お産が近くなったら 家庭の医学

 お産が近づくと、前ぶれのいろいろな徴候があらわれます。ただし、徴候や感じかたには個人差があります。

1.胎児が下がる
 胎児が骨盤内に下がってくると、胃部の圧迫感が減り、胸のつかえがなくなります。足の付け根がつっぱるような感じになり、腰が痛くなります。胎児の動きがにぶくなった感じがします。

2.尿が近くなる、おりものがふえる
 下がってきた胎児の頭で膀胱(ぼうこう)が圧迫されてトイレが近くなります。夜中に何回かトイレに起きることもしばしばです。おりものも多くなります。

3.おなかがはってかたくなる
 1日に何回も子宮が収縮し、おなかがかたくはるようになります。不規則で弱いものは、前駆陣痛と呼ばれますが、やがて強く規則的になれば、陣痛の開始です。

(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 名誉院長 安達 知子
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