治療・予防

いつまで? やめさせるには?=気になる子どもの指しゃぶり

 指しゃぶりは多くの子どもに見られる。好奇心が芽生える頃には自然に治まるが、小学生になっても続いて、悩んでしまう親も少なくない。大野矯正クリニック(横浜市)の大野粛英理事長は「治しやすい4~5歳をめどに指導し、生え変わる永久歯の歯並びに悪影響を持ち越さないことがポイントです」と話す。

 ◇歯列に影響も

 指しゃぶりには、①乳首を吸うごく自然な動作から生まれる生理的な行為②生活環境などから来る心理的な問題③意味の無い癖―の三つがある。大野理事長は「通常は4~5歳ぐらいで自然とやめますが、心地良い感覚を学習して残ってしまうこともあります」と説明する。最近は小学校に上がっても治らないケースも多く、同クリニックでは11歳での相談も全体の5.9%あるという。

 指しゃぶりを続けると、上下の前歯に隙間ができたり、出っ歯になったり、かみ合わせが横にずれる「交差咬合(こうごう)」になったりする恐れがある。「飲み込むときに舌を前歯の隙間から突き出す舌癖や舌足らずな発音、口唇の力が弱いため口をぽかんと開けるといった二次的な弊害も見逃せません」と大野理事長。

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