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~アデランス産学連携~ JDDW2021 KOBE 第29回日本消化器関連学会週間 第19回日本消化器外科学会大会においてアデランスがランチョンセミナーを共催

株式会社アデランス
抗癌剤治療による脱毛の予防における研究成果を発表

 毛髪・美容・健康のウェルネス事業をグローバル展開する株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役 津村 佳宏)は、「第29回日本消化器関連学会週間(JDDW2021KOBE)」の一環で行われた「第19回日本消化器外科学会大会」(期間:2021年11月4日(木)~11月7日(日)、会場:神戸コンベンションセンター/兵庫県神戸市)にて、アデランスがスポンサーシップをとるランチョンセミナーを共催しました。


 昨今の新型コロナウイルス感染拡散防止として、会場での実施においてはセミナー会場の席数を制限して密になるのを防ぎ、マスク着用と消毒はもちろん、室内換気や参加者の健康状態の確認の徹底を行うなどの対策を講じたうえでの会場開催を行うとともに、より多くの聴講者が場所を問わず視聴できるWEB配信を同時に行う「ハイブリッド開催」での実施となりました。

 会期中の11月6日(土)にアデランス共催のセミナーが実施され、大分大学医学部 消化器・小児外科学講座の河野 洋平先生と、同じく大分大学医学部 消化器・小児外科学講座客員研究員 医療法人八宏会有田胃腸病院 副院長の平塚 孝宏先生が講演し、慶應義塾大学医学部外科 教授の北川 雄光先生が司会を務めました。
左より、平塚先生、北川先生、河野先生
 JDDWは、日本消化器病学会、日本内視鏡学会、日本肝臓学会、日本消化器外科学会の4つの構成学会と日本消化器がん検診学会(参加学会)からなる消化器病領域の日本最大級の組織であり、今回のJDDW 2021では、第63回日本消化器病学会大会、第102回日本消化器内視鏡学会総会、第25回日本肝臓学会大会、第19回日本消化器外科学会大会、第59回日本消化器がん検診学会大会が合同で開かれました。
 JDDWは1993年に第1回が開催され、参加者は毎年20,000人を超える日本でも有数の大きな学術集会です。消化器関連学会が合同して学術集会を開くことで、多忙な臨床・研究業務の傍ら学会に参加する方々の便益になるとともに、バックグラウンドの異なる会員が一堂に会することにより、広い視野で、より深い知識を得る機会を提供できることになります。
 第29回を迎える今回のJDDWにおいて、当社との共同研究を進める大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授の猪股 雅史先生が会長を務める第19回日本消化器外科学会大会に共催し、「抗がん剤脱毛を予防する」をテーマに兵庫県神戸市で開催されました。アデランスが本学会に共催するのは初めてとなります。

 アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携において毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪業界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。

■アデランスランチョンセミナー 講演概要
テーマ
 抗がん剤脱毛を予防する

司会
 慶應義塾大学医学部外科
 教授
 北川 雄光 先生

演題1
演者
 大分大学医学部 消化器・小児外科学講座
 高度救命救急センター 助教
 河野 洋平 先生

演題
 抗がん剤脱毛はなぜ起こる?

講演内容
【はじめに】
 近年多くのがんにおいて治療成績が向上している一方で、その治療法増加とともに副作用も多様化してきた。抗がん剤の副作用の中でも脱毛は精神面やQOLへの影響が非常に大きい副作用であるが、いまだ十分な予防法はなく、多くの患者が苦痛を感じている。脱毛の機序も同様に十分に解明されておらず、我々は産学連携プロジェクトとして抗がん剤脱毛予防に取り組むなかで、抗がん剤が頭皮環境に及ぼす影響について、研究を行ってきた。

【抗がん剤脱毛の実際と機序】
 抗がん剤脱毛の程度は抗がん剤の種類、量、投与法によって異なるが、通常は抗がん剤の投与開始2~3週間後より始まり、痒みやピリピリした痛みなどの随伴症状がみられる。成長期の毛髪は頭髪のうち85%を占め、その毛母細胞は細胞分裂が盛んであるため、抗がん剤の影響を受けやすい。抗がん剤の細胞分裂周期への影響に加えて、酸化ストレスによる毛母細胞のアポトーシス誘導、血管内皮細胞障害などが脱毛の機序に関与すると考えられている。抗がん剤投与終了3か月目頃より回復が始まるが、再生毛髪は髪質が変化したり、永久脱毛が生じることがある。

