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電子カルテシステムとAI診療支援を連携させた実証実験を開始

株式会社プレシジョン
患者が院内タブレットで入力した問診内容をもとに、AIがコロナ禍における医師の診療を支援


2021年11月10日
独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
富士通Japan株式会社
株式会社プレシジョン

 独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター(注1)(以下、名古屋医療センター)、富士通Japan株式会社(注2)(以下、富士通Japan)、株式会社プレシジョン(注3)(以下、プレシジョン)は、コロナ禍における医療機関の問診に関わる負担軽減や診療の質向上のため、富士通Japanの電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX(ホープ ライフマークエイチエックス)」(以下、「HOPE LifeMark-HX」)と、プレシジョンが開発、提供するAI診療支援「今日の問診票」(注4)を連携させた実証実験を、名古屋医療センターにおいて2021年11月10日から開始します。
 本実証実験では、「HOPE LifeMark-HX」とタブレット上で問診を行う「今日の問診票」を連携させることにより、患者が院内タブレットに入力した詳細な問診内容から、AIが電子カルテの下書きを作成すると同時に、約2,000名の著名医師の監修による医学情報データベースを検索し、症状や所見、鑑別診断、治療方法などの診療に関わる詳細情報を電子カルテシステムの画面に表示します。これらの情報を、医師の診療やカルテ作成、看護師の問診などに活用することによる診療の質の向上や外来診療の効率化、診療時間の短縮などにおける有効性を検証します。
 今後、3者は本実証実験に用いたシステムの連携機能の拡大を図るとともに、ニューノーマル時代における安心・安全な医療の提供を目指して、AIなどのデジタル技術を活用したヘルスケア分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に推進していきます。

【 背景
 昨今、多くの医療従事者が、限られた人的リソースで、新型コロナウイルス感染患者と他の疾患をもつ患者に対する診療を行っています。名古屋エリアの基幹病院として、いち早く新型コロナウイルス感染患者を受け入れてきた名古屋医療センターにおいても、日々の問診や診察、診断、ワクチン接種など、幅広い業務に対応する医師、看護師の負荷が大きな課題となっていました。
 これらの課題解決に向け、このたび名古屋医療センターにおいて、電子カルテシステムで国内トップシェア(注5)を有する富士通Japanの「HOPE LifeMark-HX」と、国内で約200医療機関に導入されているAI診療支援システムであるプレシジョンの「今日の問診票」を連携させた実証実験を開始します。今回の実証実験は、スタートアップ企業と富士通グループの技術や製品などを組み合わせることで新たな価値提供を目指す「富士通アクセラレータープログラム」にプレシジョンが採択されたことを契機とした取り組みです。
図1. 診療現場で「今日の問診票」によって作られた電子カルテの下書きを確認する医師


図2. AI診療支援と電子カルテシステムとの連携による診療の改善

【実証実験の概要】
1. 期間:
2021年11月10日から2021年12月31日まで

2. 場所:
名古屋医療センター

3. 目的、内容:
 コロナ禍における問診に関連した医療従事者の負担軽減や診療の質の向上を目指して、電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」とAI診療支援システム「今日の問診票」を連携させたシステムを診療に活用し、以下の有効性を検証します。

1)患者サービスの向上における有効性を検証
 医師の診察を受ける際、一般的に、患者は来院後に問診票へ症状や既往症などを手書きで記入しますが、実証実験では病院のタブレット上でプレシジョンの「今日の問診票」に回答を入力します。「今日の問診票」では、患者の回答内容に応じた質問を表示し、より詳しく確認すべきポイントを聞き出せる仕組みになっています。これにより、従来と比較し、問診への回答のし易さや院内での待ち時間短縮などの患者サービス向上や、詳細な問診による診察精度の向上における有効性を幅広く検証します。

2)医師診察などの負荷軽減における有効性を検証
 医師は患者を診察する際、問診票の不足情報を患者に確認しながら、過去の診察の経験や知識に基づく診断を行い、治療方法を決めています。また、問診票および追加で確認した情報は、医師が情報を整理した上で電子カルテシステムに入力していました。
 実証実験では、患者が事前に入力した問診データから、AIが電子カルテの下書きを作成すると同時に、約2,000名の著名医師の監修による医学情報データベースを検索し、症状や所見、鑑別診断、治療方法などの診療に関わる詳細情報を電子カルテシステムの画面に表示します。これにより、カルテ作成時間の短縮、診療に関する情報の検索性向上など、医師の負荷軽減における様々な有効性を検証します。

3)看護師クラーク問診確認作業など負荷軽減における有効性を検証
 看護師や病院の事務作業を補助するクラークは、外来受付で患者に定型の問診票を入力してもらい、記入内容を確認の上、漏れがあれば患者に回答を促しています。
 実証実験では、問診票の入力チェック機能の活用による入力精度の向上や、看護師やクラークによる各診療科受付の負担軽減における有効性を検証します。また、タブレットを使った詳細な問診により、新型コロナウイルスなどの感染症の疑いがある患者をより早く判断することによって、従来の定型の問診票や口頭での問診と比較して、その患者が院内で他の患者と接触する時間を減らせたか、密の回避ができていたかなどのコロナ禍における有効性も幅広く検証します。

4. 各社の役割:
・名古屋医療センター:システムの運用と評価、実証内容の監修、実証場所の提供
・富士通Japan:「HOPE LifeMark-HX」と「今日の問診票」の連携機能開発、ネットワーク環境の整備
・プレシジョン:「HOPE LifeMark-HX」と「今日の問診票」の連携機能開発、問診用タブレットなど
実証用機器の提供

【 今後について
 本実証実験をもとに、今後名古屋医療センターでは、医師や看護師の業務負担を軽減しワークライフバランスの向上を推進するとともに、名古屋エリアの基幹病院として、安全でより質の高い医療の提供を目指していきます。
 富士通Japanは、本実証実験の有効性を踏まえ、2021年度中に今回用いた仕組みの実用化を目指すとともに、先進技術の適用や他のサービスとの連携強化を通じて、診療を中心とした院内業務の効率化を図り、誰もが安心な医療を享受できる社会の実現に貢献していきます。
 プレシジョンは、富士通Japanの電子カルテシステムとの連携をはじめ、日本の著名医師約2,000名の知見をもとに、医療現場における働き方改革と、安心と安全の医療の達成に向けた取り組みを推進していきます。

【 注釈
(注1) 独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター:所在地:愛知県名古屋市、院長:長谷川 好規。
(注2) 富士通Japan株式会社:本社 東京都港区、代表取締役社長 砂田 敬之。
(注3) 株式会社プレシジョン:所在地 東京都文京区、代表取締役社長 佐藤 寿彦。
(注4) AI診療支援「今日の問診票」: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2019年度「Connected Industries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業」の一環でプレシジョンが開発した、カルテ作成から医学情報データベースの検索までサポートする電子問診票。
(注5) 国内トップシェア:株式会社エムイー振興協会「医療機器システム白書2021」の「病院情報システム(HIS)稼働状況」による。

【 商標について 】
 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

【 関連リンク 】
・独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター https://nagoya.hosp.go.jp/
・富士通Japan株式会社 大中規模病院向け電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」 https://www.fujitsu.com/jp/solutions/industry/healthcare/products/lifemarkhx/
・株式会社プレシジョン https://www.premedi.co.jp/
・富士通アクセラレータープログラム 協業事例インタビュー 株式会社プレシジョン https://www.fujitsu.com/jp/innovation/venture/interview/precision/
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