医療・医薬・福祉

太陽ファルマテック、遺伝子治療薬の製造開始に備えてCytivaのFlexFactoryを導入

グローバルライフサイエンステクノロジーズジャパン株式会社
竣工までの期間を従来より50%短縮する製造ラインの構築により、新モダリティCMO事業に早期参入へ

太陽ホールディングス株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:佐藤 英志、証券コード:4626)の子会社である太陽ファルマテック株式会社(本社:大阪府高槻市明田町、代表取締役社長:佐藤 英志)は、このたび、Cytiva(法人名:グローバルライフサイエンステクノロジーズジャパン株式会社、代表取締役:ペレ・ステファン・ドミニク・ポル、本部:東京都新宿区)とパートナーシップを築き、AAV(アデノ随伴ウイルス)* を用いた遺伝子治療薬の製造開始に向けて、Cytivaが提供するバイオ医薬品製造用のプラットフォーム「FlexFactory」を導入しました。シングルユーステクノロジーを用いたバイオリアクターを特徴とするFlexFactoryを取り入れることで、太陽ファルマテックは、柔軟な工場設計、設備投資の削減、そして竣工までの期間を約50%短縮することを実現し、新モダリティにおける受託製造のニーズに迅速に応えることを目指し、まだ成長初期にある遺伝子治療薬の国内製造市場への参入を図ります。


「FlexFactory」のイメージ図

遺伝子治療薬に期待が集まる難病と希少疾患においては、昨今、承認プロセスが加速し、創薬から上市までの期間の短縮にかかる競争圧力が高まっています。日本では、従来の抗体医薬品では開発の7割を製薬会社が主導しているのに対し、遺伝子治療薬の場合には、バイオテックのスタートアップやベンチャー企業による開発が7割を占めています。日本の再生医療・遺伝子治療の市場規模は、2020年の570億円から、2040年には9,100億円と約16倍になると推計されています**。一方で、開発の主力となっているスタートアップやベンチャー企業のほとんどは自社工場を持たず、遺伝子治療薬の製造に対応できるCMO(Contract Manufacturing Organization、医薬品製造受託機関)の存在が、今後の遺伝子治療薬の国内供給に大きく影響します。

新しいバイオ製造施設の設計と建設には、通常、多大な資本投資と長い期間が必要です。さらに、従来のステンレス設備だけで成り立つ現場組み立て式の施設では複数の設備メーカー間の調整が発生します。しかしFlexFactoryの場合、シングルユーステクノロジーを用いたバイオリアクターが使用され、使い捨てのチューブセットを介して個別のユニット操作を接続するモジュール設計で、さらにすべての機材とシステムがワンストップで提供されるため、柔軟な生産施設設計と建設期間の大幅な短縮が実現し、汚染リスクが軽減され、多品種製造を可能にします。太陽ファルマテックの契約では、通常は2年以上かかる工場設立の注文から工場の竣工までの期間を約半分の14ヶ月に短縮することができます。

太陽ファルマテックは、世界で100件目のFlexFactory導入事例となります。海外では、CMOによって製造された医薬品の方が製薬メーカー所有の工場での製造量よりも多い国もあるなど、CMOが医薬品製造を大きく支えています。一方、日本ではCMOが普及したのはここ10年程と医薬品の受託製造の市場はまだ限定的で、これから急速に拡大することが予想されています。

太陽ファルマテックの新規事業開発室室長、中垣知綱氏は、今回のパートナーシップについて、次のようにコメントしています。「当社は、遺伝子治療という、製造に高い専門性と柔軟性が求められる分野のCMO事業に先駆けて参入することで、これから高まる国内需要に応えていきたいと考えております。早期参入はスピードが肝心であり、製造機能構築までの期間を従来の半分に短縮できるFlexFactoryは、新モダリティ製造を素早く実現するうえでの不可欠な後押しです。」

Cytiva日本法人のゼネラル・マネージャー、ペレ・ステファン氏は、今回のパートナーシップについて、次のようにコメントしています。「新型コロナウィルスをきっかけに、ワクチンをはじめとしたバイオ医薬品の国内製造力を強化する重要性が明らかになりました。まだCMOが数少ない日本は、すでに新たなイノベーションの波が押し寄せている遺伝子治療薬をはじめとしたバイオ医薬品製造においては大きな可能性が潜んでいます。FlexFactoryは、その柔軟性、スケール、スピードにおける優越性から、これから一層日本のバイオ医薬品の製造力拡大に貢献できると確信しています。」


「FlexFactory」が導入される太陽ファルマテック株式会社の工場
*:AAV(アデノ随伴ウイルス):遺伝子治療では、治療遺伝子を神経細胞に導入するベクターとして AAV がよく使用されています。AAVは、非病原性のウイルスに由来しており、染色体に組込まれる可能性も低いために安全性が高い上、遺伝子発現効率が高く、長期にわたって持続的に発現する(単回投与で効果が持続する)ため、患者への負担が少ないという特徴があります。
**:出典:内閣府「第1回 再生・細胞医療・遺伝子治療開発協議会」配布資料「国内外の開発動向分析、市場規模予測、海外政府の投資動向について」(Arthur D. Little Japan、2020年09月2日)

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太陽ファルマテック株式会社について
太陽ファルマテック株式会社の母体となる高槻工場は、1933年12月より操業を開始し、85年以上にわたり第一三共グループの西日本主力工場として、その役割を果たしてきました。2019年に太陽グループ傘下に加入後も、変わることなく高品質で安定的な製造を行うと共に、コスト競争力も高めて参りました。また、再生医療や遺伝子治療など、新たなモダリティの製造受託にも対応できるよう、技術導入・開発を行ってまいります。

Cytivaについて
Cytivaは、世界40カ国に8,000人以上の社員を擁し、治療法の進歩と促進に貢献するライフサイエンスのグローバルリーダーです。ダナハー(NYSE: DHR)の科学技術イノベーションファミリーの一員であるCytivaは、多様なスケールや視点を持つお客様から信頼されているパートナーです。Cytivaは、研究および製造ワークフローにスピード、効率、キャパシティを付与し、変革をもたらす医薬品の開発、製造、患者への提供を可能にします。詳細については、www.cytiva.com よりご覧ください。
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