医療・医薬・福祉

SantenとAirdoc、AI活用で中国における眼疾患の診断率向上に向けて提携

参天製薬株式会社
参天製薬株式会社(本社所在地:大阪府大阪市、以下Santen)と人工知能(AI)による網膜診断分野のトップ企業であるShanghai Airdoc Medical Technology Co., Ltd.(本社所在地:中国・北京、以下Airdoc)は本日、眼疾患の診断率向上を通じて、中国における目の健康を推進していくことを目指し、戦略的提携を行ったことを発表しました。Santenは、中国全土の医療機関における豊富な経験と眼科領域での広範なネットワークを活かし、眼疾患の早期発見に向けAirdocの高精度眼底スクリーニング検査デバイスおよび支援ソリューションの医療機関への導入を促進します。一方Airdocは、製品供給と技術的なサポートおよび機器のメンテナンスを行います。


戦略的提携では、効率的で使いやすい診断ソリューションを提供し、専門医の不足により停滞している中国地方部の診断レベルの向上を目指します。AIによる眼底スクリーニング技術と使いやすい眼底カメラの普及および応用を通じて眼疾患診断の効率と質を改善し、地元の医師を支援することで、患者さんのQOL向上に貢献していきます。

Airdocが独自に開発したハードウェアとAIアルゴリズムを含むソフトウェアの操作は簡易で、医師または看護師は、研修を受けるだけで使用できるようになります。網膜を通じた初期の健康リスクを非侵襲的な方法で迅速に発見し、医師が眼疾患を効率的かつ適切に評価できるようにして、診断精度を向上させることができます。地方部における緑内障などの眼疾患リスクの早期発見、早期介入、早期治療にとって大いに役立ちます。

中国経済の進展に伴う人口の高齢化と生活習慣の変化により関連する眼疾患が増加しています(1)。特に、眼疾患における糖尿病網膜症、病的近視、緑内障、加齢黄斑変性、白内障などの割合が上昇しています(1)。これらは、中国で失明の原因となっている主な眼疾患です(1)。

特に緑内障は、失明につながる主な眼疾患です(2)。中国の緑内障患者さんは、過去数年間、増え続けており、2020年の患者数は2,200万人近くに達し、世界の緑内障患者人口の4分の1に相当します(3)(4)。また、そのうち4分の1以上が失明に至るとみられています(3)(4)。緑内障は、早期診断が難しい病気で自覚症状がなく、発見されにくいため、定期的な検査が必要です。発症すると、生活だけでなく、心身の健康に重大な影響が生じます。

眼疾患を予防するには、スクリーニング検査、早期診断、早期治療が重要になります。緑内障などの失明につながる可能性の高い眼疾患の早期診断・治療を管理するには、医師の高い専門能力だけでなく、補助診断用の効果的な精密検査機器が必要になります。しかしながら、中国の眼科医療は、医師の不足とその不均一な地域分布に直面しています。中国では一級都市から五級都市まで規模によりランクをつけており、国家衛生健康委員会(NHC)の統計によると、現在、眼科医が4万4,800人程度で、その大部分が一級都市および二級都市に分布しています。三級都市および四級都市では、特に眼疾患の専門医が不足しているため、有病率や失明率の高さと、緑内障を含む失明の原因疾患の診断レベルの低さとのギャップを埋める必要があります。

網膜は、眼底に存在し、血管と神経を非侵襲的に直接観察できる人体で唯一の器官です。緑内障やその他の眼疾患、また全身疾患においても、網膜画像を通じた診断の可能性が指摘されています。そのため、眼底写真を用いた検査方法は、糖尿病網膜症、緑内障、その他の眼底疾患をスクリーニングする重要な手段となります。このアプローチに基づき、AIによるディープラーニング技術で、著名な眼科医の知識と経験を収集し、優れた医療資源を未発達の地域に配分すれば、より多くの患者さんに応用することができます。

「目の健康に関する社会的問題の解決に貢献することで、持続的成長を実現することがSantenの中国での事業目標です。中国ではすでに多くの患者さんが治療されていますが、中国の規模を考えれば実は氷山の一角に過ぎません。社会課題の解決と持続的成長の実現には、未診断の患者さんをいかに顕在化し、医療へのアクセスを実現していくかが鍵となっていきます。Santenは、自社のネットワークを駆使し、中国の学会や臨床医の先生方とともに、中国の眼科医療エコシステムの発展に貢献してきました。引き続き、様々なパートナーと協力してリソースとテクノロジーを結集し、患者さんの眼科医療エコシステムへのアクセスを強化し、中国における目の健康増進に取り組んでまいります」と、Santenの代表取締役社長兼CEOの谷内樹生は述べています。

