後発医薬品大手の沢井製薬は23日、九州工場(福岡県飯塚市)で製造した胃炎・胃潰瘍治療薬「テプレノンカプセル50ミリグラム(サワイ)」の品質検査で不正があったと発表した。カプセルを検査する際に薬剤を別のカプセルに詰め替える手口で、2015年から約8年間続いた。使用期限内の商品は既に自主回収を始めている。
 今年4月に不正が発覚した後、同社は外部弁護士らによる特別調査委員会を設置。報告書によると、13年に検査でカプセルが十分に溶けない事例が見つかり、当時の工場長が原因究明のために薬剤の詰め替えを指示したところ、現場の担当者が正規の手法だと誤認した。今年4月、新任の担当者が気付いて発覚するまで誤った手法が引き継がれていた。 (C)時事通信社