ハヤミミDr.純子のメディカルサロン

第19回 トップがメタボな企業は社員もメタボ気味

 ◇健康経営は企業トップから
 日本の場合、長時間労働対策などの問題があり、健康経営まで考える企業は今のところ多いとは言えません。しかし今後、健康経営をしている企業に就職を希望する人が増えることは明らかですから、「従業員を使い捨て」するような意識の企業には未来がなくなると推測がつきます。

 私が産業医としての視点で感じるのは、トップがメタボ気味で、たばこを吸う企業では、従業員も喫煙率が高く、食事にも気を配らず、メタボ傾向が強い。一方、トップが健康に気を配り、健診をきちんと受け、たばこを吸わず、ジム通いをしている企業は社員もメタボ傾向の人は少なめです。健康経営のスタートは企業のトップから、といえると思います。

 またパソコン作業が仕事の大半を占めるような職種、例えば経理関係の業務をする企業、IT関係の業種では運動不足のリスクが高く、身体を動かすウェルネスプログラムを導入する必要があるでしょう。というのは医学誌のLancetで、「体を動かす機会が少ない人では心疾患、糖尿病、乳がん、大腸がんのリスクが高くなり、平均寿命が短くなる」という論文が発表されているからです。病気になると本人はもとより、企業の損失も大きい。それだけに走る、泳ぐなど有酸素運動を働き掛けることが大事というわけです。

Dr.純子のメディカルサロン 「ハヤミミ」記事一覧

横浜市立大学医学部医学科同窓会 倶進会