医療・医薬・福祉

アストラゼネカのフォシーガ、新たなサブ解析によりCKD治療における心腎および死亡率に対するベネフィットの一貫性がさらに裏付けられる

アストラゼネカ株式会社
第III相DAPA-CKD試験のサブ解析が、地域または心血管系併用薬使用の有無にかかわらず一貫した腎臓および心血管アウトカムを示す


本資料はアストラゼネカ英国本社が2021年11月8日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまの
ご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬であるフォシーガ(R)(一般名:ダパグリフロジン、以下、フォシーガ)を対象とした第III相DAPA-CKD試験の3つの新たなサブ解析の結果を発表しました。これらの解析は、2型糖尿病(T2D)の有無にかかわらず、慢性腎臓病(CKD)患者さんの治療において、フォシーガの心腎および死亡率に対するベネフィットが一貫して認められることをさらに裏付けました。また、リアルワールドエビデンス(RWE)研究となるREVEAL-CKDでは、世界的にステージ3のCKD診断率が著しく低いことが明らとなりました。これらのデータは2021年の米国腎臓学会(ASN)腎臓週間で発表されました。

DAPA-CKD試験における腎臓、心血管(CV)および死亡率のアウトカムに関する地域別の解析データから、CKD患者さんにおけるフォシーガの有益性は、北米、ラテンアメリカ、ヨーロッパおよびアジアを含む事前に規定された地理的地域間においても同程度であることが示されました1。複合主要評価項目である推定糸球体濾過量(eGFR、腎機能の重要な指標)の50%以上の持続的低下、末期腎疾患(ESKD)の発症および、心血管または腎不全による死亡の相対リスク減少率は、4つの地域で一貫して30~49%でした(プラセボと比較したフォシーガの絶対リスク減少率は3.3~8.0%)。地域間での不均一性は認められませんでした(p=0.77)(1)。

また、別のサブ解析では、ベースラインの心血管系併用薬がCKD患者さんにおけるフォシーガの効果に影響を与えるかが評価されました。その結果、様々な心血管系併用薬使用の有無にかかわらず、CKD患者さんにおける腎臓、心血管評価項目および死亡率に対するフォシーガの明らかな有益性が示されました(2)。具体的には、主要複合アウトカムの最初のイベント発生までの時間(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)におけるフォシーガの効果は、プラセボとの比較で、ベースライン時にアンジオテンシン変換酵素阻害薬またはアンジオテンシン受容体拮抗薬を使用していた患者さん(ハザード比[HR]0.61、95%信頼区間[CI]0.51-0.74)と使用していない患者さん(HR0.54、95%CI0.20-1.46;交互作用のp=0.69)で同程度でした。また、利尿薬、カルシウム拮抗薬およびβ遮断薬など、解析された他の心血管系併用薬使用の有無にかかわらず、フォシーガの一貫した効果が示されました(2)。

DAPA-CKD試験の事前に規定された解析において、フォシーガ投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けられた患者さんのeGFRスロープは、フォシーガ群では-2.88mL/min/1.73m2/年(eGFRスロープ、平均値[標準誤差]=0.11)、プラセボ群では-3.83mL/min/1.73m2/年(標準誤差=0.12)となり、フォシーガはCKD患者さんにおける年間のeGFR低下の程度を有意に低減しました(中央値2.3年)(3)。また、新たなデータから、治療開始後早期のeGFRの低下は、フォシーガで治療した患者さんにより多いことが示されました。この早期のeGFRの変化は、フォシーガの作用機序と関連しており、糸球体における好ましい血行動態変化を反映していると考えられます。なお、低下の程度にかかわらず、この早期におけるeGFRの低下は、重篤な有害事象、有害事象による治療中止、腎臓関連事象または体液量減少事象のリスク増加とは関連していませんでした(4)。

DAPA-CKD試験の治験運営委員会の共同代表者であるオランダのグロニンゲン大学医療センターのHiddo L. Heerspink教授は次のように述べています。「第III相DAPA-CKD試験のサブ解析結果は、CKDの治療におけるフォシーガの有効性と安全性に関するエビデンスを強力に裏付けています。フォシーガは、疾患の進行を遅らせることで現在の標準治療を大きく変え得る重要な治療選択肢です。つまり、より早期の診断が患者さんのアウトカム改善の重要な要素となります」。

一方観察研究であるREVEAL-CKD研究の新たなデータによると、ステージ3のCKD患者さんのうち、診断された割合はフランスではわずか4.5%、日本では7.9%にすぎません(5)。REVEAL-CKDは多国籍観察研究であり、本研究の目標は、診断されていないステージ3のCKDの有病率および予測因子について、これまでで最も信頼できる評価を提供することです。REVEAL-CKDは11カ国(米国、フランス、日本、中国、ドイツ、イタリア、スペイン、カナダ、オーストラリア、英国およびブラジル)について評価し、推定100万例の患者さんに関するデータを収集します(5)。結果は、償還請求や電子カルテを含む国別データベースから抽出されます。本試験は2020年12月に開始され、2021年12月に完了する予定です(6)。

アストラゼネカのCVRMバイオファーマビジネスユニットのシニアバイスプレジデントであるJoris Silonは次のように述べています。「これらのデータは、新たな治療法を開発し、CKDの早期診断の重要性の認識を高めるという我われのコミットメントを裏付けるものです。我われは、早期の検査と診断に重点を置くことで、患者さんにできるだけ早期に治療を受けていただき、病気の進行を遅らせ、アウトカム改善の機会を最大化できるよう支援していきます」。

以上

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慢性腎臓病について
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3カ月間認められた場合と定義されています(7)。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です(8)。CKDは高い有病率や、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています(9)。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となります(10)。CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています(11)。

DAPA-CKDについて
DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージの2~4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,304例を対象に、フォシーガ10mg投与による有効性と安全性をプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第III相試験です。フォシーガ は1日1回、標準治療と併用されました。複合主要評価項目は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)リスクでした。副次評価項目は、腎機能の複合評価項目(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、腎不全による死亡)、心血管死もしくは心不全による入院、および全死因死亡のいずれかの初発までの期間でした。試験は日本を含む21カ国で実施されました(12)。結果はThe New England Journal of Medicineに掲載されました(12)。

フォシーガについて
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)は、1日1回、経口投与のファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。研究により、心腎疾患の予防および進展抑制、ならびに各臓器の保護に対するフォシーガの有効性が示され、心臓、腎臓および膵臓の臓器間の基本的な関連性を示す重要な知見がフォシーガでは、研究により、心腎疾患に対する予防および抑制効果、ならびに、心臓、腎臓および膵臓の基本的な関連性を背景に、重要な知見である臓器保護効果が示されています(12-14)。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器が機能しなくなり、全世界で主要な死因となっている2型糖尿病、心不全およびCKDを含む疾患の発症につながります(15-17)。

フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第III相DECLARE-TIMI 58 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応を取得しています(13)。また、フォシーガは第III相DAPA-HF、第III相DAPA-CKD試験の結果に基づき、成人の左室駆出率が低下した心不全の治療薬、およびCKDの治療薬として承認されました(12,14,18)。

“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第III相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第III相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝(CVRM)領域について
バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝 (CVRM) は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、オンコロジー、希少疾患、および循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマにおいて、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については
https://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

注釈については添付のプレスリリースをご確認ください。
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