【ニューヨーク時事】今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まったハンガリー・セゲド大のカタリン・カリコ教授(68)と米ペンシルベニア大のドリュー・ワイスマン教授(64)は2日、「(受賞は)生涯の夢だった」と喜びを語った。カリコ氏も客員教授を務めるペンシルベニア大で共同記者会見した。ロイター通信が伝えた。
 新型コロナウイルスワクチンの実用化に貢献したと評価され、受賞に至った両氏の共同研究は1990年代後半、2人がペンシルベニア大でコピー機の順番待ちをしていた時に出会ったことがきっかけだった。
 それから20年以上。ワイスマン氏は「人々に(私たちの研究が)興味深いものだと気付いてもらえなかった」とこれまでの困難を振り返り、それでも諦めずに続けた努力が実った結果だと強調した。
 カリコ氏も助成金獲得に苦労したと明かしつつ、「報酬のために働いているのではない」と述べた。その上で「もしあなたがお金持ちになりたいのだったら、その答えは分からない。けれど、『問題を解決したい』と思うなら、科学が役に立つ」と若い世代にエールを送った。 (C)時事通信社