医療・医薬・福祉

指定難病【先天性中枢性低換気症候群】の患者様の日中における低換気の改善

USCIジャパン株式会社
~国内初体外式横隔膜ペースメーカー植込みによる、呼吸補助の新しい選択肢~

2020年12月、先天性中枢性低換気症候群の患者様に対して体外式横隔膜ペースメーカー(NeuRx)の国内初の植込み手術が行われました。植込み手術後に、東京女子医科大学東医療センター(所在地:東京都荒川区)にて、横隔膜ペーシングの使用が開始され、順調に経過しております。 今回、植込みが行われた横隔神経電気刺激装置「NeuRx(ニューアールエックス)横隔膜ペーシングシステム」(以下 NeuRx)は、現在国内において横隔膜ペーシング治療を行う医療機器として唯一承認を受けている製品です。



2020年12月に先天性中枢性低換気症候群の患者様に対して国内で初めて、体外式横隔膜ペーシング植込み手術が行われました。術後の呼吸管理は東京女子医科大学東医療センター周産期新生児診療部・新生児科 山田 洋輔 医師により順調に実施され、患者様は無事退院されました。その後外来にてフォローアップされております。
今回の患者様は、日中における低換気の改善を目標に、ペーシングを実施されました。
2021年6月に術後6か月が経過しましたが、患者様は日中における低換気が改善され、継続的に日中12時間程度、横隔膜ペースメーカーを使用されております。

山田医師によりますと
「横隔膜ペーシング治療は、人工呼吸器に依存される患者様の横隔膜を電気によって刺激を行い、呼吸補助を行う新しい治療です。先天性中枢性低換気症候群は、基本的には睡眠時に呼吸が弱くなりますが、約半数の患者さんは覚醒時にも呼吸が弱くなっていることがわかっています。今回植え込まれた患者様も覚醒時に低換気がありましたが、従来の在宅人工呼吸器では外出中や室内でも活動中は呼吸器装着が困難であり、治療したくてもできない、という状況でした。そういった、意識があるのに呼吸をうまく行えない症状の改善を目指し横隔膜ペーシングを導入いたしました。その結果、患者様の昼間の呼吸が改善され、正常な換気状態で過ごすことができるようになりました。低換気の影響で心不全症状も認めていましたが、低換気の改善に伴い心不全の症状も改善傾向となっています。横隔膜ペーシングは新たな呼吸補助の一つとして非常に期待がもたれる呼吸管理法でありますので、慎重に進めながらも、他の患者様への適用も検討しております。」

この横隔膜ペーシングを使用している間、患者様は人工呼吸器を使用しなくても呼吸が補助されるようになるため、生活の質(QOL)の向上が見込まれます。また、介護者様の負担軽減も期待されます。
今後、本邦でのさらなる導入にあたり、様々な医療機関様と連携し、人工呼吸器に依存して生活されている多くの患者様、そして介護者様への貢献となるよう横隔膜ペーシング治療の安全な普及を進めて参ります。現在は日本脊髄障害医学会によって策定された適正使用指針に則り進められております。


東京女子医科大学東医療センター新生児科のイメージキャラクター
先天性中枢性低換気症候群(CCHS)
呼吸中枢の先天的な障害により、主に睡眠時に、重症例では覚醒時にも低換気を認める疾患である。呼吸中枢の化学性調節異常があり、高CO2血症や低O2血症に対する換気応答が障害され、呼吸苦のない重篤な低換気が生じると考えられている。現在、呼吸中枢に対する有効な治療はなく、生涯にわたる人工呼吸管理が必要である。疫学上、約1/10-20万出生すると想定されており、国内で約130例程度となっている。診断においては、遺伝子学的診断でPHOX2B遺伝子変異(自律神経系の分化発達に関与)を確認することで確定診断される。東京女子医科大学東医療センターではCCHS呼吸ドッグという呼吸状態を包括的に評価し呼吸管理を決定するプログラムを行っている。
東京女子医科大学東医療センター「CCHS呼吸ドッグ」
https://twmu-mce.jp/mce/NICU/CCHS_DOCK.pdf

横隔膜ペーシングシステム「NeuRx
現在国内で横隔膜ペーシング治療への使用において、承認を受けている製品は唯一NeuRxのみとなっております。本品は「横隔神経の電気刺激により横隔膜の収縮が可能な、人工呼吸器に依存する1.脊髄損傷、2.中枢性低換気症候群」の患者様が適用の対象となります。横隔膜に植込まれた電極に電気刺激が送られて、横隔膜が収縮することで呼吸補助を行います。電極の植込み手術は、腹腔鏡を用いて2時間程度の所要時間で、比較的低侵襲に行う事が可能です。電極は横隔膜に左右2本ずつ経皮的に植込まれ、体外式のペースメーカーにより電気信号が送られます。術後に横隔膜のリハビリトレーニングを実施して、在宅での管理が可能となります。本品を使用している間は、人工呼吸器を一時的に離脱することが可能となり、患者様のQOLが大幅に改善されることが期待されます。体外式のペースメーカーは、小型で携帯性に優れており (重さ:約250g、サイズ:8cm×13.7cm×3.4cm)、外出も容易となります。駆動には市販の単2サイズのアルカリ乾電池やリチウム乾電池が用いられることから、生命維持装置として課題の一つである災害時の電源確保といった点においても容易に対応が可能です。NeuRxは、モータ等の駆動が無いことから、これまで人工呼吸器の音が気になっていたような場面でも周囲を気にすることなく使用することができます。また、介護者様にとっても吸引回数が減るなど、人工呼吸器と比較してケアの負担軽減が期待される機器であります。
今回、NeuRx は国内で初めて横隔膜ペーシング治療用の医療機器として薬事承認を取得し、保険収載されたことで、これまで人工呼吸器という手段に頼らざるを得なかった脊髄損傷や中枢性低換気症候群の患者様の呼吸管理において、経済的負担も最小限に抑えながら、新たな治療の選択肢を提供することが可能となりました。

【会社概要】
会社名 : USCIジャパン株式会社
所在地 : 〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-28-6
設立  : 1999年4月
事業内容: 医療機器の輸入・製造・販売
URL   : http://www.usci.co.jp/
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