医療・医薬・福祉

キャンサースキャンと小樽市、アムジェン、「骨粗しょう症疾患啓発の推進に係る連携・協力」に関する協定を締結。

株式会社キャンサースキャン
データヘルス時代の新たな骨粗しょう症・骨折予防のアプローチ

株式会社キャンサースキャン(本社:東京、代表取締役:福吉 潤、以下「キャンサースキャン」)と北海道小樽市(小樽市、小樽市長:迫 俊哉)、アムジェン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:スティーブ・スギノ)は、この度、「骨粗しょう症疾患啓発の推進に係る連携・協力(疾患啓発コモンズ)」に関する協定を締結しました。株式会社キャンサースキャンの骨領域における官民連携事業協定は、大阪府大阪市と千葉県佐倉市に続いて、三例目となります。




骨粗しょう症に起因する骨折の多くは、骨の強度が低下し、わずかな外力によって骨折が引き起こされる「脆弱性骨折」です。一度、脆弱性骨折を起こした骨粗しょう症の患者さんは、1年以内に次の骨折を連鎖的に引き起こす「二次骨折」のリスクが極めて高くなります。すでに生じた骨折自体が次の骨折の危険因子のひとつとされており、最初の骨折から1年以内に次の骨折を起こした人は23%、5年以内では54%に上るというデータ¹もあることから、骨粗しょう症の早期治療は二次骨折予防のための重要な根拠となっています。

この度の三者協定は、一度骨折を経験しているにもかかわらず骨粗しょう症の治療が開始されていない方々、治療を開始したものの中断されている方々に向けて二次骨折のリスクの啓発や、二次骨折予防のための受診を促し、骨折による寝たきりやそれに伴う介護負担の軽減を目的とするものです。

北海道小樽市では、65歳以上の割合を示す高齢化率は40.9%と全国平均(28.7%)より高く、また北海道内の人口10万人規模の都市において、もっとも高い割合です²。また介護認定率についても26.3%と全国平均及び北海道の認定率を上回っています³。こうした経緯から、本事業の実施にあたって、小樽市とキャンサースキャン、アムジェン株式会社の三者は、小樽市における疾患啓発、行政と医療の連携支援を行い、地域の高齢化に伴う課題のひとつである「骨折」のうち、特に二次骨折予防のための環境づくりの構築を目指します。


脆弱性骨折について

世界的に、50歳以上の女性3人に1人、男性5人に1人が生涯で骨粗しょう症による脆弱性骨折を起こすとされており、高齢化に伴いこの数はさらに増加する見込みです。また、骨粗しょう症による椎体骨折や大腿骨近位部骨折は、日々の活動に著しく影響し患者さんのQOLを低下させ、救急病棟を含む通院を増やし、治療費の増加につながります⁴。大腿骨近位部骨折患者さんのその後の生存率は、一般人口より低い推移を示します⁵ 。こうした状況にもかかわらず、日本の骨粗しょう症患者さんのうち治療を受けている割合は、わずか20%程度(推定)に過ぎません⁶,⁷。また、脆弱性骨折は介護や寝たきりの要因でもあります。官公庁統計を基にした試算では、骨折・転倒を要因とする介護サービス負担は2018年には1.9-2.8兆円、その中でも家族による介護負担は0.8-1.7兆円と、最も大きな要素となっていることが報告されています⁸。また、骨粗しょう症で最も頻度の高い椎体骨折や大腿骨近位部骨折に起因して要介護となった患者の介護者の転職・離職率が有意に高く、医療費の負担も大きいことも報告されています⁹。


