治療・予防

不妊治療、継続か延期か 
「コロナ不安」で悩む女性たち

妊活・不妊治療をどうするか

 ◇不妊治療の継続、延期で割れる意見

 新型コロナウイルスの影響を踏まえ、日本生殖医学会は会員向けに「妊娠中に使える予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示していただくよう推奨いたします」という声明を出した。アンケート調査によると、医師に向けた声明にもかかわらず、妊活や不妊治療をしている女性の5割近い女性が知っていた。

 では声明を受けて判断は変わったのだろうか。

 今後の方針について最も多かったのは「妊活・治療を継続する」の48.1%で、次が「しばらく様子をみて、判断する」の23.9%だった。「まだ迷っている」とする回答も12.8%あった。

 声明自体については「理解はするが、受け入れられない」が43.0%と最も多いが、「当然のこととして受け入れる」も34.0%あった。子どもを望む気持ちと新型コロナウイルス感染症への不安の間で揺れる心理がうかがわれる。

 自由回答でも、「パートナーが『妊活は中断しない』と言ってくれた」「年齢的にも妊娠の確率が低くなってきていることを踏まえ、一度でもチャンスを逃したくないという思いを夫に伝えたところ、同じ思いですぐに同意してくれた」などの意見の一方で、「『授からないけど、新しい命を救っていると捉えよう』とパートナーに言われた」「夫が『新しく宿る命以上に私の命が大切』と言ってくれた」など、不妊治療の延期に賛成する声も聞かれた。

 ◇かかりつけ医に相談を

 「不妊症の原因は多岐にわたる。女性の年齢が高くなるとどうしても妊娠率が下がるので、妊活・不妊治療を継続する率が高くなるのは当然かと考える。一方、1~2カ月程度、感染拡大の状況をみながら経過をみる人がいることも事実だと思う」。杉山氏は調査結果をこう受け止める。妊婦や妊活・不妊治療を受けている人たちの不安を踏まえ、「ネットの情報では切り口により不安が募ることになりかねない。疑問や不安があれば、かかりつけ医やスタッフに聞いてほしい」と重ねて強調した。(鈴木豊)

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