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猫はお好きですか?

 クレスさんによると、ドイツではペットショップで猫を買うことはほとんどなく、保護された猫を引き取って飼うのが一般的だそうです。クレスさんも16年、ご自分の猫を亡くした後で新しい猫を飼うとき、なんとモスクワの裏道のごみ箱に捨てられていた子猫を引き取ったそうです。

 ヨーロッパではこうした保護猫情報ネットワークが整備されていて、ボランティア登録した方がモスクワから旅のついでに猫をドイツへ連れてきてくれるのだそうです。「動物に対する感覚や関わり方が日本とは違う」とクレスさんは言います。日本は文字通り猫かわいがりしたり、犬に洋服を着せたりするけれど、ドイツではそのようなことはなく、人と動物は対等の関係なのだそうです。

 昨年、クレスさんが中心となって日本トラウムハイム協会が発足しました。この協会は、終末期ケアを含めた老猫・老犬ホームの設立、飼い主が飼えなくなった猫や犬の受け入れ、里親探し、受け入れた犬や猫の世話をしてくれる元気なお年寄りや若者の確保(高齢者や若者にとっては働く機会の獲得)、子供たちに対する動物や命との関わりを学ぶ場の提供-などを目的としており、それらを実践する施設を作ろうと準備しているところだそうです。

 17年9月3日、ドイツ文化会館で日本トラウムハイム協会の第2回シンポジウムが開かれ、私も「動物との関わりとメンタルヘルス」についてお話をさせていただきました。こうした活動は、ドイツではすべて寄付金で運営されているそうですが、日本ではなかなか難しいそうです。

 ドイツのティアハイムでは、猫は檻に入れられることなく、広々とした空間を歩き回っています。日本でも同様の取り組みが広がれば、老後も安心して猫が飼えるのになあと思いました。(文 海原純子)


日本トラウムハイム協会のホームページはこちら

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