医療・医薬・福祉

より広範な重症喘息患者集団におけるTezspire(TM)の有効性が新たなデータにより更に増強

アストラゼネカ株式会社
2022年AAAAI年次総会にてNAVIGATOR試験およびPATHWAY試験の解析が発表

主要第III相NAVIGATOR試験および第IIb相PATHWAY試験の統合データを事後解析した結果、アストラゼネカとアムジェンのTezspireTM(一般名:テゼペルマブ)が重症喘息患者さんのバイオマーカーによるサブグループ全体において年間喘息増悪率 (AAER)の抑制を示しました。これらの解析結果は、バイオマーカーのレベルに関わらず、広範な重症喘息患者集団を対象とするファースト・イン・クラスの治療薬としてのTezspireの役割を裏付けるものです(1)。


本資料はアストラゼネカ英国本社が2022年2月26日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

この統合解析において、Tezspireは、標準治療(SoC)への追加療法として、ベースライン時の血中好酸球数に関わらず52週間にわたりAAERを抑制するとの一貫した有効性を示しました。プラセボとの比較において、Tezspire投与群のうち血中好酸球数が300 cells/µL以上の被験者では71%、300 cells/µL未満の被験者では48%、150 cells/µL未満の被験者では48%のAAERの抑制が認められました(1)。また、同じ解析においてTezspireは呼気中一酸化窒素濃度 (FeNO)のレベルやアレルギー状態を問わず、プラセボと比較し、52週間におけるAAERの改善も示しました(1)。

NAVIGATOR試験の事前に計画された探索的解析では、Tezspireは季節を問わず年間を通じて一貫した有効性を示しました(2)。そのデータは、プラセボとの比較で、TezspireがAAERを63% (冬季)、46% (春季)、62% (夏季)、および54% (秋季) の比率で抑制したことを示しました(2)。すべての季節において、増悪のある患者さんの割合は、Tezspire投与群がプラセボ投与群よりも低率でした(2)。

米カリフォルニア大学ロサンゼルス校デイヴィッド・ゲフィン医科大学院の臨床学教授でPATHWAY試験の治験統括医師であるJonathan Corren教授は次のように述べています。「重症喘息患者の大半はアレルギー誘発物質、ウイルス・細菌感染症、および大気汚染などによる複数の炎症因子を有しており、そのすべてが継続的な増悪に寄与している可能性があります。これらの新たな結果は、バイオマーカーのレベルや季節的誘因に関わらず、重症喘息の増悪を抑制するTezspireの可能性を際立たせるものです」。

アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは、次のように述べています。「これら患者サブグループ全体に見られた増悪抑制は、フェノタイプやバイオマーカーによる制限のない生物学的製剤としてのTezspireの承認を裏付ける一連のエビデンスを拡充するものです。季節を問わず見られた有効性に関する良好な結果と共に、Tezspireは広範な重症喘息患者集団に対する治療を変革する可能性があると確信しています」。

これらの結果は、2022年米国アレルギー・喘息・免疫学会 (AAAAI)の年次総会において発表されています(1,2)。

Tezspireは米国で重症喘息の治療薬として承認されており、EU、日本およびその他数カ国を含む世界中で現在薬事承認申請の審査中です(3)。

以上

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重症喘息について
喘息は世界で推定3億3,900万人の人々に影響を与えている多様性を有する疾患です(4,5)。喘息患者さんの約10%は重症喘息に罹患しています(5,6) 。喘息長期管理薬、現在使用可能な生物学的製剤および経口ステロイド (OCS) を使用しているにも関わらず、多くの患者さんはコントロール不良の状態に留まっています(5-7)。重症喘息はその複雑性により、多くの患者さんは不明確あるいは複数の炎症機序を有しており、既存の生物学的製剤に適さない場合や、良好に反応しない可能性があります(6-9)。