キャンサースキャンについて

キャンサースキャンは、人と社会を健康にすることをミッションに、データサイエンスとマーケティング、行動経済学、そして公衆衛生の専門知識を組み合わせた事業を展開しております。とりわけナッジ理論※の予防医療や疾患の早期発見・早期治療促進への活用に、早期に取り組み実績をあげてきたことにより、厚生労働省発行の受診率向上施策ハンドブック「明日から使えるナッジ理論」の制作を受託し、弊社が数年間にわたり蓄積した事業ノウハウを全国の自治体へ広める活動を行うほか、環境省及び日本版ナッジ・ユニットBESTと行動経済学会との連携によるコンテストにて「ベストナッジ賞」を受賞しております。
全国500以上の市町村での各種保健事業の実施支援を通じて、コミュニケーションを変え、社会の仕組みを変えながら、健康になるための行動変容にフリクションがない世界を目指しています。
ウェブサイト:https://cancerscan.jp/
※ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味です。行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語として用いられています。2017年ノーベル経済学賞を受賞し、英国を代表に多くの国において補助金、税制、規制といった伝統的な政策手法に変わる「第4の政策手法」として活用が進められています。


小樽市について

小樽市は、北海道西海岸のほぼ中央、後志地方の東側に位置し、札幌市など4市町村に接しています。東西約36キロメートル、南北約20キロメートルで、市街地の一方が日本海に面し、他の三方を山々に囲まれた坂の多いまちです。海岸線は約69キロメートルで、その中央には天然の良港である小樽港があり、西側の勇壮な海岸は「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」に指定されています。気候は北海道にあって寒暖の差が小さい海洋性であるため、住みやすく、春は桜と新緑、夏はゴルフやマリンレジャー、秋は紅葉、冬はスキーと、四季を通じて豊かな自然を満喫できます。


アムジェン株式会社について

アムジェン株式会社は、世界最大規模の独立バイオテクノロジー企業である米国アムジェン社の日本法人です。2013年10月にアステラス製薬との合弁会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマとして事業を開始し、2020年4月1日にアムジェン社の完全子会社となり商号を変更しました。アムジェン株式会社では、循環器疾患、がん、骨疾患、炎症・免疫性疾患、神経疾患を始めとするアンメット・メディカル・ニーズが高い領域に焦点を絞り、現在約600人の従業員が、「To serve patients – 患者さんのために、今できるすべてを」というミッションのもと、臨床開発から販売までの活動を行っています。


アムジェン社について

アムジェン社は、重篤な疾患に苦しむ患者さんのために、生物学的に革新的な治療を探索・開発・製造・提供する可能性を切り開いていきます。このアプローチは、疾患の複雑性の解明と人体の生物学上の基本を理解するために、先進的なヒト遺伝学などの手法を活用することから始まります。
アムジェン社は、アンメット・メディカル・ニーズが大きい領域に焦点を絞り、生物製剤の製造に関する専門知識を活用して医療効果の向上と人々の生活に画期的な改善をもたらすソリューションを追求しています。1980年に創業したバイオテクノロジーのパイオニアであるアムジェン社は、世界最大の独立バイオテクノロジー企業に成長し、世界中の多くの患者さんに貢献しており、革新的な可能性が期待されるパイプラインを開発しています。
詳細については www.amgen.comをご覧になるか、ツイッターアカウント(www.twitter.com/amgen)をフォローしてください。


この件に関するお問い合わせ先

株式会社キャンサースキャン
塚田 善紹
TEL 03-6420-3390
アムジェン株式会社(東京)
コーポレート・アフェアーズ
TEL 03-5293-9516

<REFERENCE>
1. van Geel TA, et al. Ann Rheum Dis. 2009; 68(1): 99-102.
2. 第8期小樽市高齢者保健福祉計画・小樽市介護保険事業計画
3. 小樽市国民健康保険データヘルス計画【第2期】
4. Fujiwara, S, et al. J Bone Miner Metab. 2019; 37(2): 307-318.
5. 折茂肇: 日本臨牀. 2004; 62(増刊2):1-6.
6. International Osteoporosis Foundation. Patient Brochure.
http://share.iofbonehealth.org/WOD/2012/patient_brochure/WOD12-patient_brochure.pdf.
Accessed October 11, 2021.
7. Tsuboi M, et al:J Bone Joint Surg Br 89(4):461, 2007
8. ミリマン・インク 日本における骨折による介護負担とその推移‐官庁統計を用いた分析.
https://jp.milliman.com/-/media/milliman/importedfiles/uploadedfiles/insight/2019/client-report-fracture-care-cost.ashx
9. Soen S. et al. J Bone Miner Metab. (2021) 39: 612–622.
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