医療・医薬・福祉

アストラゼネカ、新型コロナウイルス感染症の抗体医薬AZD7442の臨床試験を日本で開始

アストラゼネカ株式会社

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は、同社が開発中の新型コロナウイルス感染症の抗体医薬候補AZD7442の国際共同第III相臨床試験(TACKLE試験)および第I相臨床試験を日本国内で3月に開始しました。

米ヴァンダービルト大学が発見し、2020年6月にアストラゼネカが独占的にライセンスを受けたAZD7442は、新型コロナウイルス感染症の予防・治療を適応として開発段階にあり、2020年11月に予防を適応として安全性と有効性を確認する国際共同第III相臨床試験(PROVENT試験、STORM-CHASER試験)を、2021年1月には治療を適応として安全性と有効性を確認する国際共同第III相臨床試験(TACKLE試験)を開始しています。アストラゼネカは日本において、治療を適応としたTACKLE試験を開始しました。このTACKLE試験は米国、英国、ドイツなどでも実施しており、全体で18歳以上の男女1,700例の登録を目標としています。またアストラゼネカは、AZD7442の日本人における安全性や忍容性を評価する第I相臨床試験も、健康な18歳以上55歳以下の男女32名を対象に開始しています。

AZD7442は、SARS-CoV-2ウイルスに感染し回復した患者が持つ2種類の抗体を模倣しており、設計の際にアストラゼネカ独自の半減期延長技術を適用することで、1回の接種後6~12カ月間治療効果が持続することが期待される長時間作用型抗体(Long-Acting AntiBody、通称「LAAB(ラーブ)」)です。AZD7442は筋肉注射によって投与され、SARS-CoV-2ウイルスに感染した患者の発症や重症化の予防に加え、ウイルスにさらされる前に予防する効果も期待されています。また、ワクチンの接種が適さないと判断される人々や、追加保護が必要とされる高リスク集団の予防薬として、ワクチンを補完する可能性があります。

アストラゼネカは、規制当局よりAZD7442の承認が得られた際に、日本に抗体医薬を提供することで昨年末より日本政府と交渉を開始しております。

アストラゼネカは、深刻なパンデミックから人々を守るべく、新型コロナウイルス感染症の予防・治療に関わるあらゆる手段を評価していきます。

以上

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AZD7442について
AZD7442は、SARS-CoV-2ウイルスに感染した回復期の患者が持つ2種類の抗体を組み合わせた長時間作用型抗体(LAAB)です。米ヴァンダービルト大学医療センターによって発見され、2020年6月にアストラゼネカにライセンス供与されたLAABは、アストラゼネカによって最適化され、Fc受容体結合が減少することで、半減期が延長されました。半減期が延長されたLAABは、COVID-19から6~12か月の保護を提供することが期待されています(1-4)。Fc受容体結合の低下は、ウイルス特異的抗体が感染や病気を阻害するのではなく促進してしまう現象である抗体依存性感染増強のリスクを最小限に抑えることを目的としています(5)。

最近出版されたNature( https://www.nature.com/articles/s41586-020-2548-6 )では、LAABは前臨床実験で、SARS-CoV-2ウイルスの宿主細胞への結合をブロックし、細胞および動物の疾患モデルにおける感染から保護することが示されました(6)。

アストラゼネカについて
アストラゼネカについて アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・自己免疫疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社については https://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。


References
1. Robbie, G.J., et al., A novel investigational Fc-modified humanized monoclonal antibody, motavizumab-YTE, has an extended half-life in healthy adults. Antimicrob Agents Chemother, 2013. 57(12): p. 6147-53.
2. Griffin, M.P., et al., Safety, Tolerability, and Pharmacokinetics of MEDI8897, the Respiratory Syncytial Virus Prefusion F-Targeting Monoclonal Antibody with an Extended Half-Life, in Healthy Adults. Antimicrob Agents Chemother, 2017. 61(3).
3. Yu, X.Q., et al., Safety, Tolerability, and Pharmacokinetics of MEDI4893, an Investigational, Extended-Half-Life, Anti-Staphylococcus aureus Alpha-Toxin Human Monoclonal Antibody, in Healthy Adults. Antimicrob Agents Chemother, 2017. 61(1).
4. Domachowske, J.B., et al., Safety, Tolerability and Pharmacokinetics of MEDI8897, an Extended Half-life Single-dose Respiratory Syncytial Virus Prefusion F-targeting Monoclonal Antibody Administered as a Single Dose to Healthy Preterm Infants. Pediatr Infect Dis J, 2018. 37(9): p. 886-892.
5. Van Erp EA, Luytjes W, Ferwerda G and van Kasteren PB. Fc-Mediated Antibody Effector Functions During Respiratory Syncytial Virus Infection and Disease. Front. Immunol. 2019. https://doi.org/10.3389/fimmu.2019.00548
6. Zost SJ et al. Potently neutralizing human antibodies that block SARS-CoV-2 receptor binding and protect animals. Nature. 2020. DOI: 10.1038/s41586-020-2548-6

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