コントロール不良の重症喘息は消耗性疾患で、患者さんは頻回な増悪を経験し、著しい呼吸機能の低下、生活の質の低下を余儀なくされます(5,6,10)。コントロール不良の重症喘息患者さんの死亡リスクは高く、これらの患者さんでは喘息関連の入院頻度が2倍高いとされています(10-13)。さらに、重症喘息による社会経済的な負担も大きく、その経済的負担は喘息関連費用の約50%を占めるとも言われています(14)。

臨床試験について
TezspireのPATHFINDER臨床試験プログラムには第IIb相PATHWAY試験と第III相NAVIGATOR試験が含まれました(15-17)。また、本プログラムにはOCS減量試験、メカニズム試験や長期安全性試験(18-21)が含まれます。

PATHWAY試験は、OCS併用の有無を問わず、吸入ステロイド/長時間作用性β作動薬や追加の喘息長期管理薬を受けていた喘息増悪の既往歴を持つコントロール不良の喘息患者さんを対象に、Tezspireを追加療法として70mgおよび210mgを4週間ごとに、280mgを2週間ごとに投与し、52週間における3つの用法用量の有効性と安全性を評価する第IIb相無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験です(15)。

NAVIGATOR試験は、SoCを受けていた成人(18歳から80歳) および青年期 (12歳から17歳)のコントロール不良の重症喘息患者さんを対象とする第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験です。SoCは1日1回のOCS 併用の有無を問わず、中用量もしくは高用量の吸入ステロイド(ICS)に、少なくとももうひとつの喘息長期管理薬を加えた治療とされました。本試験では、血中好酸球数が高い被験者(300 cells/µL 以上)と低い被験者(300 cells/µL 未満)がほぼ均等に割り付け登録されました。本試験は、5週から6週のスクリーニング期間、52週の治療期間および12週の治療後の追跡期間により構成されました。試験期間中、全被験者の処方されていた喘息長期管理薬の変更はありませんでした(16)。

主要有効性評価項目は52週間におけるAAERでした。主な副次的評価項目には呼吸機能、喘息コントロールおよび健康に関連する生活の質に対するTezspireの効果が含まれていました(16)。

事前に計画された解析の一環として、52週間におけるAAERは、ベースラインの血中好酸球数、FeNOのレベル、血清特異的免疫グロブリンE(IgE)のレベル(通年性吸入アレルゲン特異的IgEが陽性または陰性)によって層別化された患者でも評価されました(16)。これらは、臨床医が治療選択をするために使用する炎症性バイオマーカーであり、血液(好酸球/ IgE)と呼気(FeNO)を分析する検査が含まれます。

NAGIVATOR試験の結果は、患者集団全体において主要評価項目である52週間におけるAAERの統計学的に有意かつ臨床的に意味のある抑制を示しました(16)。プラセボに対する臨床的に意味のあるAAERの抑制は、血中好酸球数、FeNOレベルおよびアレルギーの状態に関わらず、Tezspireによる治療を受けた患者さんに見られました。NAVIGATOR試験において、有害事象はTezspire投与群とプラセボ投与群でそれぞれ77.1%、80.8%に発現しました。また重篤な有害事象はそれぞれ9.8%、13.7%に発現しました(16)。Tezspireに関連する最も高い頻度で報告された有害事象は上咽頭炎、上気道感染症、および頭痛でした(16)。

本統合解析の結果はThe New England Journal of Medicineにおいてこれまでに掲載されたPATHWAYおよびNAVIGATOR試験結果をさらに補強するものです(15,16)。



NAVIGATOR試験は、血中好酸球数を問わず、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)を標的とすることで重症喘息に対する効果を示した最初の第III相試験です(16)。この試験結果は好酸球性フェノタイプを持たない重症喘息患者さんを対象とする2018年9月に、米国食品医薬品局(FDA)によりTezspireに付与された画期的治療薬指定の根拠となっています。また、Tezspireは2021年7月にFDAにより喘息治療薬としての米国での優先審査が付与された最初で唯一の生物学的製剤です。

