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Craif、愛知県の「新あいち創造研究開発補助金」に採択

Craif株式会社
 尿がん検査「マイシグナル(R)︎」を提供するCraif株式会社(本社:東京都文京区、CEO:小野瀬 隆一、以下Craif)は、愛知県が実施する「新あいち創造研究開発補助金」(2025年度)において、新生児を対象とした遺伝性難病「脊髄性筋萎縮症(SMA)」超迅速スクリーニングキットの実証実験プロジェクト(期間:2025年6月~2026年3月)が採択されたことをお知らせいたします。



■ 新あいち創造研究開発補助金について
 「新あいち創造研究開発補助金」は、愛知県が喫緊の課題である産業空洞化に対応するため、「産業空洞化対策減税基金」を活用して、次世代自動車、航空宇宙、環境・新エネルギー、健康長寿、情報通信、ロボット分野など、今後の成長が見込まれる分野において、企業等が行う研究開発・実証実験を支援し、本県における付加価値の高いモノづくりの維持・拡大につなげることを目的とした補助制度です。

■ 採択概要
 今回、採択された2025年度新あいち創造研究開発補助金の当社テーマは、『新生児を対象とした遺伝性難病「脊髄性筋萎縮症(SMA)」超迅速スクリーニングキットの実証実験』です。

SMAは発症後の進行が極めて速く、重症例では2歳までに死亡に至ることもある希少遺伝性疾患です。早期に遺伝子治療を開始できれば予後が劇的に改善する一方、既存のスクリーニング検査法(定量PCR法・質量分析法)では高額な機器を要し、専門的な検査施設での検査が必須となるため、結果返送まで2週間~1か月を要し、治療開始の遅れが課題となっています。

こども家庭庁が2023年末にSMA新生児検査の公費実施を推進すると発表したものの、従来法では全国展開時の地方自治体における医療・経済負荷が大きい状況です。

これに対しCraifでは、だ液検体を用いてSMAを約1.5時間でスクリーニング可能な新規キットを開発し、従来法よりも検査時間を大幅に短縮します。また、安価な機器活用により地方自治体の経済負荷削減にも貢献します。

本キットは、SMAの原因遺伝子であるSMN1を極めて高精度で識別することができ、さらに着色バンド出現の有無で陽性・陰性を目視で読み取れるため、専門設備のない産科施設でも導入が容易です。
これにより出生直後からの遺伝子治療開始を実現可能にし、公費検査拡大時の医療・経済負荷を大幅に低減できると見込んでいます。

Craifは名古屋大学や産科施設との実証事業を通じ、希少疾患の早期診断体制の確立と医療の質向上に貢献できるよう取り組んでまいります。

SMAスクリーニングキットについての詳細はこちらをご覧ください。