Luna株式会社
日本は世界有数の施設数を誇る天文台大国!公開天文台の天体観察会に参加すると、人体にどのような効果があるのか?ウェルビーイングを高める効果が期待される「天文台浴」日本初の実証実験を9/10に熊本県で実施
公開天文台の巨大な望遠鏡で本物の天体を自分の目で見て、専門家によるわかりやすい解説を聞くことで、宇宙の不思議にワクワクしたり、自分の悩みがちっぽけに思えたり、ウェルビーイングを高める効果が期待されます。
◆概要
公開天文台の天体観察を通して利用者のウェルビーイングを高める効果が期待できる「天文台浴」の科学的な日本初の実証実験を、南阿蘇ルナ天文台(熊本県、宮本孝志 台長)で9/10(天候により9/11、17に延期)に実施します。これは、博物館見学を通して博物館の持つ癒やし効果を人々の健康増進・疾病予防に活用する「博物館浴」研究の一環として、九州産業大学(福岡県、緒方泉 特任教授)と南阿蘇ルナ天文台が取り組む連携事業です。
◆欧州で研究が進む「博物館浴(Museum Bathing)」
博物館浴とは、「森林浴」のように博物館の見学を通して癒しを感じ、心身の健康増進につなげる試みで、ヨーロッパなどで研究が進められています。たとえば、キングス・カレッジ・ロンドンでは、サウス/イースト・ロンドンエリアを対象として、心の健康のための芸術に基づいた介入効果と拡張性を探ることを目的とした、ウェルカム・トラストの助成金による、大規模な国家研究プロジェクト「シャーパー」の取り組みが行われています。このプロジェクトは、臨床医・研究者・慈善団体・芸術家・大学の保健医療専門家などのチームによって実施され、産後うつや産前産後の心の健康、パーキンソン病、脳卒中をテーマに、3つの芸術介入プログラムが組まれており、800 人の市民の参加を見込んでいます。また、本プロジェクトは、
国民保健サービスの組織と、臨床責任者を触発し、「社会的処方箋」の範囲を拡大して、エビデンスに基づいた芸術の介入を定期的に「処方」できるようにすることを目標としており、まさに国家レベルで取り組まれている活動といえます。
日本では、九州産業大学 緒方泉 特任教授が「博物館浴」の第一人者として全国各地で実証実験を行っています。博物館見学前後の⾎圧と心拍数を測ったり、心理テストを実施するなど、
心身の状態の変化の調査を行い、これまで全国75館で開催し、1094人のデータが収集されています。
博物館浴によるリラックス効果の検証. 緒方泉. 2021. 地域共創学会誌 vol.6http://repository.kyusan-u.ac.jp/dspace/bitstream/11178/8117/1/chiiki%20vol.6_04.pdf(参照2024年9月2日)
◆公開天文台で体験できる、ウェルビーイングを向上させる「天文台浴」
日本には、一般の方を対象に、誰もが覗ける望遠鏡を使って解説員が天文を解説するサービスを行う天文台が300施設以上あり、世界有数の規模を誇ります。そのような望遠鏡を使った公開活動を中心に行う施設は「公開天文台」と呼ばれています。公開天文台は研究活動そのものよりも、星空や天体を通した生涯学習の機会を提供し、その利用者の豊かな人生に資すること(ウェルビーイングの向上)などが主な目的とされています。
南阿蘇ルナ天文台では、公開天文台は博物館の一種であるという観点から、天文台で星を観察したり、宇宙や星空について学んだりすることによって得られる癒やし効果や活力に着目、
博物館浴の一種である「天文台浴」を提唱し、「天文台浴」のウェルビーイングを高める効果を最大限に享受できる「Luna天文台浴プログラム」を宿泊体験型施設で提供してます。
日本の公開天文台の分布・望遠鏡の口径. 公開天文台白書. 日本公開天文台協会. 2006(一部加筆)2024年9月2日参照https://www.koukaitenmondai.jp/whitepaper/whitepaper.html
Luna天文台浴プログラム、星見ヶ原での体験の様子
◆識者コメント
国立科学博物館 副館長 栗原祐司氏上は天文、下は地理、森羅万象を対象とする多様な博物館の中でも、天文台は広大な星空が展示室です。天文台浴は、まさに無限の可能性を秘めており、人々のウェルビーイングの実現のために大きな効果が期待されます
。
