医療・医薬・福祉

アストラゼネカのタグリッソ、第3相FLAURA試験においてEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの一次治療薬として全生存期間を有意に改善

アストラゼネカ株式会社
タグリッソは、統計学的に有意に全生存期間改善し中枢神経系転移のある患者さんの無増悪生存期間を延長した治療薬


アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2019年8月9日、第3相FLAURA試験における全生存期間(OS)の改善を発表しました。本試験は、前治療歴のない局所進行あるいは転移性EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんを対象とした、タグリッソ(オシメルチニブ)の無作為化二重盲検多施設共同試験です。

タグリッソ(オシメルチニブ)は第3相FLAURA試験において、従来の標準治療(SoC)であるエルロチニブまたはゲフィチニブとの比較で、統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるOSの改善を示し、副次評価項目を達成しました。2017年7月には、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)において、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しており、病勢進行または死亡に至るまでの期間を延長しました。なお、タグリッソの安全性および忍容性は、これまでに行われた試験の安全性プロファイルと同様でした。

アストラゼネカのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselgaは次のように述べています。「今回の良好な結果は、タグリッソが標準治療である他のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤と比較して、かつてない全生存期間の延長を示しています。改めてタグリッソがEGFR変異陽性非小細胞肺がんの一次標準治療として有効であることを再認識できる結果です」。

アストラゼネカは、今後の学術集会にてFLAURA試験の全生存期間データを発表する予定です。

なお、タグリッソは現在、米国、日本、EUを含む74カ国で転移性EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの一次治療薬として承認されています。

以上

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肺がんについて

肺がんは、男女共にがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めています。さらには、肺がんによる死亡者数は、乳がん、前立腺がんおよび大腸がんによる死亡者合計を上回ります (1 )。肺がんは非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられ、肺がん患者さんの80-85%がNSCLCと診断されます (2) 。欧米ではおよそ10-15%、アジアでは30-40%のNSCLC患者さんが EGFR遺伝子変異を有しています (3-5) 。これらの患者さんはとくに、がん細胞の成長を促す細胞シグナル伝達経路をブロックするEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)治療への感受性が高くなります。およそ25%のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者さんは診断時に脳転移を有しており、診断から2年以内にはその割合が40%まで増加します (6) 。そして、生存期間の中央値は脳転移によって8か月未満にまで下がってしまうことがあります (7)。

タグリッソについて
タグリッソ(オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、EGFR感受性変異およびEGFR T790M耐性変異の両方を阻害し、中枢神経系転移に対する臨床活性を発揮するよう設計されています。タグリッソ40mg錠および80mg錠の1日1回経口投与は、EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLCの1次治療として米国、日本、中国およびEUを含む70カ国以上で承認されており、EGFR T790M変異陽性進行NSCLCの2次治療として米国、EU、日本、中国、EUを含む80カ国以上で承認されています。また、タグリッソは術後補助療法(ADAURA試験)、切除不能な局所進行(LAURA試験)、化学療法との併用療法(FLAURA2試験)、ならびに他の新薬候補との併用療法(SAVANNAH試験、ORCHARD試験)においても検討が進んでいます。

FLAURA試験について
FLAURA試験は、前治療歴のない局所進行あるいは転移性EGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者さんを対象とし、タグリッソ80mg1日1回投与の有効性および安全性を標準治療であるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(エルロチニブ[150mg1日1回経口投与]あるいはゲフィチニブ[250mg1日1回経口投与])と比較検討した試験です。本試験は、二重盲検無作為化試験であり、29カ国の556例の患者さんを対象としています。

肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、さまざまな病期おける異なる組織型の肺がん、治療法、作用機序に対して、承認済みおよび後期臨床開発段階の新薬候補を含め、包括的なポートフォリオを有しています。欧米では10-15%、アジアでは30-40%のNSCLC患者さんがEGFR遺伝子変異を有しており、既承認薬イレッサおよびタグリッソの提供や、現在進行中の第III相試験である、ADAURA、LAURA、FLAURA、FLAURA2および第II相併用投与試験であるSAVANNAH、ORCHARDによって得られる新たなエビデンスを通じて、遺伝子変異を持つ患者さんのアンメットニーズに応えることを目指しています (3-5)。

また、当社の広範ながん免疫療法の後期開発プログラムは、すべての肺がん患者さんの50%にあたる既知の遺伝子変異を持たない患者さんを対象にしています。免疫療法ポートフォリオには、PDL1抗体であるイミフィンジ単剤療法(術後補助療法のBR.31、PACIFIC-4、PACIFIC-5、および PEARL試験)および抗CTLA-4抗体であるトレメリムマブ(遺伝子組換え)および/または化学療法との併用療法(第III相試験であるAEGEAN、PACIFIC-2、NEPTUNE、POSEIDON、ADRIATIC および CASPIAN)などが含まれます。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたオンコロジーをアストラゼネカの4つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. World Health Organization. International Agency for Research on Cancer. Globocan Worldwide Fact Sheet 2018. Available at http://globocan.iarc.fr/Pages/fact_sheets_population.aspx. Accessed May 2019.
2. LUNGevity Foundation. Types of Lung Cancer. Available at https://www.lungevity.org/about-lung-cancer/lung-cancer-101/types-of-lung-cancer Accessed May 2019.
3. Szumera-Ciećkiewicz A, et al. EGFR Mutation Testing on Cytological and Histological Samples in Non-Small Cell Lung Cancer: a Polish, Single Institution Study and Systematic Review of European Incidence. Int J Clin Exp Pathol. 2013:6;2800-12. Accessed May 2019.
4. Keedy VL, et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011:29;2121-27. Accessed May 2019.
5. Ellison G, et al. EGFR Mutation Testing in Lung Cancer: a Review of Available Methods and Their Use for Analysis of Tumour Tissue and Cytology Samples. J Clin Pathol. 2013:66;79-89. Accessed May 2019.
6. Rangachari, et al. Brain Metastases in Patients with EGFR-Mutated or ALK-Rearranged Non-Small-Cell Lung Cancers. Lung Cancer. 2015;88,108–111. Accessed May 2019.
7. Ali A, et al. Survival of Patients with Non-small-cell Lung Cancer After a Diagnosis of Brain Metastases. Curr Oncol. 2013;20(4):e300-e306. Ac
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