【抗がん剤脱毛基礎研究】
 我々は毛髪のリーディングカンパニーとの産学連携共同研究において、有効性の高い抗がん剤脱毛予防法の開発を進めるため、抗がん剤によって生じる毛包周囲環境の変化を明らかにすることとし、抗がん剤脱毛マウスモデルを用いて2光子顕微鏡観察を行った。その結果、毛包周囲の血管内皮細胞および毛球と毛乳頭ではアポトーシスが生じており、さらに皮下の血管密度の低下と血管透過性が亢進していることが明らかになった。これらの抗がん剤による頭皮の変化を制御することにより、新たな脱毛予防法開発が期待される。
講演中の河野先生

演題2
演者
 大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 客員研究員
 医療法人八宏会有田胃腸病院 副院長
 平塚 孝宏 先生

演題
抗がん剤脱毛をどのように予防する?

講演内容
【背景】
 抗がん剤脱毛 (CIA)は、苦痛度が高く、抗がん剤治療継続の認容性に関わる重大な副作用であるにもかかわらず完全な予防法は未だ存在しない。詳細な機序は不明であるが、毛母細胞の細胞周期停止ならびにアポトーシスがCIAの機序と言われており、抗がん剤投与で発生する活性酸素種が深く関与するとされている。大分大学医学部消化器小児外科学講座は、これまでがん、抗がん剤副作用に対する抗酸化剤を用いた治療法の研究を行ってきた。我々は強い抗酸化力、抗炎症作用を有するαリポ酸誘導体DHL-HisZnNa(DHLH)を用いて産学連携でCIA予防法開発に挑戦しており、その取り組みについて紹介する。

【基礎研究:動物実験】
 ラットのCIAモデルにおいてDHLHの体表への塗布は、コントロール群との比較においてCIA発生の顕著な予防効果を示し、皮膚の病理組織学的検査においては、毛根、毛幹残存の程度が多く認められ、その周囲への炎症細胞浸潤が軽度であった。

【臨床試験】
 乳がん患者100名を対象とした多施設共同研究において、術後抗がん剤投与期間中に頭皮にDHLH 1%含有ローションの塗布を行い、脱毛予防効果について検討したところ、脱毛予防効果は認められなかったが、化学療法終了後3か月目の時点で、80%以上の患者において毛髪回復が認められ、DHLHが発毛を促進する可能性を示した。一方で眉毛に関しては頭髪脱毛に対する結果と異なり、化学療法中に全例で全脱毛するわけではなくGrade2の眉毛脱毛が54%抑制された。

【臨床研究】
 抗がん剤治療患者において、脱毛後の発毛状況を調査する目的の臨床研究をヘアケア専門店とともに2020年4月より開始した。過去の臨床においてGrade1-2の脱毛を80%以上の患者にきたすRAM+nabPTXにより治療中の切除不能進行胃がん患者において、DHLH製剤使用患者では化学療法施行中脱毛Grade1以下にとどまる複数の症例を認めた。また高度脱毛をきたすとされるイリノテカンを含むFOLFIRI +Cetによる治療中の大腸癌患者は6コース終了後もgrade1に止まっている。さらに毛髪径の有意な減少はDHLH製剤使用患者では認められなかった。

【結論】
 DHLH製剤は乳がんに対する抗がん剤治療後の眉毛脱毛予防効果ならびに頭髪における脱毛回復促進効果を有する可能性があり、消化器がんにおける抗がん剤脱毛において脱毛抑制効果が期待される。
講演中の平塚先生

■学会概要
学会名称:第29回消化器関連学会週間(JDDW2021 KOBE)
     第19回日本消化器外科学会大会
会  期:現地開催 2021年11月4日(木)~11月7日(日)
会  場:神戸ポートピアホテル(神戸コンベンションセンター内:兵庫県神戸市)
会  長:大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
猪股 雅史 先生
※アデランス共催のセミナーは、11月6日(土)に開催されました。
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