Santen中国事業統括の山田貴之は、次のように述べています。「AI技術は、医療用画像診断機器の進歩を促進します。Santenは、この提携を通じてAI検査装置を大規模に推進し、眼科におけるAI技術の適用範囲の拡大と応用を行ってまいります。これは、『眼科 + AI』の革新的な実践であり、Santen’s VISIONである『Become A Social Innovator』の実現に向けた取り組みであると同時に、中国の眼科医療システムの発展に貢献します。」

Airdoc創設者のZhang Dalei氏は、次のように述べています。「AirdocとSantenの提携は、補完的な関係にあるだけでなく、コンセプト面でも一致しています。『より多くの知力でより良いケアへ』というAirdocの使命は、AI技術を大規模かつ現実的に応用し、社会的価値を生み出すことです。今回の提携では、眼科のスペシャリティ・カンパニーであるSantenの持つ医療機関とのネットワークを活かし、AIスクリーニング検査を一般の方々、医師、患者さんに提供します。地方部において正確な診断を可能にすることで両社は、革新的なAI医療モデルを構築し、最終的に体系的なイノベーションへとつなげたいと考えています。」

近年、医療用画像診断AIの領域は急速に発展しており、特に眼底画像分野におけるAI活用が、医療機器業界および学会などで幅広く認識されています。中国の緑内障ガイドライン(2020年)では、将来的な中国の技術進歩やAIおよび5G技術の成熟化により、包括的な眼底スクリーニング検査が経済性に優れた新たなスクリーニングモデルになると指摘されています。

Santen(参天製薬株式会社、本社:大阪市)について
Santenは、眼科に特化したスペシャリティ・カンパニーとして、医療用・一般用の医薬品や、医療機器の研究、開発、販売・ マーケティング活動を行っており、世界約60を超える国・地域で製品を販売しています。
Santenが目指す理想の世界、「WORLD VISION」(Happiness with Vision)の実現に向け、世界中の技術や組織・人材をつなぎ、「見る」を通じて人々の幸せを実現するSocial Innovatorとして、眼の疾患や不具合に起因する世界中の人々の社会的・経済的な機会損失を削減することを目指します。
130年の歴史の中で培われた科学的知見や企業力を活かし、製薬企業としての枠を越え、患者さん起点で眼科医療ソリューションの開発と提供に取り組み、価値ある製品・サービスの提供を通じ、患者さんや患者さんを愛する人たちを中心に社会への貢献を果たしていきます。
詳細については、当社ホームページ https://www.santen.co.jp をご参照ください。

Airdocについて
Airdocは、AIを活用した網膜画像による早期検出、補助診断、健康リスク評価ソリューションを提供する世界的な先駆的企業です。同社のソリューションでは、網膜画像、マルチモーダルデータ解析、AIディープラーニングアルゴリズムを用いて、従来の慢性疾患の早期検出・診断を一変させ、非侵襲的・正確・高速・高効率・拡張可能な慢性疾患の検出および診断を実現します。
2020年8月、AI搭載医療機器(SaMD)のAirdoc-AIFUNDUS(1.0)が糖尿病網膜症の補助診断法として承認され、中国国家食品薬品監督管理局(NMPA)のクラスIII医療機器認証を取得し、医師の診断を補助するために中国の病院で使用できるようになりました。
さらに、病院、地域のクリニック、健康診断センター、保険会社、検眼センター、薬局などの様々な医療ニーズに対処するため、他のSaMDや健康リスク評価ソリューションとの充実したパイプラインを構築しています。

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(1) Press Conference Record of the Launch of The White Paper of Eye Health in China2020
http://www.nhc.gov.cn/xcs/s3574/202006/1f519d91873948d88a77a35a427c3944.shtml
(2) World Health Organization. Global data on visual impairments 2010 [EB/OL].
https://www.who.int/blindness/GLOBALDATAFINALforweb.pdf
(3) Quigley HA, Broman AT. The number of people with glaucoma worldwide in 2010 and 2020[J]. Br J Ophthalmol, 2006, 90(3):262-267. DOI:10.1136/bjo.2005.081224.
(4) Cheng CY, Wang N. Prevalence and causes of vision loss in East Asia in 2015: magnitude, temporal trends and projections[J]. Br J Ophthalmol, 2020, 104(5): 616-622. DOI: 10.1136/ bjophthalmol-2018-311946.
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