医療・医薬・福祉

変異株を捕らえる宿主標的抗ウイルス剤、CP-COV03

株式会社CNPharm
先端の薬剤送達システム技術によって誕生…「宿主標的」で「マルチターゲット」

・新型コロナウイルスのアルファ株、ベータ株に続きデルタ変異株まで、すでに効能が立証 ・21世紀の対ウイルス戦争で「ゲームチェンジャー」を期待


駆虫剤として使われるニクロサミドを基盤に開発した抗ウイルス剤を、新型コロナウイルスの重症患者用抗炎症剤であるデキサメタゾンと併用した際、「シナジー効果」を生み出すという実験結果が初めて公開され、現在これといった治療剤がない新型コロナウイルスの重症患者用治療法が世界初として韓国で誕生する可能性が浮上した。

現代バイオサイエンス(オ・サンギ代表)は最近、科学技術情報通信部傘下の韓国生命工学研究院に委託し行った、新型コロナウイルスに感染されたハムスターを対象効力試験で、新型コロナウイルス経口治療剤のCP-COV03と抗炎症剤のデキサメタゾンを経口剤として一緒に投薬した結果、治療効果がデキサメタゾン単独より2.1倍増加したと7日に発表した。

現代バイオは同日、韓国プレスセンターで開催した記者会見でこのような実験結果を公開し、医療界に関連資料を提供することにした。デキサメタゾンと抗ウイルス剤の併用によって、新型コロナウイルスの治療でシナジー効果を確認した実験結果は今回が初であり、注目を浴びている。



ステロイド系薬物のデキサメタゾンは新型コロナウイルスの重症患者用として処方される薬物であり、米国のトランプ前大統領が新型コロナウイルスに感染された時、レムデシビルと共に投薬した経緯がある。

レムデシビルは今まで新型コロナウイルス用の抗ウイルス剤として唯一許可された薬だが、世界保健機関(WHO)が治療効能に疑問を投げ、イェール大学の研究結果、薬物耐性による新型コロナウイルスの変異株が報告されたこともある。

ニクロサミド基盤のCP-COV03が臨床の段階で緊急使用承認を得た場合、この併用療法は医療現場で重症患者に適用が可能になるものとみられる。入院患者の大部分を占める新型コロナウイルスの重症患者数が減少すれば、死亡者の減少はもちろん、病床が足りない事態も緩和されるものと予想される。

現在、新型コロナウイルスの重症患者に効果的な抗ウイルス剤は事実上皆無であり、抗ウイルス剤として唯一承認されたレムデシビルや抗炎症剤のデキサメタゾンなど、ごく一部の薬物を一時的に処方しているのが状況である。

これまで世界の科学界は、新型コロナウイルスの重症患者を安全かつ効果的に治療するためには免疫力が低下するという副作用を伴うデキサメタゾンと最適の組み合わせを成す抗ウイルス剤の発掘に声を高めていた。

昨年6月、英オックスフォード大学のマーティン・ランドレイ教授が「デキサメタゾンは新型コロナウイルスの重症治療に良い薬だが、死亡予防のため、より効果を発揮するためには抗ウイルス剤と併用が必ず必要だ」と強調した。スイスのジュネーブ大学の研究陣も昨年10月、世界的な科学ジャーナル「LANCET」を通じ、「デキサメタゾンは新型コロナウイルスの治療に欠かせない薬だが、新型コロナウイルス用の抗ウイルス剤こそ『魔法の弾丸』になる」と明らかにした。

現代バイオの研究所長、ジン・グヌ博士は「ステロイド系薬物のデキサメタゾンは免疫力が低下するという副作用を伴うため、低下した免疫力の代わりに抗ウイルス効能を出せる併用治療剤を探す必要がある」とし、「デキサメタゾンと併用できる最適のペアがCP-COV03」と述べた。



昨年、新型コロナウイルスの治療剤の開発に着手した現代バイオは、遅く開発を始めた者としての弱点を克服するため、最初から新型コロナウイルスの変異株を念頭に置いてCP-COV03を開発したと明らかにした。変異の激しいRNAウイルスが触発したコロナ禍の解決のためには、従来のアプローチや製薬界の慣行を超えた「発想の転換」が必要だったという。

