医療・医薬・福祉

長期間作用型抗体の併用療法Evusheld (開発コード:AZD7442) 、米国でCOVID-19の曝露前予防を適応とする緊急使用許可を取得

アストラゼネカ株式会社
- 曝露前予防を適応として米国で承認された唯一の抗体療法 -                              

- 高リスク集団を対象とした主要第III相臨床試験データは、1回投与で少なくとも6カ月間の発症リスク低減を示す -


本資料はアストラゼネカ英国本社が2021年12月8日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

アストラゼネカの長時間作用型抗体の併用療法であるEvusheld(チキサゲビマブとシルガビマブの同梱製剤)は、米国においてCOVID-19の曝露前予防を適応として緊急使用許可(EUA:Emergency Use Authorization)を取得しました。間もなく初回分の投与が可能となる予定です。

米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)はEvusheldに対し、曝露前予防を適応として緊急使用許可を付与しました。対象となるのは、病状あるいは免疫抑制剤により中等度から重度の免疫不全があり、COVID-19ワクチンに対して十分な免疫応答が得られない可能性がある、およびCOVID-19ワクチンの接種が推奨されていない成人および青年(12歳以上かつ40kg以上)です。現在感染している人、あるいはSARS-CoV-2の感染者と直近で接触があった人は投与を受けられません。

米コロラド大学医学部小児科の教授でPROVENT試験の治験統括医師であるMyron J. Levin医学博士は次のように述べています。「米国および世界中の何百万人もの人々が、推奨される用量のワクチンを接種したにも関わらず、自身の免疫応答が不十分であるためにCOVID-19への深刻なリスクにさらされています。日常生活に戻るための一助となるであろうEvusheldを、容易に投与でき且つ長期的な予防を提供できる新たな選択肢として、患者さん方に提供できるのは非常に喜ばしいことです」。

アストラゼネカのバイオファーマ研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのMene Pangalosは次のように述べています。「我々は、COVID-19パンデミックとの闘いにおいて主要な役割を果たせていることを誇りに思っております。Evusheldはウイルスに曝露される前のCOVID-19の発症を予防すると同時に、単回投与で長期にわたる予防が提供できる、米国で許可された初の抗体療法となりました。Evusheldは、これまでのすべてのSARS-CoV-2変異株を中和し、我々は新しいオミクロン株に対する有効性を確認するために確認に迅速に取り組んでいます。Evusheldの開発に貢献してくださった被験者、治験担当医師、科学者および政府当局の皆さま、およびアストラゼネカの社員たちに感謝しています」。

CLL(慢性リンパ性白血病)学会の共同創設者、エグゼクティブバイスプレジデントおよび最高医学責任者で、医学博士・外科修士(主治医・教授としては退職)、教育学修士の学位を有するBrian Koffman博士は、次のように述べています。「私が患者さんからよく訊かれる主な質問のひとつは、『いつになったら孫を再び抱きしめることが出来るのか?』でした。私自身、医師であるとともに免疫力が低下している個人として、ワクチンのみでは十分な予防効果を期待できない人々に間もなくEvusheldを使用できるという希望に満ちています」。

Evusheldは2つの長時間作用型抗体による併用療法であり、COVID-19の曝露前予防を適応として米国で許可された唯一の抗体療法です。また、投与経路が筋肉内投与である唯一のCOVID-19抗体療法(チキサゲビマブ150mgとシルガビマブ150mg)となります。

世界人口の約2%にあたる人々はCOVID-19ワクチンに対して十分に反応しないリスクの高い集団であると考えられています1,2。米国では約700万人の人が免疫不全であり、COVID-19の曝露前予防によるEvusheldの恩恵を受ける可能性があります1,3,4。これらの人々には、化学療法治療を受けている血液がんまたはその他のがんの患者さん、臓器移植後に薬物治療を受けている患者さん、あるいは多発性硬化症や関節リウマチを含む疾患の治療のため免疫抑制剤を使用中の患者さんなどが含まれています5-9。

