医療・医薬・福祉

モデルナ、グローバルな公衆衛生戦略を発表

Moderna, Inc.
【英文リリース抄訳版】

・WHOとCEPIにより最大の公衆衛生リスクとして特定されている15種類の病原体を対象とするワクチンについて2025年までに臨床試験開始 ・世界中の研究者に新たな協力の枠組であるmRNAアクセスの提供を開始 ー 研究者はモデルナのmRNA技術を活用し、新たに出現したか既存の顧みられない感染症に関する研究をそれぞれの研究室で進めることが可能に ・92の低~中所得国を対象とするGavi COVAX AMCにおいて、新型コロナウイルス関連特許の開放を拡大 ・アフリカ大陸で初のmRNA製造施設を設立するため、ケニア共和国政府と覚書を締結


マサチューセッツ州ケンブリッジ - 2022年3月7日 - メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業のModerna Inc.(以下、「モデルナ」)は本日、感染症予防を目的として、mRNAワクチンの発展を図る4つの新たなイニシアティブに基づくグローバルな公衆衛生戦略を発表しました。第1に、モデルナは自らのグローバルな公衆衛生ポートフォリオを、世界の衛生状況にとって脅威となっている優先病原体(priority pathogen)を対象とした15のワクチンプログラム(※1)に拡大し、これらのワクチンを2025年までに臨床試験へと進めるべく取り組みます。次に、モデルナは研究対象となるワクチンをさらに増やすため、世界中の研究者が新たに出現した、あるいは顧みられない感染症の研究にモデルナのmRNA技術プラットフォームを利用することのできる、新しいプログラム、mRNAアクセスの提供を開始します。そして、第3に、92の低~中所得国を対象とするGavi COVAX AMCにおいてモデルナは特許を開放し、新型コロナウイルス関連の特許権を行使しません。最後に、米国政府の支援のもと、ケニア共和国政府とmRNA製造施設の設置に関する覚書を締結しました。

世界保健機構(WHO)と感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)は、公衆衛生にとって脅威となる優先病原体を対象としたワクチン開発を呼びかけています。モデルナの臨床ポートフォリオには、新型コロナウイルス、HIV、ニパウイルス感染症、およびジカウイルス感染症に対するワクチンが含まれています。今回拡大されたグローバル公衆衛生戦略では、他の病原体を対象とするプログラムについても2025年までに進展を図ります。また、モデルナはプロトタイプワクチンを通じた手法により、代表的なウイルスに対して開発された予備的なワクチンを使って、関連する他の病原体にも迅速に応用することで未知の病原体 Disease X(※2)への対策を進めています。このプロトタイプワクチンによる手法の有効性は、モデルナがSARSコロナウイルス(SARS-CoV-1)とMERSの研究を活用することにより、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に迅速に対応できたという事実が証明しています。モデルナはmRNA Accessによるものも含め、プロトタイプ病原体を使う手法に基づいてワクチンライブラリを構築し、それにより研究とパンデミックへの備えを早期に実現するため、継続して取り組みます。

モデルナの最高経営責任者(CEO)であるステファン・バンセル(Stéphane Bancel)は、「モデルナが新型コロナウイルスワクチンを短期間のうちに開発し、また生産規模拡大のため大きな努力を投じたにもかかわらず、新型コロナウイルス感染症は人々に甚大な被害をもたらしています。この新型コロナウイルスが全世界の公衆衛生に影響する最後のパンデミックになると考えるべきではありません。モデルナは、研究と開発を通じて、公衆衛生にとって最大のリスクとなっている感染症に対処する革新的なワクチン開発に専念しています。私たちは、創立当初からグローバルな公衆衛生のためのワクチンプログラム開発に注力してきましたが、このたびその注力分野を刷新し、グローバルな公衆衛生にとって脅威となっている優先病原体を対象としたワクチン開発への取り組みを拡大します。さらに、mRNAアクセスの提供をあらたに開始し、世界中の研究者がどこにいても、モデルナのmRNAワクチン技術を利用できるコミュニティを生み出したいと考えています。私たちは既知のもの、そして新たに登場する未知のものとの両方の感染症に対処できる新しい画期的な方法が世界から必要とされていると確信していますが、それがモデルナ単独ではなし得ないことも承知しています。モデルナは自らのmRNAワクチンプラットフォームが持つすべての力を使い、公衆衛生上の懸念となっている感染症と闘うための取り組みを進めます。また将来のパンデミックを防止し、世界中の多くの人々を救う解決手段の一部を担うため、世界中のパートナーと協力できることを期待しています」と述べています。