これを受け、現代バイオは既存の薬物を改良し、薬効がウイルスではなく宿主細胞に作用する「宿主標的(host-directed)」抗ウイルス剤を経口剤として開発することを決め、全世界に現存する薬物のうちニクロサミドを最終候補に選定、現代バイオの大株主であるCNPharmの最先端薬剤送達システム(DDS)技術によりCP-COV03を開発した。

現代バイオの研究所長、ジン・グヌ博士は「新型コロナウイルスの治療剤開発に遅れて参入した我々は、最大の難題である変異株を従来のアプローチでは解決できないという認識から出発した」とし、「発想の転換を通じて『宿主標的の治療剤が答えだ』という結論を下し、これに合う最高の薬物として探し出したのがニクロサミドであった」と述べた。

CP-COV03の主成分である「ニクロサミド」は、ウイルスを標的とする様々な主要抗ウイルス剤とは違い、宿主細胞を標的とするメカニズムであり、オミクロン株やデルタ株などの新型コロナウイルスの変異株に影響を受けず、抗ウイルス効能を発揮するだろうというのが、現代バイオの説明だ。

現代バイオのCTO(最高技術責任者)であるキム・ギョンイル博士は「主要グローバル製薬会社が開発中の新型コロナウイルス用の抗ウイルス剤はウイルスに焦点を合わせた「ウイルス標的(virus-directed)」メカニズムなのでウイルスの変異株の対応に限界がある」とし、「CP-COV03は細胞のオートファジー(自己捕食)を活性化し、細胞に侵入したウイルスを除去するため、変異株と関係なく効能を発揮する」と説明した。

キム博士は「CP-COV03は宿主細胞を標的にするため、新型コロナウイルスとその変種株を治療できる新型コロナウイルス系の汎用的な薬物」と述べた。

米国の有名科学ジャーナルであるPLOS誌は2日、ニクロサミドがアルファ株からデルタ株まで新型コロナウイルスの各種変異株にも強い抗ウイルス効能を発揮するというデンマークのユニオン製薬と欧州の主要大学の共同研究陣の人間細胞実験結果を公開した。韓国パスツール研究所も今年4月、ニクロサミドが新型コロナウイルスの英国(アルファ株)、南アフリカ共和国(ベータ株)の変異株で抗ウイルス効能を発揮するという実験結果を発表している。

米カリフォルニア大学のネバン・クローガン教授(分子生物学)は昨年4月、サイエンスインサイダーとのインタビューで「宿主標的の抗ウイルス剤は耐性を起こす可能性が低く、広範囲な治療に使われる」とし、「(そのような抗ウイルス剤が出たら)新型コロナウイルス22でも24でも、どのようなウイルス疾患も治療できる」と述べた。

現代バイオの最終目標は、宿主標的の抗ウイルス剤であるCP-COV03を複数のウイルス疾患に汎用する「マルチターゲット(multi-target)」の薬物であることを段階的に立証し、21世紀のウイルスとの戦争でも勝利を導く最高の抗ウイルス剤に浮上させるということだ。

CP-COV03の臨床第2相の段階で新型コロナウイルス用とインフルエンザ用を並行する方針を決めた理由には、この薬物の汎用性を1次的に立証するという意味が含まれていると、現代バイオは明らかにした。CP-COV03が新型コロナウイルスの治療用で臨床第1相を終えたら、インフルエンザ用の臨床は第1相を経ずに第2相に直行する。

CP-COV03が新型コロナウイルスの治療剤として緊急使用承認を得たら、インフルエンザの治療剤として別途承認を得る前でも、医療現場で二つの疾患の類似症状者に先制的な対応が直ちに可能になる。そのようになると、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時に大流行する「ツインデミック(Twindemic)」の懸念はもちろん、医療の混乱解消にも大きく寄与するものと期待される。

