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血糖コントロール(下)=食品選びが大切

 ◇血糖値をゆっくり上げる

 食後に血糖値が上がると、インスリンが分泌され血糖値を正常値まで下げる働きをする。血糖値が急上昇すればインスリンが多量に分泌されるが、緩やかに上昇すれば分泌量は少なく済み、膵臓(すいぞう)への負担が少なくなる。スローカロリーは、血糖値の上昇を緩やかに抑え、過剰な脂肪蓄積も抑える食べ方だ。単にカロリーを減らす、量を加減するという考え方と一線を画す。

 血糖値の上昇には、食品に含まれる糖質が大きく影響する。一般的には食品に含まれる糖質量が目安になるが、食材単品で食べることは少ないので、食べ合わせや食べ方で糖質の消化・吸収を工夫する。

インスリンの注射を受ける糖尿病患者(AFP時事)
 よく知られているのが 「ベジタブルファースト」だ。野菜を先に食べてから、メインのおかずとなる肉や魚などを取り、主食は最後にする。あまり早く食べるのは禁物。1回の食事にかける時間の目安は約20分とし、よくかんでゆっくり食べる。よくかむと唾液の分泌が高まり、満腹中枢が刺激されるため、少量でも満腹になって食べ過ぎを防ぐ。主菜には玄米や雑穀、副菜には根菜類、乾物など、できるだけ歯応えのある食品を選び、材料を大きめに切るなどの工夫をする。間食には、煎り大豆やナッツ、ドライフルーツなど腹持ちの良い物を選ぶようにするとよい。

 ◇消化・吸収が遅い食品を

 スローカロリーでポイントになるのは、食物繊維が豊富な食材だ。食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に大別される。特に海藻類やきのこ類、乾物類、こんにゃくなど、水溶性食物繊維を多く含む食品は、水に溶けて高い粘性を示すため、胃の中に滞留する時間が長くなり満腹感が持続する。さらに小腸内で糖質の消化・吸収を緩やかにし、急激な血糖値の上昇を抑えるとともに、血清コレステロール値を正常化するため、糖尿病や動脈硬化を予防する効果が期待できる。

 砂糖は消化・吸収が速い。血糖値を上昇させる上白糖よりも、ミネラル分を多く含む黒糖やキビ糖を選ぶようにしたい。ミネラル分は血糖値の上昇を抑えるだけでなく、腸内の善玉菌を増やす効果もある。腸内環境を整えるオリゴ糖や砂糖を原料に開発された「パラチノース」も、砂糖の5分の1のスピードでゆっくり吸収されるので試してみるとよいだろう。(ソーシャライズ社提供)

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