医療・医薬・福祉

順天堂大学医学部附属順天堂医院 1例目のハートシート治療を実施いたしました

学校法人 順天堂
「ハートシート(R)」の正式名称は「ヒト(自己)骨格筋由来細胞シート」といいます。大阪大学医学部心臓血管外科で開発され、重症心不全に対する再生医療製品としては世界初かつ唯一の保険適応製品となります。2015年に条件付き保険承認され、順天堂医院は国内5番目の実施施設となりました。


ハートシートとは?
「ハートシート(R)」の正式名称は「ヒト(自己)骨格筋由来細胞シート」といいます。大阪大学医学部心臓血管外科で開発され、重症心不全に対する再生医療製品としては世界初かつ唯一の保険適応製品となります。2015年に条件付き保険承認され、順天堂医院は国内5番目の実施施設となりました。

ハートシート治療のポイント


患者さんご自身の筋肉を用いた再生医療
心筋梗塞に対する標準治療や、心不全に対する治療にもかかわらず、心不全が進行し重症心不全になってしまった患者さんが対象
左室駆出率35%未満
NYHA分類III以上


どんな治療?
患者さんご自身の筋肉を採取し、そこから筋肉のもとになる細胞(筋芽細胞)を培養、これをシート状にして患者さんの心臓に貼り付ける治療です。通常は大腿部の筋肉を約5g採取します。筋肉採取、貼付けと最低2回の入院と手術が必要です。



対象疾患は?
ハートシート治療は虚血性心疾患(心筋梗塞など)が原因の重症心不全の患者さんが対象です。心筋梗塞に対しては薬物治療、カテーテル治療、冠動脈バイパス手術などが標準治療として行われます。薬や手術などの手技はどんどん進化しており、これらの治療で安定した経過をたどる患者さんも多いのですが、心筋梗塞の範囲が広かったり重症だったりなど、心臓の働きが戻らず心不全に陥ることもあります。
心不全は図に示すように安定と増悪を繰り返しながら進行していくことが知られており、患者さんの状態に応じて薬物治療や同期療法などが行われますが、効果が十分でない場合は心移植しか残されていません。
ハートシート治療は心筋梗塞に対しる標準治療や、心不全に対する治療にもかかわらず、心不全が進行し重症心不全になってしまった患者さんを対象としています(左室駆出率35%未満、NYHA分類III以上)。なお治療にあたっては弁膜症など他の手術と同時に行うことはできません。



期待できる効果は?
ハートシートで使用する筋芽細胞は残念ながら心臓の筋肉にはなりません。一方で筋芽細胞からは臓器を保護したり新しい血管や組織を作る助けとなる物質(サイトカインや成長因子)が放出されます。この働きを利用して、残っている心筋細胞を守り、血管新生を促進させて心不全を増悪させないようにすることがこの治療の主な目的となります。
ただし、患者さんご自身の筋肉を使用するため、細胞の質や心臓の状態などから、その効果には個人差があります。治験データでは7名中6名の方に心不全の自覚症状(NYHA分類)の改善が認められ、平均の心エコーによる左室駆出率(LVEF)は26週間で約7.1%上昇しており、一定の心機能改善効果が期待されます。

どこで治療できますか?
重症心不全の患者さんに対して、培養した細胞を治療に用いるため、ある一定の条件を満たした施設でのみ治療可能です。2020年11月現在、国内8施設でハートシート治療が実施可能です(登録施設の一覧はこちら【https://saiseiiryo.jp/about/approval/】)。順天堂医院は大阪大学の協力のもと2019年に2月に施設認定を取得し、今回の治療は国内5施設目となります。この治療は希望する患者さん全員に実施可能なわけではなく、今回の治療にあたっても院内や登録施設間でカンファレンスを行い治療の適応を慎重に判定しています。 ハートシート治療についてもっと知りたい方はこちら【https://shinkinsheet.terumo.co.jp/】をご覧ください。またお話を一度聞いてみたい方、患者さんをご紹介していただける医療者の方は順天堂医院のハートセンター外来、または順天堂医院心臓血管外科へご連絡ください。
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