医療・医薬・福祉

~「禁煙オンライン診療の保険適用」の後押しとなり得る最新試験データ~オンライン診療の対面診療に対する非劣性を禁煙外来で確認

一般社団法人CureApp Institute
臨床試験結果を第23回日本遠隔医療学会学術大会で発表


報道関係各位
2019年10月吉日
一般社団法人CureApp Institute


 
一般社団法人CureApp Institute(所在地:長野県北佐久郡 共同代表:佐竹 晃太、野村 章洋)は、禁煙外来におけるオンライン診療群と対面診療群を比較した無作為化比較試験において、オンライン診療の対面診療に対する非劣臨床的に同程度の治療成績)が認められ10月6日に実施されました第23回遠隔医療学会学術大会にて、試験結果を国内で初めて発表しましたことをご報告いたします。*1



今回主要評価項目とした9-12週における継続禁煙率※2で、オンライン診療による禁煙治療プログラムは、従来の対面診療のみの禁煙治療プログラムと比較して臨床的に劣らない治療効果がみられました。本結果から、標準禁煙治療プログラムに関しては、オンライン診療であっても、対面診療と臨床的に遜色ない治療効果を得られうることが示されました。

*1本論文に関しまして、すでに英語では公表済みです(https://www.jmir.org/2019/4/e13520/)国内での初の発表が本イベント前日の第23回遠隔医療学会学術大会となります。
※2 9-12週における継続禁煙率:禁煙治療開始後9週目から12週目まで禁煙を継続している割合

臨床試験について
今回結果が発表された試験は、ニコチン依存症患者を対象とした無作為化、前向き2群比較対照介入試験です。本試験では2群とも標準禁煙治療プログラムに加え禁煙治療用アプリ(ポータブル呼気CO濃度測定IoTデバイス「COチェッカー」を含む)を使用し、対面診療群はすべての診療を対面で、オンライン診療群は初回診療は対面、2回から5回の診療をオンラインで行いました。主要評価項目は「9~12週の継続禁煙率(CAR:Continuous Abstinence Rate)」です。また、解析対象となった症例は115例で、57人が対面診療群、58人がオンライン診療群に割り付けられました。
9~12週における継続禁煙率はオンライン診療群が81.0%(47/58例)、対面診療群が78.9%(45/57例)でした。オンライン診療群は対面診療群に対して2.1%高く、オッズ比は1.14(95% CI 0.45-2.88)でした。本研究の試験デザインに基づく解析の結果、ビデオカウンセリングを使用したオンライン診療の有効性は、標準的な対面診療の有効性に劣らないということが示されました。

本試験で使用したCOチェッカの意義
呼気CO濃度測定は、禁煙治療の経過や成功・失敗の客観的指標となります。自己深刻での「成功」が、CO測定をすると半数が実は失敗していた、という研究結果もあるなど、客観的な測定は正確な治療結果の判定に重要です。(図1)しかし、従来の呼気CO濃度測定器はサイズや価格の面から患者個人では所有できず、医療機関で測定する必要がありました。今回の試験では、株式会社CureAppが開発したポータブル呼気CO濃度測定IoTデバイス「COチェッカー」を使用いたしました。本製品は、治療経過把握の正確性の改善を図るべく、1.小型化・ポータブル化、2.低コスト化、3.測定結果の高い頻度での可視化という3つの特徴を有しており、オンライン診療においても在宅・院外において日々の呼気CO濃度測定を可能とします。
今回、「オンライン診療においても呼気一酸化炭素濃度を測定した上で、その治療成績が対面診療に比べても同等である」結果となったことから、これまで禁煙治療に保険適用が難しかった課題をクリアすることを後押しする内容となりました。


(図1)

CureApp Instituteとは
一般社団法人CureApp Institute (https://cureapp.institute/)
株式会社CureApp代表の佐竹晃太と金沢大学の野村章洋の、2名の医師が設立した医療情報科学に特化した研究を行う研究機関です。株式会社CureAppとは、完全に独立した別の組織法人となります。

オンライン禁煙診療の現状について
オンライン診療は政府・厚労省が積極的に推進していますが、2018年度診療報酬改定においては算定可能な疾病領域が制限されたこと、さらには診療報酬算定の観点にも課題が残り、その普及は進んでいません。

禁煙治療は、当初からオンライン診療と相性がいいと言われながら、未だ「3ヶ月の間に5回の対面診療」を求める禁煙外来のみ保険適用となっており、オンライン診療は例外的な要件(健保組合など保険者での導入など)を除いて自由診療・自費負担以外での受診はできないことから、「オンライン禁煙診療」の普及は進んでおりません。加えて、3ヶ月に5回の「対面」診療、すなわち通院の手間や負担は禁煙治療に挑戦する上で大きな障害となっており、加熱式たばこが隆盛をする一方で、禁煙治療の患者数は減少傾向となっています。

禁煙治療にオンライン診療の保険適用が認められない理由はいくつかありますが、特にこの2点が大きな障害と言われています
1) オンライン診療が対面診療と同等もしくは上回る治療効果をあげられることについてエビデンスがないこと
2) 禁煙外来(ニコチン依存症管理料)の保険適用の要件である呼気一酸化炭素濃度測定に用いる機器が医療機関にしかないためオンライン診療では実施できないことから患者の自己申告のみが治療成功 / 失敗の判断軸になってしまい正確さが対面より多いに薄れること

こうした現状に対して、より多くの喫煙者・ニコチン依存症患者様へ適切な治療を届けるため、また医療費削減に大きな貢献をする禁煙を普及させるために、今一度禁煙治療を推進していくためにも、今回の試験結果を国内でも正式に発表することといたしました。
                                                      
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