奈良県五條市の社会福祉法人「五條市あすなろ福祉会」が運営する障害者施設で、職員が利用者への食事提供時に「餌をやりにいく」と暴言を吐くなどの虐待をしていたことが26日、市への取材で分かった。市は法人に改善報告を求めている。
 市によると、法人が運営するケアホームなどで6月、虐待が疑われるという告発が関係者からあった。県と共に職員や利用者を聞き取り調査した結果、暴言に加え、エアコンの利用を制限していたことが明らかになった。
 市は心理的虐待やネグレクトに当たるとして、9月6日付で法人に対し、第三者を含めた虐待防止委員会の設置と、10月末までの改善報告を求める通知を出した。
 同法人の樫内成吉理事長は取材に、「あってはならないことで申し訳ない。早急に委員会を設置し、改善計画を提出したい」と話した。 (C)時事通信社