武田薬品工業は27日、感染が急拡大しているデング熱のワクチン、「QDENGA」を新たにインドで製造すると発表した。年間で最大5000万回分を製造し、現在ドイツで製造している分と合わせ、2030年までに1億回分を供給する予定だ。東南アジアなどデング熱の流行国に近いインドでつくることで流通コストを抑え、より安価な供給を目指す。
 武田が同日、インドの医薬品大手バイオロジカルイー(BE)と、ワクチンの製造技術移転を柱とする戦略的提携を発表した。
 ドイツの工場では1回分ずつ小瓶に入ったワクチンを製造しているが、BEは1瓶で複数人分接種できるワクチンをつくる。このため、保管や物流にかかるコストも低減できるという。 (C)時事通信社