優先病原体に対処し、パンデミックへの準備を2025年までに実現する新たなグローバルな公衆衛生プログラム
モデルナはmRNA治療薬の開発スピードを高め、開発成功までの期間を短縮するため、10年にわたり自らのmRNAプラットフォームの高度化を進めてきました。Disease Xに対応する上で、モデルナのmRNAプラットフォームは他に例を見ないスピード、規模、および柔軟性を備えています。インフルエンザによるパンデミック、チクングニア熱、およびジカ熱に対するモデルナの早期の臨床プログラムは、パンデミックに対して備えること、およびグローバルな公衆衛生へのモデルナの長期にわたる取り組みの代表例です。モデルナは2020年の早い時期に新型コロナウイルスワクチンの開発を開始し、11か月のうちにその臨床的安全性と有効性を立証することによって承認を受け、現在では世界中の極めて多くの人がこのワクチンの接種を受けています。モデルナは世界的なパンデミックの発生を防止するため、その手段の一端を担う存在となるべく取り組みを進めています。

モデルナは新たに出現した、あるいは顧みられない感染症を対象とする15のワクチンプログラムについて2025年までに臨床試験を開始し、低所得から中所得の国に大きな影響を与えている既存の疾患へのワクチンやDisease Xへの準備に寄与するワクチンを開発することを目指しています。またHIV、結核(HB)とマラリア、顧みられない熱帯病(NTD)、およびWHOとCEPIが指定する優先病原体を含め、グローバルな公衆衛生への持続的脅威とされている病原体に対抗するための開発を優先して進めます。

モデルナのmRNA アクセス
mRNAワクチンが与え得る影響をさらに拡大するため、mRNAアクセスプログラムではモデルナが持つ前臨床段階での製造能力と研究開発ノウハウを世界のパートナーに開放し、世界の公衆衛生への最大の脅威に対してmRNAが発揮し得る可能性を共同で探究します。このプログラムを通じて提携研究機関の研究者らはモデルナのmRNAプラットフォームを活用し、既知ながら顧みられない疾患を対象とするmRNA治療薬の開発を進めることができます。これらのプログラムではワクチンを臨床現場にもたらすまでの期間を短縮するため、モデルナの早期開発エンジンが使用されます。世界中の研究者らはまたmRNAアクセスを通じ、Disease Xに備えることを目的とし、プロトタイプウイルスのファミリーを対象に新たなワクチン設計の可能性を探ることもできます。

mRNAアクセスのパートナー機関は、協力に基づく研究と前臨床開発を通じ、新たに出現した、あるいは顧みられない感染症を対象とするイノベーションに加え、新たなワクチンおよび医薬の実現加速に取り組んでいます。

モデルナは政府と学術機関に対して、www.mrna-access.modernatx.comを通じてmRNAアクセスについて理解を深めパートナーに加わるよう呼び掛けています。

モデルナの特許開放更新
低~中所得国に対するモデルナの取り組みをさらに強化するため、また健康におけるグローバルな公平性への支援の一環として、モデルナは自らの特許開放を更新し、Gavi COVAX Advance Market Commitment(AMC)に含まれる92の低~中所得国の医薬製造企業に対し、そのワクチンがこれらの国の中でのみ使用されることを条件として特許権を行使しないことを決定しました。

AMCに属さない国々では、ワクチンの供給状況はもはやその利用を阻むものではありません。これらの国においては、モデルナの特許に基づく技術を使用する各社がモデルナの知的資産権を尊重するものと期待しています。これらの国の製造企業に対しては、モデルナは商業的に合理的な条件に基づき新型コロナウイルスワクチンに関する自らの技術をライセンス供与する用意があります。これによりモデルナは新しいワクチンの研究開発に対する投資を継続し、次に来るパンデミックへの準備を整え、また緊急を要するその他の分野でのアンメットメディカルニーズに応えることができます。

