医療・医薬・福祉

中性脂肪学会宣言2021

一般社団法人中性脂肪学会
-TGCVを指定難病に-



一般社団法人 中性脂肪学会は、本年12月4日(土)に以下をテーマとした第4回学術集会を開催した。

「我が国で見いだされた難病!中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の病理と臨床」
本学術集会、これまでの本学会での議論を踏まえ、ここに中性脂肪学会宣言2021を行う。

 2008年に我が国で発見された中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は、細胞内中性脂肪分解障害を起因として心臓、血管、骨格筋、白血球、膵臓及び腎臓など全身組織、またそれらを構成する細胞に障害をもたらす生命予後に直結する中性脂肪代謝異常症である。その発症機構は不明、治療法は未確立、10年以上の長期の療養を要する難病である。
 TGCVについては、一流学術雑誌であるN Engl J Med、 Eur Heart J、Heart、Diabetes Care、J Clin Endocrinol Metab、JAMA Netw Open、J Atheroscler Thromb, Neuromuscl Disord、Int J Cardiol、Orphanet J Rare Dis、Kidney Int Rep、Pathol Int等に、各分野の専門家による客観的審査(Peer review)を受け掲載されている。
 本邦における累積患者数は、2020年12月時点で336例で、そのうち58例は既に死亡している。さらに国立循環器病研究センターが中心になって実施した剖検心の病理学的解析から数万人規模の患者が潜在し未診断で死亡していると考えられる。
 第4回学術集会のTGCV患者会企画で発表があったように、TGCV患者は診断の遅れ、別診断、治療法がないことなどにより苦しんでおり、「指定難病化」による高額な医療費の助成を強く求めている。患者にとって「指定難病化」は喫緊の課題であり、その1年の遅延は患者にとっては取り返しのつかない大きな不利益となる。
 中性脂肪を名前に冠する学会は国内外を見ても当学会が唯一であり、発足当時から学会内外の各分野の専門医からなる診断基準委員会を作り議論を重ねてきた。本学会はTGCVの早期の指定難病化が必要であると考える。

 中性脂肪学会YouTubeチャンネルでも本宣言動画を公開しました。皆様、是非ご視聴ください。
 https://youtu.be/LcFoKWiZrzg


用語解説

〇中性脂肪蓄積心筋血管症 (TGCV)
 TGCVは、2008年にわが国の心臓移植待機症例から発見された難病です (Hirano K, et al. N Engl J Med. 2008)。中性脂肪が心臓や冠動脈に蓄積する結果、難治性の心不全、冠動脈疾患を呈します。2009年から厚生労働省や日本医療研究開発機構の難病プロジェクトとして病態解明、診断法・治療法の開発が行われています。TGCV研究班では2020年に診断基準を公表、現在では、全国35施設以上で、累積 350例程度の患者さんが診断されています。また、大阪大学医学部附属病院でアカデミア開発された治療薬CNT-01は、2020年に厚生労働省より先駆け医薬品の指定を受け、本年、国内製薬企業が承継して検証的試験の準備が行われています。

厚生労働省難治性疾患政策研究事業 TGCV研究班ホームページ
https://tgcv.org/

〇TGCV患者会
 2013年に発足したTGCV患者会は現在、累積会員数100名以上となっています。最近発見されたTGCVの課題は、知られていないこと、診断遅延が生じること、患者さんが孤立すること、治療法が確立していないこと等が挙げられます。これらの問題の解決のためTGCV研究班と連携して、国に対して指定難病化、治療法の早期開発などを求めています。
http://www.tgcv-pt-group.com/

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