必勝!医学部入試

それでも、君は医師になる覚悟があるか
新型コロナで変わるのは…

東日本大震災で押し寄せる津波(2011年03月11日 岩手・陸前高田市広田町)[西條広さん提供]【時事】

 自然災害の発生時は、現場で活動する医療関係者や自衛隊、ボランティアの姿がテレビや新聞などで伝えられ、困っている人を助ける「社会貢献」が多くの人々に感動を与えました。 

 そんな姿を見て医師をめざす小学生、中学生、高校生も現れました。確信はありませんが、東日本大震災の頃から、医師をめざす理由として「社会貢献」を挙げる人が増えてきたように思えます。 

 この少し前から、地方を中心に医師不足が深刻化してきて、多くの医学部で入試区分の一つに「地域枠」を設けました。「地域枠」は、卒業後に地元の医療に貢献してくれる受験者を集めるのを目的としています。地域医療を支えることは立派な「社会貢献」となるため、志願者の増加につながりました。 

 ◇使命感で働く医師 

 新型コロナの感染が拡大した今、私たちはテレビやインターネットなどで、最前線で闘っている医師を中心とした世界各地の医療関係者をリアルタイムで見ています。現場で働く生々しい姿は、医師という仕事の大切さや重み、大変さなどを、私たちに提示してくれました。 

新型コロナ感染拡大に苦しむスペイン北部ブルゴスにあるブルゴス病院で、医師や看護師らをねぎらい花が贈られた(2020年03月21日)【AFP=時事】

 医療関係者は、名誉やお金のために働いているのではなく、純粋に病気で苦しんでいる人を助けたいという使命感で身を粉にして活動しています。そのような姿に敬意を払い、医師になって社会貢献をしたいと考える人はますます増えるのではないでしょうか。 

 その一方で、感染リスクが高い医療現場で長時間の勤務を強いられ、常に自身の命が危険にさらされてる姿には誰もが心を痛め、生半可な気持ちでは医師にはなれないと感じた人も多いかと思います。 

 ◇それでも医師になりたいなら 

 一昔前は、勉強だけできれば医学部に合格できました。ところが10年くらい前から、徐々に学力以外も求められるようになってきました。具体的には「医師志望の理由」や「将来の医師像」「高校時代の過ごし方」「協調性」「協働性」などが、問われます。 

 医学部の面接試験で質問される「医師志望の理由」はとても大切になります。そこでは目標や使命、夢、責任などを、面接官に自分の言葉でしっかりと説得力をもって伝えなければなりません。単に「人のために役に立ちたい」「社会貢献したい」「地域医療に貢献したい」「父の病院を継ぎたい」などが理由では、面接官から高評価を得ることができません。 

 今後、医療の世界は、AI、ロボット医療などが導入され、大きく変化すると言われています。新型コロナ収束までは、初診からパソコンなどを使ったオンライン診療も解禁されることになりました。ウイルスや細菌などから身を守る防疫やワクチンの開発などの研究分野も、各国がますます力を入れるのではないでしょうか。面接試験に向けては、こうした動きを頭に入れておくのも大切です。 

 学校が休校になっている人も多いかと思います。いま一度、自分が本当に医師になる覚悟があるのかを考えてみてはいかがでしょうか。そして、「医師志望の理由」だけでも文章にしてみてください。これからはより一層、面接試験の時にその覚悟が試されると思います。 

 そして、いつ入学試験が実施されてもいいように、英語や数学、理科など、志望する医学部に合格できる学力を身につけておくことが大切なのは言うまでもありません。 (医系専門予備校メディカルラボ 山本雄三)

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