CP-COV03がインフルエンザの臨床を終えたら、ニクロサミドの汎用的な抗ウイルス効能が人体を対象に世界初で公式に立証される記録も立てることになる。

現代バイオのオ・サンギ代表は「CP-COV03は宿主標的のメカニズムを持つ抗ウイルス剤なので、安全かつ多様なウイルス感染症に効能を持つ薬」とし、「21世紀の対ウイルス戦争で新型コロナウイルスの変異株であれ、新種のウイルスであれ、すべて解決する『ゲームチェンジャーに浮上させる』ことが我々の目標だ」と述べた。

現代バイオはCP-COV03の臨床第1相を終え次第、保健当局に臨床第2相を申請し、遅くとも来年上半期中にCP-COV03の第2相を終了して緊急使用承認を得ることを目標としている。このため、関係機関と臨床第2相の計画を協議するなど、第2相準備作業もすでに進行中だと明らかにした。

現代バイオはニクロサミドの新型コロナウイルスの治療効果が今年9月にバグダッド大医学部などイラク・カタール研究陣が新型コロナウイルスの患者たちを対象に行った臨床ですでに立証されたことがあり、ニクロサミド基盤のCP-COV03の臨床通過に自信を持っている。

イラク大学医学部の臨床では、ニクロサミドを投薬した実験群の患者入院期間が7日から5日に減少し、患者の治癒率も50%も上昇した。

現代バイオの研究所長、ジン・グヌ博士は「ニクロサミドの人体に対する効能はバグダッド大の臨床ですでに立証されたが、生体利用率を高めなければならないという点が依然として課題であった」とし、「我々は送達システム技術でニクロサミドの生体利用率を最大40倍以上引き上げるのに成功したため、臨床第2相通過を確信している」と述べた。

現代バイオはCP-COV03が新型コロナウイルスに感染されたハムスターを対象にした効力試験で、グローバルのライバル会社が開発中の新型コロナウイルス用の経口剤より優秀な効能や薬物安全性を立証し、価格競争力も優れている点などを根拠に、新型インフルエンザ事態当時のタミフルを超える「新型コロナウイルスパンデミック」のゲームチェンジャーになることを期待している。

現代バイオはCP-COV03が発売される場合、誰でも経済的負担なく服用できるよう価格をタミフルのように最大限合理的に策定する方針だ。

宿主志向治療(host-directed therapy):
宿主標的治療とも呼ばれ、ウイルスに直接作用するより、宿主細胞の反応を向上させウイルスを減少させる療法。オートファジー(autophagy)は宿主細胞の機能を向上させる代表的なメカニズムだ。

オートファジー(autophagy. 自己捕食):
細胞が自分のタンパク質を分解したり、細胞内の不必要な成分を細胞自ら分解、除去して自分のエネルギー源にするメカニズム。

RNAウイルス(RNA virus):
インフルエンザウイルス、コロナウイルス、レオウイルス、レトロウイルスなどRNAを遺伝子で持つウイルス。

【参考資料】
2021.12.7 「オミクロン株など新型コロナウイルス変異株も解決可能」記者会見の発表者
チェ・ジンホ 現代バイオサイエンス科学諮問委員長略歴


東京工科大学(T.I.T.)材料工学、工学博士
ドイツのミュンヘン大学無機化学、理学博士
韓国の延世大学化学工学科、学士/修士
2019.03 – 現在:檀国大学の医科大学医学科、組織再生工学研究院の碩座教授
2008.03 - 現在:英国王立化学会フェロー
1997.03 - 現在:韓国科学技術翰林院の終身会員
2020 - 現在:中国青島大学名誉院士
2019 – 現在:大韓民国学術院の会員
2019 – 現在:東京工科大の特任教授
2017 – 現在:世界セラミック学術院の会員
2017 - 2019:豪州のクイーンズランド大学の名誉教授
2012.08 - 2019.02: 梨花女子大学化学ナノ科学科、碩座教授
1981.09 - 2004.09: ソウル大学化学科助教授、副教授、正教授を歴任

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