進行性核上性まひ(PSP)〔しんこうせいかくじょうせいまひ(PSP)〕 家庭の医学

 進行性核上性まひ(PSP:progressive supranuclear palsy)は50代に始まり、ゆっくりと進行します。遺伝はしません。最初はバランスの障害、構音障害で始まります。しだいに眼球の上下運動が障害され、頸(けい)部にジストニア(ゆっくりとした不随意運動)が起こり、上を向きっぱなしになっていきます。そのわりに手足はかたくなりません。末期には認知症が起こります。
 診断はMIBGシンチグラフィでは正常で、MRIで中脳が萎縮するためにハチ鳥のような像になります。抗パーキンソン薬は無効です。

(執筆・監修:一口坂クリニック 作田 学)