第III相試験の被験者は長期安全性および有効性を評価する第III相延長試験であるDESTINATION試験への継続的な参加が可能とされました(20)。

Tezspireについて
Tezspire(一般名:テゼペルマブ)は、複数の炎症カスケードの上流で主要な上皮細胞サイトカインであり重症喘息に伴うアレルギー性、好酸球性または他のタイプの気道炎症の発現および持続に不可欠なTSLPの作用を阻害するファースト・イン・クラスのヒト型モノクローナル抗体薬の候補として、アムジェンと提携しアストラゼネカにより開発中です(15,22) 。TSLPは、アレルギー誘発物質、ウイルスおよび他の浮遊微小粒子を含む喘息増悪を引き起こす複数の誘発物質に反応して放出されます(15,22)。TSLPの発現は喘息患者さんの気道中で増加し、喘息の重症度と相関しています(15,23)。TSLP阻害により免疫細胞からの炎症性サイトカインの放出が抑制される可能性があり、その結果、喘息増悪が予防され喘息コントロールが改善されると考えられています(15,16,23)。Tezspireは炎症カスケードの上流に対して作用することで、バイオマーカーのレベルに関わらず、広範な重症喘息患者さんを治療できる可能性を有しています(15,16)。

Tezspireは、成人および12歳以上の小児の重症喘息患者さんの追加維持療法として米国で承認されています。また、Tezspireは慢性閉塞性肺疾患、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎、慢性自発性蕁麻疹、および好酸球性食道炎 (EoE) を含む他の潜在的適応症に対しても開発中です(24-26)。2021年10月、TezspireはFDAによりEoEの治療薬として希少疾病用医薬品指定を付与されました。

アストラゼネカとアムジェンの提携について
2020年に入り、アストラゼネカとアムジェンはTezspireに関する2012年の提携契約を更新しました。これを受け、アストラゼネカによるアムジェンに対する1桁台半ばのロイヤリティの支払い後、両社は引き続き費用と利益を折半します。アストラゼネカは引き続き開発を主導し、アムジェンは引き続き製造を主導します。本提携のすべての側面は合同管理機関の監視下にあります。更新された契約のもと、北米においてアストラゼネカとアムジェンは共同でTezspireの商業化を実施します。アムジェンは米国での製品売上を計上し、アストラゼネカは米国における利益のアストラゼネカの持ち分を提携収入として認識します。米国以外の全ての国においては、アストラゼネカが全売上を製品売上として計上し、アムジェンは利益のアムジェンの持ち分をその他・提携収入として計上します。

アストラゼネカにおける呼吸器および免疫疾患領域について
バイオ医薬品領域の一環である呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。

50年の歴史を基盤として、アストラゼネカは呼吸器疾患治療の確固たるリーダーの地位を築きました。アストラゼネカは、すべての重症度における予防可能な喘息発作をなくし、生物学的製剤を中心とした早期治療により、喘息およびCOPD治療を革新的に向上させ、COPDを死因の3位から除くことを目指しています。また、当社の呼吸器領域における初期研究では、疾患や神経機能不全における免疫機構、肺損傷および異常細胞修復プロセス等の新たなサイエンスに焦点を当てています。

アストラゼネカは、呼吸器疾患と免疫疾患に共通する経路と基礎疾患ドライバーを足掛かりに、慢性肺疾患から自己免疫疾患領域まで網羅する研究に注力していきます。また、リウマチ性疾患 (全身性エリテマトーデスを含む)、皮膚疾患、消化器疾患、全身性好酸球性疾患をはじめ、複数疾患につながる可能性がある5つの中期~後期フランチャイズに焦点を当て、自己免疫疾患領域におけるプレゼンスを高めています。アストラゼネカは、自己免疫疾患領域において、標的とする自己免疫に起因する疾患の疾患コントロールおよび究極的には臨床的な寛解を達成することを目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、ならびに循環器・腎・代謝、および呼吸器・免疫を含むバイオファーマの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはastrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

注釈については添付のプレスリリースをご確認ください。
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