Evusheldの緊急使用許可の根拠となった主なデータは、進行中の第III相PROVENT曝露前予防試験のものです。プラセボと比較して、症候性COVID-19の発症リスクを統計的に有意に減少(主要解析では77%、中央値6カ月の追跡期間での解析では83%)させ、ウイルスからの保護が少なくとも6カ月間持続しました。また、第III相STORM CHASER曝露後試験およびEvusheldの第I相試験のデータも、緊急使用許可を裏付けるものです。Evusheldの忍容性はこれらの試験において良好でした。

Evusheld とSARS-CoV-2変異株
Evusheldに対する新しいオミクロン変異株(B.1.1.529)の影響について情報を提供するための研究が進行中です10,11。これまでにテストされた予備的な前臨床データではEvusheldに関連するオミクロン株の結合部位置換のうち、 Evusheldの中和能からの回避を示唆するものはありませんでした10,11。In vitro試験の結果では、Evusheldがデルタおよびミュー株を含む最近出現したSARS-CoV-2変異株も中和することが示されました10。

Evusheldは、米国政府の資金提供を受けて開発中です。この資金には、保健社会福祉省、事前準備・対応担当次官補局、国防総省と連携する米国生物医学先端研究開発局、契約番号W911QY-21-9-001の契約による化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局が拠出するフェデラルファンド(連邦政府の補助金)が含まれています。

アストラゼネカは、米国政府に対し Evusheld 70万回分を供給することに合意しています。Evusheldの初回供給分は、政府が出資するプログラムの一環として、適格な患者さんに無償で提供されます。米国政府は各州政府と協力し、適格な方々へアクセスを提供します。

アストラゼネカはCOVID-19 の予防と治療に対するEvusheldの緊急使用許可または条件付き承認の承認申請を世界中で進めています。

※ Evusheld(AZD7442)は本邦未承認です。

以上

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Evusheldについて
Evusheld(開発コード:AZD7442)は、SARS-CoV-2に感染し回復した患者により提供されたB細胞に由来する2種類の長時間作用型抗体であるチキサゲビマブ(AZD8895)とシルガビマブ(AZD1061)の併用療法です。米ヴァンダービルト大学メディカルセンターにより発見され、2020年6月にアストラゼネカにライセンス供与されました。この2つのヒトモノクローナル抗体は、SARS-CoV-2ウイルスのスパイクタンパク質の固有の部位13に結合します。アストラゼネカは、この2つの抗体とFc受容体および補体C1qとの結合を減弱させることで、半減期を延長しました。この半減期の延長により、本剤の作用持続時間が通常の抗体に比べ3倍以上に延長し、1回の投与後最大12カ月間COVID-19の発症を予防することが可能となりました14-16。 第III相PROVENT試験のデータは少なくとも6カ月間予防が持続することを示し、第I相試験のデータは少なくとも9カ月間高い中和抗体力価が持続することを示しました17。Fc受容体との結合減弱は、ウイルス特異的抗体が、ウイルスの感染や疾患の重症化を予防するのではなく、むしろ促進してしまう現象である抗体依存性感染増強のリスクを最小限に抑えることを目的としています18。Evusheldはチキサゲビマブ150mgとシルガビマブ150mg を2回にわけ連続して筋肉注射で投与します。

2021年8月、アストラゼネカはEvusheldがPROVENT試験において症候性COVID-19の発症リスクの統計的に有意な低減を示したことを発表しました。2021年11月8日に発表した6カ月時点での解析における有効性は、プラセボと比較して83%でした。2021年10月、アストラゼネカはEvusheldの第III相TACKLE試験の良好な結果概要を発表しました。また、Evusheldは、米国国立衛生研究所のACTIV-3試験の一環として、および新たなコラボレーター入院患者治療試験においても、COVID-19入院患者の治療薬候補として検討されています。

また、in vitro試験の結果により、Evusheldは、デルタおよびミュ-株を含む最近出現したSARS-CoV-2の変異株も中和することが示されました16。

ヴァンダービルト大学とのライセンス契約に基づき、アストラゼネカは将来の純売上高の1桁台のパーセンテージのロイヤリティを支払います。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、オンコロジー、希少疾患および循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマにおいて、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com/ または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References


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