医療・医薬・福祉

自己免疫やウイルスへの抵抗力を強化する体内インターフェロンを増強させる研究成果を発表

インターフェロン・ハーブ研究所
アメリカ国立衛生研究所と日本の権威である小島保彦博士が共同研究

NPO法人インターフェロン・ハーブ研究所(東京都あきる野市、理事長:笹森 俊夫)は、研究所所長:小島 保彦博士(インターフェロン発見者)が提唱する「健康は自然との調和と共生」をテーマに、自然免疫を中心にした研究・啓発活動を行なっております。この度、小島博士と世界最高峰の研究機関であるアメリカ国立衛生研究所の共同研究により、自己免疫力を増強する植物成分が確認されましたので、お知らせいたします。本研究結果については、国際論文として、学術誌『Food & Nutrition Research』に、「Herbal extracts that induce type I interferons through Toll-like receptor 4 signaling」(訳:Toll様受容体4シグナル伝達を介してI型インターフェロンを誘導するハーブ抽出物)として、1月28日(金)に掲載されました。



発表内容について

人の免疫システムに重要な役割を担う体内インターフェロンを誘導する物質をインターフェロン・インデューサーといいます。人が摂取可能な物質は小島保彦博士が1980年代に世界で初めてある特定の植物から発見し、現在では応用が始まっています。
しかし、そのメカニズムは不明のままでした。そこで世界最大の研究所といわれるNIH(アメリカ国立衛生研究所)尾里啓子教授に協力をいただき、インターフェロン・ハーブ研究所とNIHの共同研究を実施してきました。
今回の研究結果は植物成分が体内インターフェロンを誘導する分子メカニズムの一端が解明され、現代の最先端科学の世界において、初めて国際的に認められる結果となりました。

現代医学では自己免疫を向上させる研究は熱心にされていない現状があります。コロナ禍で自己免疫を高めることが注目されている現在、体内インターフェロンを増強させることは非常に有益な予防医療(または健康維持)の一つであると思われます。

<科学的要約>
・インターナチュラル(INT)は、5つの厳選された植物からの抽出物で構成され、既に応用されているハーブ素材です。
・INTは、マクロファージ、樹状細胞、および線維芽細胞でI型インターフェロン(IFN)を強力に誘導しました。
・INTは、Toll様受容体4およびTRIF / MyD88経路を介してI型IFN遺伝子の発現を誘導しました。
・INTの高分子画分(MW> 10,000)には、I型IFN誘導活性が含まれていました。
・INTは、線維芽細胞に対するウイルス感染を防御しました。

<研究の背景と目的>
背景:カボチャの種、紫ウコン、ハトムギ、トウモロコシ花柱、シナモンから調製されたインターナチュラル(INT)と呼ばれる5つのハーブ抽出物の混合物は、免疫力を高める効果と健康維持のために日本や他の国で広く使用されています。事例証拠はその有効性を示していますが、INTが免疫力を高めるメカニズムは不明なままでした。

目的:INTがマウス骨髄由来マクロファージ(BMDM)でI型インターフェロン(IFN)を誘導するかどうか、およびどのようなメカニズムで誘導するかを調査することでした。

<設計>
INTまたは他のToll様受容体リガンド(細菌性リポ多糖(LPS)、dsRNA、ポリ(I:C)、およびCpGオリゴヌクレオチド)で処理されたBMDMにおけるI型IFN(IFNβおよびIFNα)の誘導を測定しました。INTがトール様受容体4(TLR4)を介してシグナルを送るかどうかを調べるために、TLR4特異的阻害剤をテストしました。INTがTLR4アダプター、toll / IL-1受容体(TIR)ドメイン含有アダプター(TRIF)、または骨髄分化因子88(MyD88)を利用するかどうかもテストし、TRIF-KOおよびMyD88-KOBMDMでのIFNβのINT誘導を調べました。 次に、脳心筋炎ウイルス(EMCV)モデルを使用して、INTが線維芽細胞に直接または間接的に抗ウイルス効果をもたらすかどうかを調査しました。

<研究結果と結論>
結果: INTをBMDMに追加すると、2時間以内にI型IFN(IFNβおよびIFNα)を強力に誘導することが最初に観察されました。INTによるIFN発現の誘導は、LPSと同様にTRIF / MyD88アダプターを介してシグナルを伝達するTLR4によって媒介されました。INT抽出物の高分子画分(MW> 10,000)には、IFN誘導活性が含まれていました。INT処理されたBMDMからの上清は、ウイルス力価の低下として未処理の線維芽細胞をEMCV感染から防御しました。

結論: INTはBMDMおよび他の細胞型でI型IFNmRNAおよびタンパク質を誘導しました。この誘導は、TRIF / MyD88経路を使用してシグナルを伝達するTLR4によって媒介されました。INTの高分子成分には、I型IFN誘導活性が含まれていました。INT処理細胞の上清は抗ウイルス活性を示し、EMCV感染から細胞を防御しました。これらの発見は、INTが宿主の自然免疫を強化する新規の天然IFN誘導物質であることを示しています。

<用語について>
インターフェロンとは

C型肝炎やある種の抗がん剤として有名ですが、元々は体内の免疫因子(サイトカイン)です。
体内にウイルスが侵入すると、侵入された細胞はインターフェロンを産生・放出して周囲の細胞と免疫細胞にシグナルを送ります。インターフェロンを受け取った細胞は活性化し、ウイルス分解酵素を産生してウイルスに対して抵抗します。また、免疫細胞たちも活性化してウイルスに対して攻撃を開始します。

