【ベルリン時事】ドイツ政府は16日、嗜好(しこう)用大麻の少量の所持や栽培を認める法案を閣議決定した。若者の間でまん延している現状を踏まえ、全面的な禁止から、流通を管理する方向に切り替える狙い。今後、議会の可決を経て来年初めごろの施行を目指すが、反対は根強く計画通りに進むかは不透明だ。
 法案は、成人が個人消費のために大麻を最大3株栽培し、25グラムまで所持することを認める。許可団体内での集団栽培や譲渡も可能とする。政府は商業用の売買は当面の間禁止するが、一部の地域で販売店の実証実験を行う方針。
 ラウターバッハ保健相は「闇取引や粗悪品の一掃が目的だ」と説明。「特に成長途上の脳には有害だ」として、青少年の使用を規制するために手を尽くすと述べた。 (C)時事通信社