公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2日、2023年7~9月期の運用損益が6832億円の赤字だったと発表した。債券価格の下落が響いた。
 赤字は3四半期ぶり。金利上昇に伴い、国内債券の価格が落ち込んだことによる影響が大きかった。米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による利上げが続き、海外でも金利が上がったことで、外国債券の価格も下落。外国株式の運用も振るわなかった。
 収益率はマイナス0.31%。保有資産別に損益額を見ると、国内債券が1兆5228億円の赤字で落ち込みが目立った。外国債券は4037億円、外国株式は911億円のそれぞれ赤字となった。一方、東証株価指数(TOPIX)が小幅に上昇したことで、国内株式は1兆3344億円の黒字を確保した。 (C)時事通信社