ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD)は10日、札幌市内で定時株主総会を開き、会社が提示した役員選任案が承認された。総会を巡っては、香港系投資ファンドのオアシス・マネジメントが業界再編や統合の重要性を指摘し、社外取締役の総入れ替えなどを提案したが、否決。ツルハは創業家中心の経営体制を維持したが、ドラッグストア業界を巡る再編観測はくすぶりそうだ。
 総会後、取材に応じた鶴羽順社長は「これまでも主体的にM&A(合併・買収)を行って成長してきた。今回の株主提案にかかわらず、積極的にやる方針は変わらない」と強調。その上で「まずは2025年までの中期経営計画を実行するが、この時期にM&Aをしないつもりはない」と、再編や統合などに踏み切る可能性もにじませた。 (C)時事通信社