必勝!医学部入試

来春は何が大変なのか 
コロナの影響、避けられず【必勝!医学部入試】

(1)他学部よりも個別試験の試験科目が多く、出題範囲が広い

 国公立大学は共通テストと個別試験の両方の対策が必要です。医学部の共通テストは、5教科7科を課します。理系であっても国語や地歴公民(社会)が必要です。個別試験の対策は、英語と数学、理科。東大など一部の大学では国語も加わります。数学は数学ⅠAⅡBⅢまでの広範囲を勉強しなければなりません(2022年度からは、数学Ⅲとともに理系の生徒だけが学ぶ数学Cが復活します)。理科は多くの大学で、物理・化学または化学・生物の2科目を選択します。

 私立大学は、多くが国公立大学の個別試験と同じ科目で実施されます。

 同じ医療系学部の歯学部や薬学部を考えてみると、国公立大学も私立大学も、数学Ⅲが試験科目から除外されているケースや、理科が1科目の大学も多くあります。

 このように医学部は科目負担が大きいために、試験日までに受験対策が終わらない可能性が出てきます。

大学入学共通テストの試行調査(プレテスト)の試験開始を待つ受験生=2018年11月10日、東京都目黒区の東京大駒場キャンパス【時事】

(2)医学部に特化した難度の高い個別試験を出題する大学が多い

 今春に実施された2020年度の国公立大学前期の入試問題を分析すると、医学部の個別試験は全科目または英語や数学などの一部の科目だけは、難度の高い出題をする大学が全体の約60%になります。一方、私立大学は全大学が医学部独自の出題を行います。また、私立大学の方が大学ごとに特徴のある問題を出題します。

 なぜこのようなことが起きるかと言えば、一部の大学を除くと、同じ大学でも医学部とそれ以外の学部の受験生の学力格差が大きいため、出題する問題の難易度を変えないと、正確な合否判定ができない可能性があるためです。

 9月以降のできる限り早い時期から、志望校の過去問演習を十分に行うことが何よりも重要になります。ただし、数学Ⅲや理科など、試験範囲の学習を全て終えていなければ、過去問演習ができません。そのため中高一貫校など、高校での学習進度の早い高校は、かなり有利だと思います。

 授業進度については、コロナの影響を受ける高3生が大勢いると思います。

(3)医学部は全大学で面接試験が、一部で小論文試験が課される

 医学部入試は、英語や数学などの学科試験の成績だけでは合格できません。多くの大学の募集要項の合格判定基準をみると、「面接の評価が低い場合は不合格とすることがある」などの表記が記載されています。

 しかも、来春の入試からは大学入試改革が始まります。このことで、他学部を含めて今まで以上に面接試験が重視されるようになります。医学部の場合には、「入学試験≒就職試験」と考えられるので、より一層、他学部よりも面接試験の重要度が増します。医学部の面接試験における定番の質問内容は「医学部志望の理由」や「本学志望の理由」「理想の医師像」など、いくつか決まったものがありますが、多くの質問は前もって模擬面接を繰り返すことで準備が可能でした。

 ところが近年は、前もって準備ができない質問が増えてきました。例えば、その場で写真や絵を見て何を感じるかを回答する質問や、なんらかの場面設定がされた質問も増えています。場面設定とは、例えば「医療技術が高度だけれど患者の話を聞かない医師と、技術は低いけれどいつも患者の心に寄り添う医師、あなたはどちらをめざすか?」など、判断に困る内容の質問のことです。

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