インターフェロンはガンに対しても免疫細胞を活性化して攻撃力を増強させるだけでなく、ガン細胞に対して正常細胞になるような働きかけを行うことが知られています。1980年代にこの体内因子の特性を利用して、薬剤のインターフェロンが開発され、C型肝炎治療や腎ガンなどの薬剤として使用されてきましたが、一方で、副作用の問題が指摘されてきた歴史もあります。
また、COVID-19は体内でインターフェロンをブロックしてしまい、免疫の初動を妨害することが問題視されています。

インターフェロン・インデューサー (インターフェロン誘発物質)とは
薬剤のインターフェロンではなく、自己の体内にあるインターフェロンを産生させる素材のことを指します。自分の細胞が出すインターフェロンのため、副作用がないとされています。
種類としては、1.ある種のウイルス、2.ある種の細菌外膜成分、3.POLY:IC(合成二本鎖RNA)が知られてきましたが、どれも危険な素材であるため実用化はされてきませんでしたが、1980年代に小島博士の研究により、ある種の植物の高分子多糖体成分がインターフェロン・インデューサーであることが発見されました。
体内インターフェロンはストレス下では産生力が落ち、また加齢とともに産生力が落ちていくことが知られているため、インターフェロンの発見者である小島博士はストレスを受けやすい人や高齢期の人は病気の予防のため、日頃からインターフェロン・インデューサーを摂取するよう提唱しています。

<発表論文>
Misa Nakasuji-Togi; Sumihito Togi; Keita Saeki; Yasuhiko Kojima; Keiko Ozato, Herbal extracts that induce type I interferons through Toll-like receptor 4 signaling. Food & Nutrition Research. 2022
URL:https://doi.org/10.29219/fnr.v66.5524


研究所所長 プロフィール



小島保彦(こじま やすひこ)
インターフェロン第一発見者として世界的に有名。
東京大学医学研究所研究部長を経て、
現在インターフェロン・ハーブ研究所所長。

1950~1967年 東京大学 伝染病研究所(現 医科学研究所)第一ウイルス研究部
1964年 東京大学大学院生物系 医学博士授与
1967~1988年 北里研究所 研究部 ※1981年 研究部長・人事部兼務
1988~1991年 山之内製薬株式会社 常務顧問
現在 特定非営利活動法人 インターフェロン・ハーブ研究所 所長

インターフェロンの命名は、1957年にイギリスのアイザックスとリンデマンによって行われたが、それより3年前の1954年、長野泰一教授(指導者)と小島保彦(実験者)がウイルス感染の阻害作用を持つ可溶性因子について、最初の報告を行いました。この実績からインターフェロンの発見者として世界的にも認められ、権威として名高く、また、漢方生薬のインターフェロン・インデューサーの発見も世界で最初となり、世界特許30編取得、インターフェロンに関する論文百数十編があります。
文部科学省の発表した「20世紀における科学技術の足跡」にて、各ノーベル賞受賞内容など共に称えられています。


NPO法人インターフェロン・ハーブ研究所について

インターフェロンを世界で初めて発見した科学者の1人、小島保彦医学博士の研究実績・成果を世に広め、小島保彦博士自らが提唱する「健康は自然との調和と共生」をテーマに、自然免疫を中心にした啓発活動を行なっております。
自然との共生の医学という観点から、主に自然免疫と疾病の予防に関する研究と普及および人材の育成をはかることで、国民の健康と福祉に貢献することを目的とし、活動をしています。

HP:http://interferonherb.jp


NIH 米国国立衛生研究所について

アメリカ合衆国の保健福祉省公衆衛生局の下にあり、1887年に設立された合衆国で最も古い医学研究の拠点機関。Institutesと複数形であるように、国立癌研究所、国立心肺血液研究所(英語版)、国立老化研究所、国立小児保健発達研究所(英語版)、国立精神衛生研究所(英語版)など、それぞれの専門分野を扱う研究所と、医学図書館などの研究所以外の組織、合わせて全部で27の施設と所長事務局によって構成されている。1万8000人以上のスタッフのうち6000人以上が科学者(医師、生命科学研究者)である。
ノーベル賞受賞者は100人を超える。


尾里啓子 医学博士プロフィール

NIH アメリカ国立衛生研究所 免疫分子遺伝学研究室 室長、上級研究員
国際インターフェロン・サイトカイン学会 元会長
1973年京都大学にて博士号取得。カーネギー科学研究所、ジョンズホプキンス大学、米国国立がん研究所を経て、アメリカ国立衛生研究所にて分子免疫学の研究グループを立ち上げた。
1990年インターフェロン調節因子IRF8の分離に成功し、炎症性サイトカインの誘導とオートファジーの調節機構を発見した。2014年 BRD4の同定に成功、BRD4が細胞とウイルス遺伝子を調整していることを発見し、インターフェロンメモリー機能の発見に繋げた。
研究論文は400以上、2004年ミルスタイン賞 受賞、2012年 日本政府より瑞宝章 叙勲。

<本研究内容に関するお問い合わせ先>
NPO法人 インターフェロン・ハーブ研究所 理事長 笹森俊夫
info@interferonherb.jp
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
本コーナーの内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES ()までご連絡ください。製品、サービスなどに関するお問い合わせは、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

関連記事(PRTIMES)