厚生労働省は20日、「年収の壁」対策に取り組む企業向け助成金の申請受け付けを始めた。武見敬三厚労相は「『壁』を意識している労働者としっかり協議し、事業主から申請を出してほしい」と呼び掛けた。
 「年収の壁」は、配偶者の扶養家族としてパートタイムなどで働く人が、一定の年収を超えると扶養から外れ社会保険料を支払う必要が生じ、手取り収入が減ること。働き控えにつながり、人手不足を助長しているとの指摘がある。
 助成金は、このうち「106万円の壁」に対応。手取りの減少を避けるため、対象となる従業員に手当を支給したり、賃上げしたりした企業に対して、1人当たり最大50万円を支給する。 (C)時事通信社