ステファン・バンセルCEOは、「モデルナは前世界規模でのパンデミックの克服に取り組んでおり、そのことを新型コロナウイルス関連の特許権を低所得国から中所得国では行使せず、また可能な限り多量のCOVAXワクチンを接種1回あたり最低の価格で供給することを通じて実現しようとしています。私たちは供給を拡大すると共にその利用しやすさを全世界に広め、毎年数十億回に上る接種を可能とするよう生産能力を高めるために大きな手立てを講じています。今回の特許開放は世界中で利用しやすくするためのモデルナの取り組みをさらに明確にするものです。パンデミックが始まって以来、モデルナの3,000名の従業員からなるチームが達成した成果を誇りとしています。私たちは世界中において新型コロナウイルス感染症と闘い、次のパンデミックに備えることに専念しています」と語っています。

ケニアにおけるmRNA製造施設について
さらにモデルナは、米国政府の支援のもと、ケニア共和国政府との間でケニアにmRNA製造施設を建設するための覚書を締結したことを発表しました。モデルナは、この最新鋭のmRNA製造施設をアフリカに建設し、50㎍投与レベルのワクチンを毎年最大5億回分生産することを目標としています。当社は、この新しい施設に最大5億ドルを投資する予定です。この施設では、原薬製造から施設内での充填/仕上げ、包装までを行う予定です。


※1 モデルナはこの15種類の病原体にチクングニア熱ウイルス、新型コロナウイルス、クリミアコンゴ出血熱、デング、エボラウイルス、HIV、マラリア、マールブルク病ウイルス、ラッサ熱、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS- CoV)、ニパおよびヘニパウイルス、リフトバレー熱、血小板減少症に伴う重篤な発熱、結核、およびジカ熱が含まれるものと予想しています。
※2 「Disease X」はWHOにより、現時点ではヒトに疾患を引き起こすことが知られていない病原体により、大規模な国際的流行が引き起こされ得るとの知識を指すものとして命名されました。https://www.who.int/activities/prioritizing-diseases-for-research-and-development-in-emergency-contexts


モデルナ社について
モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に飛躍的な成長を遂げています。メッセンジャーRNA(mRNA)分野の研究からはじまり、現在は7つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品並びに臨床開発段階のプログラムを有しています。mRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では目覚ましく迅速な臨床開発と商業化を目的とした生産が可能です。これからも、革新的な科学の進展と速やかな製造拡大の実現を追求してまいります。最近では、モデルナの力を結集した成果として、新型コロナウイルス感染症拡大に対する最も早く最も効果的なワクチンのひとつが、多くの国で承認され使用可能となりました。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。過去7年間、Science誌によりトップのバイオテクノロジー企業として選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.comをご覧ください。

将来予測に関する表明
本プレスリリースには、グローバルな公衆衛生ワクチンのポートフォリオを合計15プログラムに拡大する当社の計画、これらのワクチンプログラムを推進するタイミング、disease Xへの対応を含む様々なワクチンプログラムにおいて開発を進めるためにプラットフォームを活用する可能性。研究者がモデルナのmRNAプラットフォームにアクセスできるようにする当社のmRNAアクセスイニシアチブ、ケニアにmRNA製造施設を建設する当社の計画、Gavi COVAX AMC 92低・中所得国において当社のCOVID-19特許を行使しないという誓約、およびCOVID-19特許の第三者へのライセンスの可能性などを含め、1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する表明が含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナ社の統制の範囲外にあるため、読者の皆様にはこれらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。実際の結果が、これらの将来の見通しに関する記述によって表明または暗示されているものと大きく異なる可能性があります。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナ社がSECに直近で提出したフォーム10-K年次報告書およびそれ以降にSECに提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナ社は本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他の場合に、更新または改訂する意図または責任を否認します。これらの将来予測に関する表明はモデルナ社の現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
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