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新型コロナ感染、9人に1人が子ども。失われた世代を生まないために-ユニセフ、報告書発表【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

GAVIアライアンスの支援で行われる予防接種の順番を待つ親子。(ウガンダ、2020年10月20日撮影)(C) UNICEF_UN0357077_Kabuye
【2020年11月19日 ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)は本日、報告書を発表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが2年目に入ろうとする中で、子どもたちへの重大かつ拡大する影響について警鐘を鳴らしました。

11月20日の「世界子どもの日」を前に発表された『COVID-19による失われた世代を生まないために」(原題:Averting a Lost COVID Generation)は、パンデミックの長期化に伴い、子どもたちへの悲惨で拡大しつつある影響を包括的に概説した初めてのユニセフ報告書です。報告書によると、感染した子どもたちの症状は軽度に留まっているものの、感染は増えており、子どもや若者の教育、栄養、福祉への長期的な影響は、人生を大きく左右する可能性があることが示されています。

「パンデミックを通して、子どもたちはほとんど感染していないという神話が今も根強く残っていますが、それは見当違いです」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ ・フォアは述べました。「子どもたちは病気にかかり、病気を広げる可能性もありますが、これはパンデミックの氷山の一角に過ぎません。主要なサービスの中断と貧困率の上昇こそ、子どもたちにとって最大の脅威となっています。危機が長引けば長引くほど、子どもたちの教育、健康、栄養、福祉への影響は大きくなります。世代全体の未来が危険にさらされているのです」

学習の遅れを取り戻そうとグジャラート州の自宅で勉強する12歳のヘタルさん。(インド、2020年6月撮影)(C) UNICEF_UNI346439_Panjwani
報告書によると、11月3日現在、年齢別データのある87カ国では、20歳未満の子どもと青少年がCOVID-19感染者の9人に1人、これらの国で報告された2,570万人の感染者の11パーセントを占めています。この危機が、最も置き去りにされた子どもたちにどのような影響を与えているかをよりよく理解し、対応を検討するためには、感染、死亡、検査に関するより信頼性の高い、年齢別に集計されたデータが必要です。

子どもたちはお互いに、また年齢が上の集団にもウイルスを感染させる可能性がありますが、基本的な安全対策がとられていれば、学校を開き続ける恩恵は休校にした時の損失を上回るという強力なデータがあると、報告書は指摘しています。学校は地域社会での感染の主な要因ではなく、子どもたちは学校以外の場所でウイルスに感染する可能性が高いのです。

COVID-19による重要な保健・社会サービスの中断こそ、子どもたちにとって最も深刻な脅威です。140カ国におけるユニセフの調査から得られた新しいデータを根拠に、報告書は次のように述べています。

分析対象国の約3分の1の国々で、定期予防接種、小児感染症の外来ケア、妊産婦保健サービスなどの保健サービスへのカバレッジが少なくとも10パーセント低下。感染症への恐怖が主な理由である。
135カ国で、女性と子どものための栄養サービスのカバレッジが40パーセント低下。2020年10月の時点で、2億6,500万人の子どもが依然として学校給食を逃している。5歳未満の2億5,000万人以上の子どもが、命を守るビタミンA補給支援を得られない可能性がある。
65カ国が、2020年9月のソーシャルワーカーによる家庭訪問が昨年の同時期に比べて減少したと報告している。


報告書には、さらに以下の驚くべきデータが含まれています。

2020年11月時点で、30カ国にわたる休校によって5億7,200万人の生徒が影響を受けており、これは世界の学校に在籍する子どもの33パーセントに相当する。
各サービスの深刻な中断と栄養不良の増加とともに、12カ月の間に、子どもの死亡が推定200万人増え、死産が20万人増えるおそれがある。
2020年、消耗症や急性栄養不良になる5歳未満の子どもたちが、600万人から700万人増えるだろう。これは14パーセントの増加となり、サハラ以南のアフリカや南アジアを中心に命を落とす子どもがひと月に1万人以上増えることになる。
教育、保健、住居、栄養、衛生、水へのアクセスがない多次元の貧困の中で暮らす子どもの数は、2020年半ばまでに15パーセント急増し、1億5,000万人増えたと推定されている。


この危機に対応するために、ユニセフは各国政府とパートナーに向けて以下の6項目を呼びかけています。

デジタル格差の解消などを通じ、すべての子どもたちの学びを保証する
プライマリヘルスケアへのアクセスを保証し、ワクチンを手頃な価格ですべての子どもが利用できるようにする
子どもや若者のメンタルヘルスを支援し、子どもに対する暴力、ジェンダーに基づくあらゆる形態の暴力に終止符を打つ
安全な水、衛生へのアクセスを増やし、環境悪化と気候変動問題に対処する
子どもの貧困の増加を逆転させ、すべての人の包摂的復興を確保する
紛争や自然災害などの影響を受けている子どもとその家族を保護し、支援するための取り組みを強化する


「世界子どもの日に際し、ユニセフは政府、パートナー、民間部門に向けて、子どもたちの声に耳を傾け、子どもたちのニーズを優先するよう呼びかけています。ともに未来を再創造し、パンデミック後の世界に目を向けるとき、子どもたちを最優先に考えなければなりません」(フォア)
国内避難民キャンプで正しい手の洗い方を教える女の子。住んでいた村が武装勢力に襲われて逃れてきた。(マリ、2020年5月撮影)(C) UNICEF_UNI332266_Keïta


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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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