必勝!医学部入試

医学部の学費どのくらい高額か
入学難易度との関係は?

 医学部の学費はどのくらいなのか。受験生の保護者の時代と比較すれば、物価の上昇などを加味すると学費はかなり上昇していることは予想できると思います。特に私立大学医学部の学費については、国公立大学と比較すると、昔から非常に高額なことは誰も知っていることだと思います。昔のイメージの一つは、国公立大学に合格できない病院の跡取りのお子さんが私立大学医学部に通うと考えている人も多かったのではと思います。つまり、私立大学よりも国公立大学の方が合格に必要な学力が高いと考えており、これは地方に行けば行くほど、そのような傾向が強かったように思います。

表1 2019年度全国医学部最新受験情報(時事通信社)より

 ◇私学が学費を減額

 まずは表1をご覧ください。医学部は6年制のために4年制の大学と比較すると、卒業するまでに必要な学費は最低でも2年分多くかかります。国公立大学の医学部の学費は6年間で約350万円となり、1年間だと約60万円、私立大学医学部6年間の平均学費は約3200万円、1年間だと約530万円となり、私立大学の方が約9倍も高額になります。昔と変わらずに一般的には私立大学医学部は、開業医のお子さんなどで家計に余裕があるご家庭でなければ難しい状況です。

 ところが、ここ10年間で私立大学医学部の中には、学費を減額するところが出てきました。最近では、日本医科大学が6年間の学費を570万円ほど減額しました。表2は私立大学医学部の6年間の学費を安い順に10大学ほど列挙しています。

 一番学費の安い国際医療福祉大学は1850万円ですから、単純に6年で割り算をすると、年間学費は約300万円になります。これくらいの学費であれば、保護者が大手企業などに勤務のご家庭の中には支出可能な場合もあります。「子どもを医学部へ通わせる際の教育費は、子どもの一生を考えると非常に投資効率が高い」と考えている保護者もいます。子どもへの教育費は無税であり、医師になれば一生涯の収入は一般家庭よりもはるかに大きいことを考えたらうなずけます。

表2 2019年度全国医学部最新受験情報(時事通信社)より

 ◇学費値下げで難易度アップ

 私立大学の場合には、学費と難易度はある程度の相関があります。一般的には学費が安い程、合格するために必要な学力は高くなる傾向があります。私立大学医学部の御三家と呼ばれている慶応義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学のいずれの大学も、私立大学の中での学費は安くなっています(表2)。この影響もあってか、昨年、6年間の学費を570万円ほど減額した日本医科大学は、全日程の合計で532人の志願者増になりました。

 ここ数年、人気の高い順天堂大学は2008年に6年間の学費を約900万円減額しましたが、このことで志願者が集まり、私立大学医学部の御三家に並ぶほどの難易度となりました。これ以降、昭和大学や東邦大学も学費を値下げしたことで学力の高い志願者が受験し、難易度アップにつながりました。(医系専門予備校メディカルラボ 山本雄三)