海外では承認されているものの国内で未承認の治療薬について、国立がん研究センターは19日、小児や「AYA世代」と呼ばれる若年層のがん患者に投与する臨床研究を今月から始めたと発表した。海外で有効性や安全性が確認された分子標的薬を使用し、治療効果を踏まえた上で、将来的な薬事承認と保険適用を目指す。
 分子標的薬は、正常な細胞にも作用する従来の抗がん剤と異なり、がん細胞だけを攻撃する。海外では開発が進む一方、国内では新薬の承認が遅れる「ドラッグ・ラグ」の問題が指摘されていた。 (C)時事通信社