日本公開天文台協会 会長 村上恭彦氏昨今、国でもウェルビーイングが語られ始めました。天文台浴はこのウェルビーイングを実践するものであると思います。天文台浴の認知が上がり、より多くの人が癒しや、心身ともに健康であることを求めるために天文台を訪れることが一般的なものになることを期待します。
国立天文台 准教授 縣秀彦氏
博物館法改正により、「文化観光」が博物館業務の一部となった中、星空観光と共に、天文台浴の効果にも期待したい。
◆調査の詳細
令和6年度文化庁「大学における文化芸術推進事業」
南阿蘇ルナ天文台+九州産業大学連携事業
天文台浴の公開実証実験
目的
● 「天文台浴が体験者の心身に及ぼす効果」について、博物館浴における実証実験の手法を使用して明らかにする。
日時
● 日程:第1回 2024年9月10日(火) 月齢7.3 日没18:40~50分頃
※天候不良時は9月11日(水)又は9月17日(火)へ延期
● 時間:18:00 ~ 21:30 終了※22:10解散(予定)
場所
● 南阿蘇ルナ天文台オーベルジュ森のアトリエ
● 住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川1810
主催 南阿蘇ルナ天文台、九州産業大学
参加対象者 (10名程度)
● 介護従事者
● 20歳以上の健康な方
● 星空・天文・公開天文台に関心や興味がある方
● 予備日も含めて、(原則)全日参加が可能な方
内容
● 会場に移動する前や会場に到着後に、ご自身の現在の状態を確認する簡単なアンケートと生理測定を行なっていただきます。
● 天文台浴実施後、天文台浴体験に関しての感想を行なっていただきます。
当日のタイムスケジュール
18:00 元気村「にしはら翔裕園」にて、出発前1回目の生理・心理測定(30分)
・測定方法の説明、測定への参加同意、測定開始。
・腕時計式血圧・脈拍計と心理用紙(POMS)にて初期値を取る。
18:30 軽食、その後移動準備
19:00 福祉施設から南阿蘇ルナ天文台へ移動(40分)※バス乗り合わせで移動
19:40 到着後、2回目の生理・心理測定(約20分)
19:55 天文台へ移動(5分)
20:00 天文台浴体験(30分)
20:30 天文台浴終了後、3回目の生理・心理測定(20分)
20:50 測定場所へ移動(5分)トイレ休憩
20:55 ティータイム(お茶とお菓子)、「博物館浴研究の今」の説明(15分)
21:10 振り返り、アンケート(20分)
21:30 終了、天文台を出発。
22:10 施設に帰着、解散。
博物館浴によるリラックス効果の検証. 緒方泉. 2021. 地域共創学会誌 vol.6http://repository.kyusan-u.ac.jp/dspace/bitstream/11178/8117/1/chiiki%20vol.6_04.pdf(参照2024年9月2日)
◆南阿蘇ルナ天文台の概要
設立 1996年
代表者 台長 宮本孝志
館種 公開天文台、博物館相当施設
加盟団体 日本公開天文台協会、日本博物館協議会、全国科学博物館協議会、日本プラネタリウム協議会
Luna株式会社が運営する、熊本県阿蘇くじゅう国立公園にある宿泊体験型の公開天文台(
公式サイト)。国際的に広まりつつある社会的処方の観点から天文体験が心身に与える影響を調査研究し、ウェルビーイングに資する体験プログラムの構築、専門人材の育成、オンラインにも拡張した次世代型公開天文台の開発に力を入れる。(
調査研究デジタルアーカイブはこちら)
◆本件に関する報道機関ならびにお客様からのお問い合わせ先
南阿蘇ルナ天文台・オーベルジュ「森のアトリエ」
電話番号 0967-62-3006(担当:高野、宮下)
メールアドレス observatory@luna.jp.net
◆参考
九州産業大学/博物館浴
教員紹介 - 緒方 泉 | 九州産業大学
「博物館浴」の効果、まじめに癒やしを測定 名大で学生8人が実験 [愛知県]:朝日新聞デジタル
Modern Times | 「博物館浴」に「博物館処方箋」。健康や福祉にも活用される博物館
南阿蘇ルナ天文台
調査研究デジタルアーカイブ
宿泊型体験施設 オーベルジュ「森のアトリエ」公式HP
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(2024/09/06 08:00)
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