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国産ハーブ「クロモジ」のエキスに従来型コロナウイルスOC43に対する抗ウイルス活性があることを新たに発表しました。

養命酒製造株式会社
 養命酒製造株式会社(本店:東京都渋谷区 代表取締役社長 塩澤太朗)は、信州大学農学部(長野県上伊那郡南箕輪村 准教授 河原岳志)と共同で、クロモジ熱水抽出物(以下、クロモジエキス)が、従来型コロナウイルスの一つコロナウイルスOC43(一般的な風邪を引き起こすウイルス)の増殖を、培養細胞において抑制すること、同時に、クロモジ精油(クロモジエッセンシャルオイル)がインフルエンザウイルスの感染性を失わせることを、2021年9月19日の日本生薬学会第67回年会で発表しました。





クロモジ
(Lindera umbellata Thunb.)
クスノキ科の落葉低木。日本固有種。


■エキスと精油の違いについて
 クロモジの枝や葉を加熱し、水蒸気蒸留することで精油(エッセンシャルオイル)が得られます。蒸発せずに残る不揮発性の成分を濃縮、乾燥させたものがエキスになります。

■<従来型のコロナウイルスOC43について>
 従来型コロナウイルスOC43(*1)は一般的な風邪(上気道感染症)を引き起こすほか、まれに、高齢者では重度の肺炎の原因となることがあるウイルスです。RNAウイルスに分類され変異しやすく、エンベロープを持つなど、インフルエンザウイルスと共通点があります。
 なお、新型コロナウイルス(COVID-19を引き起こすSARS-CoV-2)とは異なるものです。
(*1)Human coronavirus OC43

■従来型コロナウイルスOC43についての試験結果
1. ウイルス増殖の指標であるウイルスmRNAの発現量を抑制
 ウイルスmRNAはウイルスが増殖するときに発現します。従来型コロナウイルスOC43を培養細胞に感染させる試験において、クロモジエキスを培養液に添加する濃度を上げるにつれて、ウイルスmRNAの発現量が抑えられることがわかりました。このことにより、クロモジエキスがウイルスの増殖を抑制していると考えられます。

2. ウイルスの構成材料となるウイルスタンパク質の量が減少
 クロモジエキスを培養細胞に添加することで、従来型コロナウイルスOC43に感染して、ウイルスのタンパク質をつくる細胞の数が減少していることが確認できました。ウイルス増殖に必要な、ウイルスのタンパク質の生産量が全体として減っていることが分かりました。

3. ウイルスの増殖量を抑制
 従来型コロナウイルスOC43を培養細胞に添加して一定時間経過後に、増殖して細胞から培地中に放出された、再度感染が可能なウイルスの量(ウイルス感染価)を測定しました。ウイルスは細胞を利用して増殖しますが、クロモジエキスを添加することでウイルスの増殖を約90%以上抑制できることが分かりました。

■その他の研究成果
・クスノキ科植物の抗インフルエンザウイルス活性
 クロモジが属するクスノキ科の植物のエキスを用いて、抗ウイルス活性について調べたところ、他のいくつかの植物に、抗ウイルス活性があることが分かりました。その中でも、クロモジは比較的強い活性を示しました。

・クロモジ「精油」のインフルエンザウイルス不活化作用
 アロマなどで一般的に用いられる機会が多いクロモジ精油について、抗ウイルス作用を調べたところ、精油においてもウイルスの感染性を抑える作用(不活化作用)があることが分かりました。ただし、その作用は精油を直接ウイルスに添加した際に得られたもので、デュフューザーなど、一般的な使用環境とは異なります。

■まとめ
 クロモジエキスは、風邪を引き起こす従来型コロナウイルスOC43の増殖を抑制することが、培養細胞を用いた複数の試験により示され、同ウイルスの感染を抑制する可能性が示されました。
 クロモジ精油については、インフルエンザウイルス不活化作用が示されました。なお、クロモジエキスにインフルエンザウイルス増殖抑制作用がみられたことは、以前より当社から発表されています。
 当社は、植物が持つ力を私たちの健康生活に役立てられるよう、引き続きクロモジが持つ健康作用について研究して参ります。
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