胃もたれ 家庭の医学

 食べすぎや飲みすぎ、不規則な生活やストレスなどで胃に負担がかかると、胃の運動機能が低下して消化がうまくいかなくなります。胃に食べた物が長くとどまり、胃がもたれる原因となります。加齢とともに、胃のはたらきが低下して胃の粘膜を守る粘液の分泌が少なくなり、蠕動(ぜんどう)運動も減って消化がされず、胃もたれを感じます。
 数カ月以上前から、食後のもたれ感、膨満感(ぼうまんかん)、みぞおちの痛みなどがみられるものの、内視鏡検査や血液検査などの異常をみとめない場合、機能性ディスペプシアの可能性があります。
 胃もたれのある人はできるだけ胃に負担をかけないように、消化のよい食材を選んで食べましょう。香辛料や刺激の強い食べ物などは避けてください。食事は規則正しく、腹八分目にとり、早食いや食べすぎは禁物です。ストレスも影響します。
 胃もたれがよくならないときは、医師の診察を受け、消化薬や胃運動機能改善薬を処方してもらうとよいでしょう。

(執筆・監修:国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院 名誉院長 大西 真)