意識の低さや日常の食事から摂取するβ-カロテン量の少なさの2点が考えられます。1点目については、新型コロナウイルスに対する日本人の意識調査*1により、20代より40~50代の方が感染症対策を行っていることが示されています。したがって、40歳未満の層では、40歳以上の層よりも、インフルエンザウイルスに接触しやすい状況下にあり、低流行下においてもインフルエンザに対する有効性を確認しやすかった可能性があります。2点目については、40歳未満の層では、40歳以上の層と比べて、野菜の摂取量が少ないことや血中のβ-カロテン濃度が低いことが報告されています*2。したがって、40歳未満の層では、普段の食事から摂取しているβ-カロテン量が少なかったため、今回使用した飲料に含まれているβ-カロテンの効果が確認しやすかったと推測されます。【*1:PLoS ONE 15(6): e0234292、*2:Nutrients 12(8), 2310】
 以上より、40歳未満の層で、インフルエンザに対する有効な結果が確認されたことから、KB290とβ-カロテンの併用摂取はインフルエンザ予防に役立つことが期待されます。

             図1.40歳未満/以上におけるインフルエンザ罹患率の結果
左:40歳未満における結果を示す。□:プラセボ群(n=538)、■:KB290+β-カロテン群(n=539).
右:40歳以上における結果を示す。□:プラセボ群(n=530)、■:KB290+β-カロテン群(n=541).
*P<0.05、χ2検定.

<まとめ>
◆植物性乳酸菌Lactobacillus brevis KB290殺菌体とβ-カロテンとを継続的に併用摂取することにより、
 40歳未満の健康な成人男女におけるインフルエンザ罹患率を低減することが示唆されました。
◆本研究成果は、第53回日本栄養・食糧学会 中国・四国支部大会(2020年10月24日~25日)にて
 発表いたしました。

<Lactobacillus brevis KB290について>


Lactobacillus brevis KB290は、京漬物“すぐき”から発見された植物性乳酸菌です。当社での研究で、自然免疫を高めることが確認されています。
参考: https://www.kagome.co.jp/statement/health/nyusankin-univ/
※右写真:(左)すぐき 提供: 京つけもの 西利  
     (右)Lactobacillus brevis KB290

<β-カロテンについて>
 ニンジン等の緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分であり、ビタミンAの前駆物質です。ヒトの体内で必要量のみがビタミンAへと変換されることが知られています。強い抗酸化作用をもち、健康の維持・増進に対する様々な有益な働きが報告されています。

<インフルエンザウイルスについて>
 インフルエンザウイルスは、世界中のあらゆる地域を巡っている急性呼吸器疾患ウイルスであり、突然の発熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感、咳、のどの痛み、鼻症状および腹痛などの臨床症状を引き起こし、最悪の場合、ヒトを死に至らしめることがあります。  予防方法の1つとして、インフルエンザウイルスに対するワクチンが投与されていますが、インフルエンザウイルス型の変異が生じるため、それだけでは必ずしも十分ではないことが報告されています。そのため、インフルエンザウイルスへの抵抗力を日常的に高めておくことが重要です。

<KB290とβ-カロテンがインフルエンザに効果を発揮する推定メカニズムについて>
 インフルエンザウイルスは、ヒトが備える3種類の免疫の壁、すなわち、粘膜免疫の壁、自然免疫の壁、獲得免疫の壁を乗り越えることで、発熱等の症状を引き起こすと考えられています。ビタミンAは粘膜を正常に保つ機能を持ち、KB290には自然免疫の機能を高めることが報告されています。ビタミンAの前駆物質であるβ-カロテンとKB290を摂取することで、粘膜免疫や自然免疫の壁の機能が高まり、インフルエンザウイルス感染予防に効果を発揮したと考えられます(図2)。

        図2.KB290とβ-カロテンがインフルエンザに効果を発揮する推定メカニズム.
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