必勝!医学部入試

来春は何が大変なのか 
コロナの影響、避けられず【必勝!医学部入試】

(4)医学部は成績上位層の受験比率が高いので、より高得点をめざす勉強が必要

 先に述べたように受験の対策がとても大変な上に、医学部へ合格するためには高得点を取らなければなりません。受験生が多いために、多くの大学では合否ライン前後に多くの受験生の得点が分布しています。つまり、1点や2点の差で合否が分かれる人が多く存在するということです。

 特に国公立大学の場合には、多くの大学が共通テストの結果を使用して、第1段階選抜を実施します。よって、ある一定以上の成績をとった受験生が個別試験を受験しているということを忘れてはなりません。

 私立大学は国公立大学と比較をすると志願者数がとても多くなり、わずか数点で正規合格なのか、補欠繰り上合格なのか、不合格なのかが決まります。

 これら(1)~(4)の理由を考えると、受験生には少しの時間も無駄にはできません。特に、今年のコロナを考えればなおさらだと思います。

「大学入学共通テスト」の英語の試行調査で出題された、インターネット上の飲食店の評価を比較する問題=2018年03月14日【時事】

 ◇大学入試改革で変わる学科試験

 来春の入試から大学入試改革が導入されます。みなさんの中には、「共通テストのことですよね」と思っている人も多いかと思いますが、共通テストはその中の一つです。

 これまでのセンター試験は、「知識」「技能」を評価する試験で、簡単に言えば基礎学力の定着度合いをみるものでした。それが共通テストになると「思考力・判断力・表現力」を中心とした出題に変わることになります。過去に実施された試行調査(プレテスト)では、日常生活などがテーマになっている設問も多く、複数の資料や文章から考察しながら解決する問題も多数みられました。

 来年度から各大学が行う個別試験でも、「思考力・判断力・表現力」は、これまで以上に求められることになります。例えば、文科省が平成30年10月22日に公表した「大学入試改革に係る、一般試験の内容面の課題」には、「記述式問題の出題を実施していない場合がある。実施している場合でも、複数の情報を統合し構造化して新しい考えをまとめる能力などの評価は十分でない」との記述があります。

 私立大学は国公立大学よりも受験者が著しく多く、複数学部・学科があります。このため、試験の種類も多く、採点する手間を考慮して解答はマークシート形式など、記述・論述形式でない大学が多くありました。また、国公立大学の個別試験のようにあまり複雑な問題を出題しない大学が多かったです。

 ただし、今回の大学入試改革により、少しずつ私立大学の個別試験も変わってくると予想されます。既に、今年1月に実施された東京医科大学の英語の試験では、いままでに出題されなかった記述式の問題が出ました。実は昨年の秋に公表された募集要項には「マークシート方式で実施します。ただし、英語については、思考力・判断力・表現力を評価するため一部に記述式問題を出題します」と事前に予告がされていました。

コロナ感染患者を診療する医療者=2020年03月26日、伊ブレシア【EPA=時事】

 このような大学は他にもあります。これからは、できる限り早く今年の過去問を解いたり、各大学から今後公表される募集要項に注意したりする必要があります。

 来春の入試では、「コロナ」と「大学入試改革」という二つが同時に受験生に降りかかります。そして、医学部志願者の場合には、最難関の学部を受験することを考えれば、少しの余裕もないのが分かると思います。ピンチをチャンスに変えるためには、医学部入試を理解して自分のやるべき勉強を続けることです。(医系専門予備校メディカルラボ 山本雄三)

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